偏愛的プレミアリーグ見聞録

サウサンプトンのクーマン監督は、「社員旅行」「パーティー」が大好き⁉FAカップなどでプレミアリーグがなく、1週間以上空くと、選手たちと一緒に休暇を愉しむ姿が報道されます。2月にFAカップで10日ゲームがなかったときは、バレンタインデーのパーティーを開催。クーマン監督は、自らのツイッターでその様子を公開しており、クラブの関係者と一緒に仮面を着けて「Party time！」とはしゃいでいるのをイギリス紙「デイリー・メール」が報じていました。

そして今回、やはりFAカップ開催でプレミアリーグ29節のチェルシー戦まで12日空くというスケジュールを利用して、クーマン監督はスイス旅行を企画。初日はアイスホッケー、2日めはクロスカントリースキーと、体育会系らしい旅行を愉しむ動画「Southampton ski in Switzerland」がクラブの公式サイトにアップされています。雪になじみのあるニッポンの吉田麻也は大丈夫だと思われますが、マネやワニャマ、フォンテなど、温かい国から来た選手は経験があるのでしょうか。おお、案の定、マネが及び腰で転倒しています。サッカーでは圧倒的に彼が上ですが、スキーは私のほうが間違いなくうまいです。

「チームビルディングのための旅行だ。私たちは一緒に過ごし、普段とは違ったアクティビティを体験することにしている。これは健康にも身体にもいい。 選手たちには好きなことができる自由時間も用意している。土曜日までの時間は、私たちにとってよいものになるだろう（ロナルド・クーマン監督）」

「今日（2日め）はとりわけいい1日だった。みんなでスキーにチャレンジして、すっかりハマってしまった。クーマン監督は、きれいな空気が身体のリフレッシュにつながると考え、常夏の浜辺よりこちらを選んだようだ。みんなビーチや温暖な気候が好きだけど、スイスに行くことが決まったときはすんなり受け入れ、全員で非常に楽しい時間を過ごした。僕らには元より素晴らしいチームスピリットがあるが、今回の旅行で結束はさらに深まった。プレミアリーグのプレッシャーやストレスを忘れることができたのはよかった。僕らは残り10試合に集中する（主将のジョゼ・フォンテ）」

なるほど。やはり選手のみなさんは、当初は温かいところでのんびりしたいと思ってたのですね。スラロームではなくクロスカントリースキーなら、さほどケガの心配もないでしょう。日本のゲレンデスキーと比べると、ヨーロッパのスキー場はゆったりしていて森林も多く、リラックスできたのではないでしょうか。

このところのサウサンプトンは得点力不足が深刻で、プレミアリーグ直近6試合でわずか2ゴール。4位から陥落したどころか、一時期は大差をつけていたリヴァプールとトッテナムにもかわされ、7位まで順位を落としています。この状況に対して、クーマン監督はひたすら練習するよりもリフレッシュを選んだようですが、指揮官の思い切った企画は結果となって返ってくるのでしょうか。泣いても笑ってもあと10試合。彼らがチェルシー相手にどんな戦いを見せてくれるのかが楽しみです。がんばれ、吉田麻也！