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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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場外トークバトルも本番直前!モウリーニョ監督&ジェラードの「大きなお世話発言」が波紋!?

プレミアリーグに、新しいトークバトルの花が咲くかもしれません。ファン・ハール監督が、ついに重い口を開きました。「ジョゼ・モウリーニョは、私に対して心理戦を仕掛けるべきではない。私はチェルシーと対戦するのであって、モウリーニョ個人ではない。戦うのは、お互いのチームだ」。これは、モウリーニョ監督が、先にマンチェスター・ユナイテッドに移籍したイングランド代表DFルーク・ショーの高額サラリーについて、自チームのことを語ると見せかけつつ、マンチェスター・ユナイテッドをいじったことを指しているのでしょう。モウリーニョ氏は、こんなことをおっしゃっていました。

「19歳の青年に求められた高いサラリーを払ったら、私たちは死んだ。ファイナンシャル・フェアプレーにおける安定を殺し、ロッカールームの平穏も殺すことになった。 ルーク・ショーはいい選手だが、19歳に大金を払ったら、次の日にはわれわれの選手たちはクラブにやってきていうだろう。 ”クラブで200試合もプレイして、さまざまな勝利に貢献してきた自分より、入ったばかりの19歳のほうがサラリーが多いということが、どうしたら起こりえるんだ?” と」

いやー、さすがモウリーニョさん。相変わらず、わざわざいわなくてもいいことを、バッサリいってのけます。確かに、巷に伝えられているルーク・ショーのサラリーは高額(事実はわかりませんが)で、今後の移籍相場への影響もあるのではないかと懸念されていたものでした。とはいえ、モウリーニョ発言には異論があります。「サッカー選手のサラリーは、年功序列・経験重視でしたっけ?」。

スポーツ選手の給与は未来の期待値に対して支払われるもので、過去の実績はそれを決めるための物差しなのだという認識です。だからこそ、30歳を過ぎた選手は安くなるわけですね。もちろん、活躍した選手には、それに報いるサラリーUPがあってもいいでしょう(契約上、なしにしているならそれもまたOKですが)。しかし、「年齢が低いから給与を低くすべし」は違うのではないでしょうか。であれば、23歳になったばかりで、欧州の大会で実績がないハメス・ロドリゲスの100億を超える移籍金やサラリーはどうなのでしょう。私は、こう思っています。「ガレス・ベイル、ハメス・ロドリゲスも、ルーク・ショーも、10代か20代かは関係なく、移籍金とサラリーが高すぎる」。昨今の選手人件費の高騰は、確実にクラブの経営を圧迫しているので、全体としてどこかで歯止めは必要でしょう。

そこを、単純に「高いから手を引いた」といわずに、19歳としつこくいって「ロッカールームが揉めるだろう?」と心理戦に持ち込んでくるあたりが、モウリーニョケンカトークのいやらしいところですね(半分、ほめてます)。ただし、サラリーは年齢ではなく実力と期待値で決められ、結果によって評価されるものという前提に立てば、こんな切り返しトークをかましたくなったりもするのです。

「元アーセナルの問題児、ニクラス・ベントナーより低いゴール率にあえいでいる30歳のFWに対して、チェルシーが払ってきた移籍金と高額サラリーはどうなんでしょう?こう思ってる選手もいるかもしれませんよ。”クラブで200試合もプレイして、さまざまな勝利に貢献してきた自分より、ゴールを決められないFWのほうがサラリーが多いということが、どうしたら起こりえるんだ?”」。平たくいえば、「高額移籍金やサラリーの件で、あなたにいわれたくない」ということですね。

…すみません、チェルシーサポーターのみなさん。決してチェルシーとF.トーレスを非難したいわけではありません。売られたケンカに対して、カウンターアタックの準備はできてます、といっているだけです。過去記事を読んでいただければ、私がモウリーニョ氏とチェルシーに対して愛をもって書いてきたことはご理解いただけるかと思います。いちばんいいたいのは「穏便にいきましょうよ。勝負はピッチで」です。新選手獲得は、常にギャンブル。お互いに空振りはつきものなのですから。

以上、書いたものを読み返してみて、ちょっとビビったので、言い訳でした。はい。重ね重ねすみません。話を変えましょう。

さて、モウリーニョVSファン・ハールの逆サイドで、今度はジェラードが「大きなお世話発言」です。彼は、スアレスのスペイン挑戦は、彼の夢だったので応援したいとコメントしながら、「昨季、アーセナル移籍の話があったとき、スアレスを引き留めた」といっています。ここまでは、いいんです。しかし、これはどうでしょう。「アーセナルに敬意を払っているけど、彼らにルイス・スアレスはよすぎる選手だ」。いやいやいやー。ツッコミどころ満載ですね。アーセナルには敬意を…払ってないでしょ!そして、もしかして、こうおっしゃってます?「リヴァプールにはふさわしいけどアーセナルにはよすぎる」。…ジェラードさん、ひとこと多いです。「スペイン移籍という夢を大事にするなら、同じプレミアリーグであるアーセナルに焦っていかないほうがいい」でいいじゃありませんか。

この話を、グーナーである相方に、「ひどいよね、ジェラード」と振ってみたら、こんな答えが返ってきました。「そんなのは、リヴァプールがウチより上にいってからいえ、といいたいね。あ、上か!?」。せっかくFAカップを獲った今、それをいうなら「タイトル獲ってからいえ」のほうでしたね。完全にアプローチを間違えてます。

勝負の世界は、勝てば官軍。ルーク・ショーもアーセナルのみなさんも、来季、プレミアリーグを獲って、モウリーニョさんやジェラードさんを見返してやりましょう。あ、F.トーレスが活躍したら、私も平謝りです。土下座写真でも掲載しましょうか。いずれにしても、いちばんうれしいのは、毎年恒例のプレミアリーグ・トークバトルに盛り上がりの兆しがみえてきたこと。シーズンインが近づいてきた、というわけですね。楽しみです!

