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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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フル代表は層が薄いのに、意外と凄いイングランドU-21代表。注目の若手をチェック!

ホーム・グロウンルールが「18歳までにイングランドかウェールズのクラブで3年過ごした選手を、12人登録しなければならない」と変更になると、プレミアリーグが魅力的であり続けるためには、今まで以上にイングランド人の若手選手の底上げが重要となります。現在、イングランドには、どんな若きタレントが揃っているのでしょうか。今年は、U-21の欧州選手権が開催される年。6月17日に始まる大会にはイングランドU-21代表の出場が決まっており、グループBでポルトガル、イタリア、スウェーデンと戦うことになっています。ここで2位以内に入れば、リオ・デ・ジャネイロで行われる2016年のオリンピック出場権が得られるとあって、各国とも本気度大。イングランドにおいても、プレミアリーグ得点王を争うハリー・ケインがフル代表とU-21をかけ持ちすることについて、トッテナムとFAの間に緊張感が走るなど、何かと話題になっています。

さて、そこでイングランドU-21代表ですが、果たして今、彼らは強いのか、弱いのか。フル代表でCBとして活躍したガレス・サウスゲート監督率いる若き代表は、インターナショナルマッチウィーク半ばの3月28日にチェコ、3月31日にドイツのU-21代表と対戦。それぞれ1-0、3-2と勝利しています。チェコ戦ではトム・キャロルがGKのミスを突いて唯一のゴールをゲット。ドイツ戦のほうは、こちらも決勝点のジェンキンソンとウォード=プラウズのコンビが秀逸でした。右から中に切り込んだジェンキンソンは、DFラインのすき間を縫った見事なラストパスをウォード=プラウズへ。セインツのセンスあふれるMFが放った冷静なシュートに、バルセロナGKシュテーゲンは一歩も動けませんでした。名前を聞いてもピンと来なくとも、プレイを観ると将来に期待できそうな選手が結構います。いや、技術的には、イングランドU-21は逸材揃いといっていいでしょう。

【3/20召集 イングランドU-21メンバー】
⇒GK
マーカス・ベティネッリ(フラム)
ジョナサン・ボンド(ワトフォード)
ジャック・バトランド(ストーク)

⇒DF
カラム・チャンバース(アーセナル)
エリック・ダイアー(トッテナム)
ルーク・ガーバット(エヴァートン)
ベン・ギブソン(ミドルズブラ)
カール・ジェンキンソン (ウェストハム)
マイケル・キーン(バーンリー)
リアム・ムーア(ブレントフォード)
ジョン・ストーンズ(エヴァートン)
マット・ターゲット(サウサンプトン)
⇒MF
トム・キャロル(スウォンジー)
ナサニエル・チャロバー(レディング)
ジェイク・キャスキー(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)
ウィル・ヒューズ(ダービー)
ジェシー・リンガード(ダービー)
アレックス・プリチャード(ブレントフォード)
ネイサン・レドモンド(ノリッジ)
ジェームズ・ウォード=プラウズ(サウサンプトン)

⇒FW
パトリック・バンフォード(ミドルズブラ)
サイド・ベラヒーノ(WBA)
カラム・ウィルソン(ボーンマス)
ダニー・イングス(バーンリー)
コーリー・ウッドロウ(フラム)
(★はドイツ戦のスタメン、▽は負傷で離脱、※は追加召集)

ここに、本番ではハリー・ケインが加わってくるはずです。さすがにわからない選手も実は多く、プレイをチェックできている選手は15人程度なのですが、私が期待している選手を挙げてみます。後ろはジェンキンソン、ムーア、ストーンズ。前はリンガード、ウィル・ヒューズ、ウォード=プラウズ、バンフォード、そしてプレミアリーグでブレイク中のベラヒーノ&イングス。ジョン・ストーンズとジェンキンソンは、プレミアリーグで既におなじみ。アーセナルでは今ひとつだったジェンキンソンは、同世代のみのゲームだと水を得た魚です。ウィル・ヒューズのキックは凄い!本大会出場を決めた2014年10月の欧州予選プレーオフ、アウェイのクロアチア戦で見せた決勝ゴールは、2人のDFに囲まれながらここしかないというコースに決めた素晴らしいシュートでした。

