イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

プレミアリーグ全勝対決!マンチェスター・ダービーの出場選手&試合展開を占います!

いやー、ベストメンバー同士のガチンコ勝負が観たかった!インターナショナルマッチウィークが終わり、土曜日にプレミアリーグが再開されますが、4節の目玉は何といっても全勝対決のマンチェスター・ダービーです。10日の試合について、「Sportie」に「激突!マンチェスター・ダービー直前・ペップ&モウリーニョのイカす発言録」と題したプレビュー記事を書かせていただきました。これを書いたのは先週で、その後の負傷や体調不良、代表戦の影響などによって出場選手は若干変わってきそうです。あらためて、当日のメンバーや試合展開などについて想像を巡らせてみたいと思います。

最も幸運…失礼、残念なのはアグエロの出場停止です。プレミアリーグ3節のウェストハム戦で、ウィンストン・リードにひじ打ちを食らわせてしまったアグエロに、その後の3試合を失う痛いペナルティが科されました。ペップ・グアルディオラ監督は、最前線に誰を起用してくるでしょうか。好調な選手が多い2列めをいじらないならイヘアナチョ、昨季プレミアリーグ8ゴールのナイジェリア人FWを勝負のカードとしてベンチに置いておきたいなら、スターリングのワントップにヘスス・ナバスが右という布陣も考えられます。負傷で出遅れたギュンドアンとサネは練習には合流しており、アカデミーのテストマッチに顔を出したと伝えられていますが、いきなりダービーでプレミアリーグデビューとはいかないでしょう。同じ試合でピッチの感触を確かめたコンパニも、大事をとって9月末までは復帰させないのではないかと思われます。最終ラインは、サバレタ、コラロフ、ジョン・ストーンズ、オタメンディか。ダヴィド・シルヴァ、デブライネ、フェルナンジーニョ、ノリートが健在なら、このチームは簡単には負けないでしょう。

モウリーニョ監督もまた、選手のやりくりに苦労しそうです。8月31日に、アルメニア代表としてチェコとのテストマッチに出場し、左足の太腿を痛めたムヒタリアンは全治10日でアウト。体調不良と伝えられ、スロバキアとのワールドカップ予選をパスしてクラブに戻ったルーク・ショーが元気な姿を見せてくれるかはわかりません。代表のスケジュールが厳しく、前日にマンチェスターに戻ってくるセルヒオ・ロメロ、マルコス・ロホ、アントニオ・バレンシアはカウントしないほうがいいでしょう。リンガードは負傷からの回復途上。朗報があるとすれば、腰を痛めたフェライニが完全回復したことぐらいです。

レギュラーの両SBがいないものとしてスタメンを想定してみましょう。GKデ・ヘア、DFはダルミアン、バイリー、スモーリング、ブリントでしょうか。ギャンブルはしないモウリーニョ監督が、バイリーとブリントでCBを固定するなら、右にフィル・ジョーンズ、左がダルミアンとなるかもしれません。フェライニ、ポグバ、マタ、ルーニー、マルシアル、イブラヒモヴィッチは動かさないでしょう。2節から合流したポグバを除けば、中盤から前の選手はすべてプレミアリーグ3戦連続先発です。

プレミアリーグ最多の9ゴールを挙げているチームと、失点1で最少のクラブとの対戦です。モウリーニョ監督は、ペースをつかめないうちの失点を避けるべく安全運転。ペップのチームは、パスコースを限定させる厳しいプレスを仕掛けてくるはずです。連動性が高められていない今のマンチェスター・ユナイテッドなら、ポグバとマタから自由を奪えば完全に崩されることはないでしょう。マンチェスター・シティもまた、クロスが正確なデブライネとスルーパスが怖いダヴィド・シルヴァが、どれだけ彼ららしいプレイができるかがポイントです。モウリーニョ監督は、サイドではある程度持たせて、フェライニやバイリーが中央を締める守り方をすると思います。プレミアリーグで最も平均身長が低いマン・シティには、グラウンダーを入れられた際にニアに入ってくる選手をしっかり捉まえなければなりません。