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“場外トークバトルも本番直前!モウリーニョ監督&ジェラードの「大きなお世話発言」が波紋!?” への16件のフィードバック

  1. Takaya より:

    >「リヴァプールにはふさわしいけどアーセナルにはよすぎる」

    ジェラードはこういう意図で言ったのではないと思います
    「レアルやバルサから誘いがくるからそれを待て」と言ってる時点で、スアレスをリバプールに留めておくのは無理だと考えてるわけですから
    プレミアのMVPを尽く掻っ攫っていくレアルバルサこそ、スアレスが移籍するのにふさわしいチームだと言いたいだけかと

  2. あああ より:

    モウリーニョの振る舞いは批判を自分に集中させてチームを守るためなんて見方もありますが、自分には彼の振る舞いは性格としか思えません笑
    ていうかむしろ余計な批判を巻き起こしてるような・・・
    まぁ盛り上がるから良いんですけどね笑

  3. londres nord より:

    ユナイテッドがビダルに週給27万£を提示とどこかの記事でありましたが、ガナーズのサンチェスの週給が確か15万£ですから、ありえない金額で、飛ばし決定ですよね?
    ジェラードは、ライバルより他国リーグへ売って正解と言いたかっただけでしょ。私だってロビンにはユベントスへ行ってほしかったですから。

  4. londres nord より:

    ジェラードはそう云うが、サンチェスはレッズよりガナーズを選んだ。

  5. ジャンパー より:

    主のモウリーニョに対するカウンターが爽快で気持ちが良いです。これに対してどうのこうの言うチェルシーファンはいないと思うのでそんなにビビらなくても良いと思いますよw

  6. プレミアリーグ大好き! より:

    いやいやw
    言い訳すんなやw確かに代表だし将来性抜群だけど50億なんてのはワールドクラスのトッププレーヤーに払う額だろ。
    精々30〜40億だろ。
    糞マドリーや糞バルサがつくった1人の選手に対する高騰する移籍金の流れを加速させるようなことしてんじゃねーよ糞ユナイテッドが。

    あと移籍金てのは移籍する前のチームでの活躍と将来性を考えて決めるもんだろ。移籍後の貢献度で「あの移籍金は不当だった」とか言うのは後出しじゃんけんじゃね?トーレスの場合は絶対に勝てそうなギャンブルに負けちまったってくらいで考えとけばいいんだよ!くそが!
    年棒は…アブラさんのお気に入りだからしょうがないわw

  7. makoto より:

    Takayaさん>
    おっしゃるとおりです。書いた通り、趣旨は「スペイン移籍という夢を大事にするなら、アーセナルに焦っていかないほうがいい」だと理解しています。アーセナルに中途半端に言及したために、誤解を招く表現になってしまっただけだと思います。

  8. makoto より:

    あああさん>
    性格ですね、あれは(笑)

  9. ヤス より:

    確かにルークショーの移籍金3000万ポンドと週給10〜12万ポンドは馬鹿げてると思いますが、そのくらい出さないとCLがないユナイテッドは獲得競争に勝てなかったでしょうから仕方ないですよね。
    モウリーニョもぐちぐち言ってますがショーのことは評価してたようなのでユナイテッドが手早く札束叩きつけなかったらチェルシーに攫われてたと思います。

  10. makoto より:

    londres nordさん>
    ビダルの年俸の件は、私も飛ばしだと思いますが、ない話ではないですね。ジェラードは「外国人選手の夢はスペインである」と言いたかっただけだと思われますが、アーセナルに触れなくてもよかったですね。最近は、レアル・マドリードからひとり、バルサからひとり「逆流」しているわけですし。

  11. makoto より:

    ジャンパー さん>
    ありがとうございます。そういっていただけると、書いた甲斐もあるというものです。

  12. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ルーク・ショーが高かったのはそのとおりだと思いますし、誰も言い訳はしておりません。F.トーレスの件についても、後出しで批判しているわけではなく、「他チームの移籍について、モウリーニョさんがいろいろいうのであれば、お互い”あれは失敗だった”という傷はあるので、売り言葉に買い言葉的な返しトークはありますよ」といっているだけです。私は、モウリーニョさんの、ときに詭弁たっぷりの心理戦やバトルトークは好きですので、どちらかといえばおもしろがってます。

  13. makoto より:

    ヤスさん>
    そうなんです。50は出しすぎですけどね。ただし、マンチェスター・ユナイテッドは、リオやルーニーのときのように、ここぞというときには出すクラブではあるので、ルーク・ショーもそのモードだったのも確かでしょう。

    とはいえ、フェライニ、マタ、ショーといずれも高すぎですね。ずいぶん買い物下手になりました。ギルCEO時代が既に懐かしいです…。

  14. リンパの生き字引 より:

    チェルシーファンですがトーレスは大大大失敗なので大丈夫ですよ!笑

  15. makoto より:

    リンパの生き字引さん>
    ありがとうございますというかすみませんというか、われわれもベベ、アンデルソン、フェライニでコケてますので、お互い、そのへんをつつき合ったらいくらでもケンカトークできますよね。モウリーニョさんには、険悪にならない程度にお願いしますといいたいです。昨季の「ミルクを飲む仔馬」ぐらいの話であれば、罪がなくていいのですが。

  16. makoto より:

    ジェ
    ラードの言い方はないんじゃない
    アーセナルをバカにしてる

    —–
    しんさん>
    本人にはその気はなかったようなのですが、そう聞こえちゃいますよね。

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