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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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絶品ヘンダーソン!プレミアリーグ好調組が持ち味を発揮したイングランドが2連勝で首位へ!

GK以外は全員プレミアリーグ、ホジソンやアラダイスのチョイスとさほど変わりません。ワールドカップ欧州予選、ガレス・サウスゲイト監督の初陣となるイングランド代表は、ウェンブリーにマルタを迎えて2つめのゲームを戦います。GKジョー・ハート、DFカイル・ウォーカー、ライアン・バートランド、ガリー・ケーヒル、ジョン・ストーンズ。アンカーにジョーダン・ヘンダーソンが入り、ウェイン・ルーニーとデル・アリがインサイドMF。サイドにはテオ・ウォルコットとジェス・リンガード、トップはスタリッジ。負傷者が続出しており、ナサニエル・クライン、ルーク・ショー、アダム・ララナ、ラヒム・スターリング、ハリー・ケインがいないことを考えれば、サウスゲイト新監督のスタメンは無難です。さすがに、ホームで格下のマルタには負けないでしょう。予想通り、キックオフからボールを支配しているのはイングランドです。

8分、ウォルコットとデル・アリのパス交換から、アーセナルのサイドアタッカーがボックスに入ると、右サイドを上がってきたカイル・ウォーカーのグラウンダーをウォルコットが落とし、最後はダイレクトでルーニー。しっかり枠を捉えた一撃は、GKホッグのビッグセーブに阻まれます。プレミアリーグではめっきりシュートが減ったルーニーには、ゴールに絡むプレイで存在感を発揮してほしいところです。17分、サウスゲイト監督を頭の痛いアクシデントが襲います。ライアン・バートランドは肉離れでしょうか。急遽呼ばれたのは、スタメンでもおかしくなかったダニー・ローズです。19分、ヘンダーソンの自陣からのロングフィードを中央に入ってボレーで叩いたのはリンガード。マンチェスター・ユナイテッドの若いアタッカーは、プレミアリーグでプレイしているときよりも積極的にシュートを放っています。

絶好調のヘンダーソンは、22分にもゴール前に入ったデル・アリの頭にピタリと合わせる秀逸なクロスをフィード。GKホッグは正面にきた強いシュートを弾くしかなく、フォローしたスタリッジが枠に収められずにホームチームは先制機を逃します。しかし29分、ヘンダーソンが同じような位置から前線のスタリッジに送ると、巧みに右隅を狙ったヘディングシュートがGKの手の前でバウンドしてゴールに吸い込まれます。リヴァプールコンビの先制劇は、クロスもシュートも完璧でした。32分にルーニーがゴール前に落としたFKは、走り込んだジョン・ストーンズが一歩及ばず。その1分後、右のスタリッジからのクロスを、DFと入れ替わって頭で叩きつけたリンガードのシュートは、これも手に当てたGKホッグをほめるべきでしょう。ルーニーのCKのこぼれ球をボレーで狙ったケーヒルは、うまくミートできずに追加点のチャンスを逸します。

38分、2点めもスタリッジとヘンダーソンのコンビで崩したゴールでした。スタリッジに縦パスを入れたヘンダーソンがダッシュでDFの間をすり抜け、リターンをもらうと、横に軽く出したデル・アリへのラストパスは完璧なタイミング。8番をつけたスパーズのMFは、最初のシュートを好調ホッグに阻まれますが、足元に戻ってきたボールを今度は確実にプッシュしました。2-0、勝負はこれで決着でしょう。ポゼッションが8対2では、マルタに2ゴールは望めません。

53分、左サイドからルーニーがカーブをかけて狙ったFKは、ホッグがセーブ。63分に左サイドのデル・アリからヒールパスを受けたリンガードは、ラインの裏に入ったウォルコットに緩いラストパスを通しますが、GKと1対1となったウォルコットが浮かしたシュートをGKにカットされてしまいます。68分にウォルコットをラシュフォード、74分にはスタリッジをジェイミー・ヴァーディ。サウスゲート監督は、2点では足りないというメッセージを込めた用兵を見せています。ジョー・ハートの仕事は、81分に左から上がったFKをファーに逃げながら打ったアジウスのボレーを、冷静にセーブしただけでした。85分、右から上がったラシュフォードが、デル・アリの足元に決定的なグラウンダーを通しますが、8番がこれを打ち上げてしまい、2-0は動きません。現地のサポーターは、これだけ攻めて2点かと肩を落としているものと思われますが、監督交代直後のゲームを確実に勝ったということでいいのではないでしょうか。イングランドは連勝スタートで、ロシアにまた1歩近づきました。

プレミアリーグで好調な選手たちが持ち味を発揮しつつも、フィニッシュが今ひとつで2点差に留まった一戦。リンガードやデル・アリが落ち着いてシュートを打てていれば、大差がついていたと思います。ヘンダーソン、デル・アリに今日はいなかったララナを並べるのが、イングランドの中盤のファーストチョイスでしょう。プレミアリーグのメインストリームとなっているマンチェスター・シティ、トッテナム、リヴァプールの「走るサッカー」を代表にもインストールできれば、彼らは本番でベスト8には到達できるはずです。今日は、とにかくヘンダーソンでした。かかとのケガが癒えたリヴァプールのアンカーは、完全復活といっていいでしょう。次戦は11日、これもまた負けるわけにはいかないスロべニアとのアウェイゲームです。

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“絶品ヘンダーソン!プレミアリーグ好調組が持ち味を発揮したイングランドが2連勝で首位へ!” への3件のフィードバック

  1. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    ヘンダーソン、スタリッジの代表での活躍は素直に嬉しいですね。
    イングランド代表は厳しい時期ですが、選手ががんばっている姿は救われます。

    しかし、レッズファンとしては代表戦後の疲労を心配してしまいます。
    特に次節はマン・ユナイテッド戦、コウチやフィルミーノも南米へ帰っていますし、コンディションだけは崩さず怪我なくメルウッドへ帰ってきてほしいものです。

  2. what a hit より:

    ダイジェストしか見てないのですが、前線のフリーな選手や動き出した選手を見逃さない視野の広さ、パス精度、鳥肌ものでした。これぞヘンダーソン、絶好調ですね。ロシアワールドカップでも躍動するヘンドをぜひ観たいです。

    監督さえ間違えなければロシア大会は本当に楽しみですね。好きな選手や興味深い選手が多いので『監督さえ間違えなければ』、我が母国イングランドを応援する気合いが入りそうです。

  3. makoto より:

    nyonsuke さん>
    ヘンダーソンのよさが出まくったゲームでした。彼とポグバの出来が、試合の結果に大きな影響を与えそうです。

    what a hitさん>
    ヘンダーソン、凄かったです。おっしゃるとおり、「監督さえ間違えなければ」ですね。

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