「Sportie」にも書きましたが、マンチェスター・ユナイテッドが勝つとすれば、セーフティリードを奪うか終盤まで0-0に持ち込むかのいずれかとみています。あれだけ厳しいプレスを90分間続けられないペップ・シティは、先制したら後半はボールを奪うラインを自陣に設定し、ノリートやスターリングを中心としたカウンター狙いに切り替えてくるはずです。こうなると、ビハインドを消すべく数で中盤を制圧しようとするマンチェスター・ユナイテッドが追いつくよりも、決してうまくないカウンターへの対応の隙を突かれて追加点を喰らう可能性のほうが高いのではないかと思います。最初のゴールをどちらが奪うかによって、試合の流れは大きく変わってくるでしょう。

「ペップVSモウリーニョ」と考えただけで、胸は高鳴りつつも負けを意識してしまいます。アグエロ抜きでちょうどいいぐらいで、勝てる気はしません。しかし、こちらにはペップ嫌いのイブラヒモヴィッチというモチベーションの高い飛び道具があります。美しさではまず勝てませんが、泥くさくてもいいからひとつでも多くゴールをと祈っています。この試合にベットするなら…ズラタンとマタのゴールで先に2-0とし、スターリングの1点に抑えての2-1に半分。残りの半分は、「後半登場したラシュフォードの決勝ゴールで1-0」に張るとしましょう。他人に薦めるなら?マン・シティの0-1、0-2の勝利を…いや、勝ち負け云々の前に、とにかく楽しみです。プレミアリーグ開幕4連勝を賭けた戦いは「夢の劇場」オールドトラフォード、土曜日のランチタイムキックオフです。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“プレミアリーグ全勝対決!マンチェスター・ダービーの出場選手&試合展開を占います!” への4件のフィードバック

  1. yuto より:

    おもしろいコラムをいつもありがとうございます。
    今回のマンチェスターダービーほど試合前から白熱することはなかなかありませんね。
    グアルディオラ監督とモウリーニョ監督の就任当初から期待値は高かったと思いますが、開幕して両チームともスタートダッシュに成功したといえる中での激突となると・・・熱いです。熱すぎます。
    見どころも満載で今朝U-21でハットトリックを決めたラッシュフォードと成長著しいイヘアナチョら若手ストライカーも気になりますし、新加入のブラーボとデヘアによる世界最高峰のGKの競演も考えるだけで待ちきれません。
    懸念があるとすればランチタイムキックオフのため低調な試合になることです。
    コンディション管理にはかなり気を使っている両監督ですから杞憂に終わることを願います。

  2. シティふぁん より:

    書きながらワクワクされている感がある記事でした! アぐエロがいないのは本当に残念。
    両チームともに、まだ完成度が低い分、規格外のズラタン・ポグバを擁するユナイテッド有利とみます。

    いずれにせよ、派手な打ち合いになっても、武術の達人同士の試合のようなにらみ合いになろうと楽しみです。試合後の両監督の舌戦もついてくればなお良し。

    —–
    南米組は出場しないのでしょうかね?
    ロホがダメならサバレタ、オタメンディもダメでしょう
    昨季上位陣に1度も勝てず、それを引きずり
    ネガティブになっててまた負けるのではと思ってます
    どちらかが勝てばとても大きい勝利になるでしょう
    ベストメンバーかつもっと戦術が浸透してからの対決だったらなと思います

  3. mufc7 より:

    連携のギコちないユナイテッドには不利な相手に思えますね。モウリーニョの良さは長所を消すサッカーですが、その消すサッカーを上回りサッカーを見せて勝つのがペップ。というイメージです。私はかつてのモウリーニョがそうだったように、今はペップが現監督の中では最も勝つのが難しいイメージがあります。旬の監督とでも言うべきなのでしょうかね。対モウリーニョにも勝ち越しの通算成績ですから余計にネガティブになります(笑)

  4. makoto より:

    yutoさん>
    ラシュフォードとイヘアナチョ、見たいですね!ベストに近いメンバーで戦ってほしいです。

    だしまるさん>
    慎重な入りになりそうです。頼もしい飛び道具は楽しみなのですが、ダヴィド・シルヴァがやっかいです。

    シティふぁんさん>
    マンチェスター・ユナイテッドがバレンシアらが厳しいかもといっていたのに対して、マン・シティは静かだったので、予断を避けて書きました。両チームとも大丈夫のようですね。

    mufc7さん>
    そうですね。まだまだミスパスが多いので、カウンターにやられるのが心配です。

シティふぁん へ返信するコメントをキャンセル