バンフォードは、1月のFAカップ4回戦、ミドルスブラがマンチェスター・シティにジャイアントキリングを喰らわせた一戦で、フェルナンドのミスを見逃さずに先制ゴールを決めたスピードのあるFW。トムリンと仕掛けるカウンターは迫力がありました。リンガードは、現在はレンタルで修業中ですが、ギグスの後継者としてマンチェスター・ユナイテッドを背負ってほしい選手です。イチ押しという言葉を使ってしまうと、どうしてもハリー・ケインの顔が浮かんでしまいますので、最注目ぐらいにしておきましょうか。パスセンスと得点力があるウォード=プラウズには、スコールズになってほしいと期待しています。

なかなか期待できるイングランドの若手たちではありますが、ここから伸び悩む選手が多いのも、またイングランド。アザールはプレミアリーグでさらに成長して今のアザールになり、ポグバはイタリアで今のポグバになったものの、今のウィルシャーは昔、素晴らしかったウィルシャーではありません。夏の選手権を楽しみにするとともに、将来のプレミアリーグとイングランド代表を背負って立つ選手が、順調に育ってほしいと願っています。

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“フル代表は層が薄いのに、意外と凄いイングランドU-21代表。注目の若手をチェック!” への3件のフィードバック

  1. タカシ より:

    U-21のドイツ戦を見ましたが、内容も良かったですね。
    ドイツよりも才能のある選手が揃っている印象を受けました。
    BBCでダイク会長の改革案に対する各チームの監督のコメントが出ていましたが、個人的にはまだ不十分な案だと思います。
    1つ目にリーグのトップクラブでレギュラーとしてプレーできるレベルの選手が現状少ないこと。
    2つ目に、ユースの選手にとっても海外の才能のある同世代の選手とプレーできるメリットが沢山あるということです。
    PL、代表の両方にとってプラスになる案であるべきかと。その為には今のリーグにとってのいい流れも継続しないといけないですし、発展の為にも世界中の選手にとって開かれたリーグであってほしいとも思います。
    今後、英国人の才能のある選手をどれだけ生み出せるか、その土壌作りも含めて一番重要なのはそこだと思います。

    —–
    更新お疲れ様です。
    ウィルシャーはこれからという時に怪我してばかりなので、まず怪我をしない事が重要ですね。
    あと、代表とクラブで役割が違うのも難しい問題だと思います。ヴェンゲルとホジソンの意見は違ってますが、私は実際に機能していた代表での使い方が良いと思います。プレミアと代表では相手のレベルも違いますが、キャリックの年齢の事もありますしね。
    Uー21は素晴らしいですね。しかし、ケインを入れるとベラヒノ、イングス、レドモンドと結果を出してる選手が控えになってしまいます。贅沢な悩みですね。

  2. 名無し より:

    ガナサポさん>
    ドイツ戦は、スペインやブラジルのようなトリッキーな感じはないのですが、ボールがきれいに流れてましたね。FAの案は、ホームグロウン選手の定義変更と人数増加はいいとしても、海外の選手を抑制することにはクエスチョンです。適材適所で、必要な選手を獲れる環境はオープンでいいのではないか、と。

    タカシさん>
    U-21のストライカーは贅沢です。ウィルシャーのポジションは難しいですね。アンカーに入ってもらうには、長いリーグ戦でのムラがなくなるよう意識を変えてもらう必要があるのではないかなと思います。

    —–
    スターリングとバークリーもこのカテゴリーなんですよね

  3. ななし より:

    スターリングとか言い出せばもっといるというか…
    これでも日本のA代表負けるぞ( ;´・ω・`)

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