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【Chelsea×Burnley】ランパード、動かず。エースと19歳が決めたチェルシー、会心の勝利!

「今季のホームゲームでベストの出来だった」とフランク・ランパード監督が振り返った会心の勝利。失点を許さなかった守備陣もさることながら、先発に抜擢したカラム・ハドソン=オドイが結果を出したことがうれしかったのではないでしょうか。プレミアリーグ22節のバーンリー戦を3-0で快勝したチェルシー。前節のブライトン戦では16本のシュートを許し、1-1のドローに終わっていたのですが、カンテとプリシッチが負傷欠場の苦しいゲームを攻撃力でものにしました。ホームでセインツに敗れ、3位に落ちたレスターとの差は6ポイント。11月中旬から年末にかけて2勝5敗と崩れたチームは、後半戦に入ってからは2勝1分と立ち直っています。

GKケパ、DFリース・ジェームズ、リュディガー、クリステンセン、アスピリクエタ、MFロス・バークリー、ジョルジーニョ、メイソン・マウント、3トップはハドソン=オドイ、タミー・アブラハム、ウィリアン。開始早々からウィリアンとリース・ジェームズが思い切りよくシュートを放ち、8分にはテンポよくパスがつながった中央突破で、タミー・アブラハムが左のウィリアンをボックスに走らせます。グラウンダーは惜しくも通らずクリアされますが、選手たちの動きもスタンフォード・ブリッジのチャントも上々の立ち上がりです。

13分、ロス・バークリーの落としをもらったタミー・アブラハムが右から単独で突破を図ると、フィニッシュの直前にベン・ミーがカット。縦に速いチェルシーのアタックに対して、バーンリー守備陣は中央に枚数を割いてシュートをケアしています。27分、ボックス左で縦に仕掛けたウィリアンがロートンに倒されPK。ジョルジーニョがポープの逆を突いて右に沈めると、サポーターのがなり声のボリュームが一段上がります。34分にマクニールが左足で巻いたFKは、右に飛んだケパがビッグセーブ。直後のCKはケパがパンチで逃れ、2本めにベン・ミーが競り勝つと、ロス・バークリーがゴールライン上でクリアしました。こぼれ球に先着したクリス・ウッドは、右足のシュートをアスピリクエタにブロックされ、フォローしたジャック・コークも枠に収められません。

チェルシーの2点めは38分。ハドソン=オドイとのワンツーでリース・ジェームズが右サイドを突破すると、ハイクロスに競り勝ったタミー・アブラハムが打点の高いヘッドを叩きつけます。ポープはタイミングを外され、ネットが揺れるのを見送るしかありませんでした。41分、ロス・バークリーがアウトにかけてリース・ジェームズに渡すと、巧みなステップでテイラーを翻弄した右SBのフィニッシュは、ポープの膝にヒットしてCKです。前半は2-0。勝負を決める3点めは、後半が始まって間もない49分に決まりました。

ウィリアンが左から仕掛けた後の波状攻撃。メイソン・マウントが後ろに落とすと、アスピリクエタがタミー・アブラハムの頭を狙ってクロスを上げました。プレミアリーグ13ゴールのエースの頭上を越えたボールがファーに落ちると、マクニールの裏から入ってきたハドソン・オドイのスライディングボレーがポープの脇を抜きました。VARのチェックが入ったのは、タミー・アブラハムの頭にかすっていればオフサイドという趣旨ですが、ボールのコースは変わっておらず、すぐに認められました。「髪に触っているように見える」というDAZNの解説は、ノーゴールといいたかったのでしょうか。微妙なオフサイドを取り続けるVARのあり方が論じられているなかで、映像で明確に確認できない事象に疑義を呈す発言には違和感を禁じえません。

64分、右サイドのロス・バークリーがDFの股間を抜くピンポイントパスをメイソン・マウントに通すと、ゴールラインからのグラウンダーをニアのタミー・アブラハムが合わせます。ポープにヒットしたボールは、「止めた」というより「当たった」と表現したほうがぴったりでしょう。67分のメイソン・マウントのクロスも、フリーで合わせたタミー・アブラハムのヘッドが左に外れてしまいます。ハットトリックも狙えたエースにとっては、1ゴールという結果は悔しさのほうが強かったのではないでしょうか。

78分、ハドソン=オドイの高速グラウンダーがメイソン・マウントに通りますが、右足のボレーはポープが足でブロックするビッグセーブ。5-0となってもおかしくなかった試合展開を、指揮官がベストというのはよくわかります。最終ラインは終始冷静さを失わず、ジョルジーニョとロス・バークリーは攻撃の起点として機能していました。ひと頃はキレが悪かったメイソン・マウントも、スペースに入ってシュートを狙う動きが目立っていました。今季プレミアリーグ初ゴールを決めたハドソン=オドイには、DFが読みづらい速いスイングで放つ彼らしいシュートをもっと見せてもらえればと思います。

ランパード監督が3枚のカードを使わなかったのは、「何も問題はない」というメッセージだったのでしょう。次節のプレミアリーグはニューカッスル、さらにビッグロンドンダービー。連勝すれば14勝3分7敗で勝ち点45となり、ユルゲン・クロップが初めてフルシーズンを過ごしたときの13勝7分4敗と1ポイント差です。補強禁止のシーズンであることを考慮すれば、プレミアリーグ初体験の監督としては相当よくやっていると評価していいのではないかと思います。

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“【Chelsea×Burnley】ランパード、動かず。エースと19歳が決めたチェルシー、会心の勝利!” への3件のフィードバック

  1. n より:

    更新ありがとうございます。
    相手の良さを消し、こちらの強さを発揮できた会心劇でした。オドイが自信を取り戻しつつある点、リースジェームスの正確なクロス&改めてエイブラハムの高さ、マウントのシュート欲,,etc ファンには堪らない攻撃の引き出しがより増えていき頼もしい限りです。現在の順位は期待以上ですし、今季はとにかく相手より1点多くとるような試合を見たいですね。
    DAZNのおかげで色々見れるのは非常にありがたいのですが、解説だけは現地放送と切り替えられる機能があると尚良いですね、、、

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    今季チェルシーがホームで苦しんでいるのは、「中央を固めて守りつつ、高さとキッカーの質を活かしたセットプレーで得点し逃げ切る」というプレミアの中下位チームがアウェイに乗り込む際の典型的な戦い方の攻略に苦戦しているからだと思いますが、この試合でサイドを使ったデザインされた攻撃で見事に打ち崩しましたね。ランパードにとっても今後の参考になる重要なゲームになるかも。
    リュディガークリステンセンという今季初かな?のCBコンビは特にクリステンセンの長短のパスの上手さによってビルドアップが劇的に改善されたし、リースジェームズとオドイの抜群のコンビネーション+クロスの上手さ、この2点が今のチェルシーの問題点を解決するポイントになると思いますね。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    ジェームスが躍動してましたね
    オドイも調子は上向き、ランプティも台頭と本当に今後が楽しみなチームです

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