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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

大一番、直前!「スカイスポーツ」の専門家がチェルシーVSアーセナルのキーマンを予想!

プレミアリーグ6節、エミレーツで行われたアーセナルとの一戦がドロー決着だったら、コンテチェルシーの快進撃はなかったのかもしれません。前半のうちにアレクシス・サンチェス、ウォルコット、エジルに次々とゴールを許したアウェイチームは、55分にマルコス・アロンソを投入し、最後の25分で戦い慣れた4-2-3-1から3-4-3へとシフト。完全なる負け試合だからこそ思い切って試せた新布陣は見事にはまり、次のハル・シティ戦からこれを基本形としたコンテ監督のチームは、年内全勝。同一シーズンのプレミアリーグ記録だった13連勝に並びました。今季の流れを変えるポイントとなったビッグロンドンダービー。2戦めのスタンフォード・ブリッジは、どんな色を帯びるのでしょうか。チェルシーが勝てば、アーセナルは優勝争いから脱落といい切っていいでしょう。ガナーズがダブルを決めれば勝ち点6差となり、未来はまったくわからなくなります。そんな大一番について「スカイスポーツ」の専門家たちが、見どころとキーマンを挙げています。

前節のプレミアリーグは、両者ともほめられた出来ではありませんでしたが、より不安が募るのはアーセナルのほうです。リヴァプールの速い出足にアザールを封じられながらもドローでおさめたブルーズに対して、ヴェンゲル監督がスタンド観戦となったガナーズは、ワトフォードにいきなり2発喰らい、イオビのゴールしか返せずに敗れ去りました。ポール・マーソン、マット・ル・ティシエ、チャーリー・ニコラスの3氏はチェルシー支持、唯一フィル・トンプソン氏のみがチェルシーがポイントを落とすと見ています。

マーソン、ル・ティシエ、トンプソンの3人が、揃ってエデン・アザールをキーマンに指名していますが、チェルシー派とガナーズ推しでそのニュアンスは変わります。「アザールでいくね。彼は違いを生み出せる。アーセナルは彼のまわりに複数の選手を配置するだろうが、やるべき対応ができないだろう(マーソン)」「アザールが決勝ゴールを決めることを期待している。彼は、こういった種類の試合を何度も味わっており、タイトなゲームでロック解除する方法を知っているからね(ル・ティシエ)」と、ガナーズはチェルシーの10番を止められないとする2人に対して、トンプソンさんはもう一歩踏み込んだコメントを残しています。

「ガブリエウが右SBに入ればアザールがキーマンになるが、エクトル・ベジェリンが戻ってくるだろう。(ワトフォード戦で)ヴェンゲルはハーフタイムに問題があることをわかっていたはずだけど、ガブリエウをよりいいDFだと考えているのではないかと懸念している」

なるほど。おっしゃるとおり、アザールのまわりに誰が配置されるのか、アーセナルがベルギー代表のエースをどう抑えるのかは勝負を分ける重要なポイントとなりそうです。ベジェリン、ムスタフィ、コクランか、あるいはガブリエウ、ムスタフィ、チェンバレンか。リヴァプールは、敵陣でプレスをかけ、アザールへのパスコースを遮断することで左からのアタックを無力にしていましたが、アーセナルにあれだけの運動量と徹底度は望めません。アウェイチームがボールを奪われた後、カウンターを喰らわない対応ができるかどうかで、10番の存在感は変わりそうです。ポジショニングが悪く、中盤のバランスを崩すことが多かったラムジーの不在は、却ってガナーズに吉と出るかもしれません。アザールが暴れる展開になれば、ジエゴ・コスタのゴールがセットでついてきそうです。

チェルシーのエースこそがキーマンだと主張するのは、チャーリー・ニコラスさんです。「ジエゴ・コスタはアーセナル戦となると楽しんでプレイする。守備陣は彼の侵入に対処できないだろう。1月にいなくなってくれて、いい感じのタイトルレースになればよかったんだけど、彼をどう包囲するかを考えなければならないね」。アレクシス・サンチェスとジエゴ・コスタの「プレミアリーグ得点王対決」では、青いほうに軍配が上がると考える専門家が多いのは、ストライカーの実力比較ではなく、両チームの守備力に差があるという観点からのようです。

アザールがよくなくてもチェルシーが勝つだろうね。アーセナルがチャンスがほしければ、アレクシス・サンチェスに驚異的なものを求めなければならない(マーソン)」。何しろスタンフォード・ブリッジ、しかもチェルシーは今季最強。カンテがエジルを封じ、チェルシーの最終ラインがアレクシス・サンチェスを孤立させるシーンのほうが、アザールが完全に消える展開よりもイメージしやすいのは確かです。

いや、盛り上がりますね、この話。私もみなさんに乗っかって、議論に参加させていただきましょう。元より穴党で、プレミアリーグをおもしろくしてほしいという願望を少しだけ込めたくもあり、勝敗予想は1-2でアーセナル。キーマンはエジルです。エリクセンとヘンダーソンが鮮やかなクロスでゴールを演出した右サイドから、エジルが同じようなボールをアスピリクエタのサイドに上げて、ジルーやアレクシス・サンチェスが頭で押し込む…という筋書きです。年末のストーク戦以降、完勝といえる試合はレスター戦しかないコンテ監督のチームは、前半戦よりも足が動かなくなっていると見ているのですが、穿ちすぎでしょうか。今季のターニングポイントとなりえるビッグロンドンダービーは、日本時間で本日21時30分キックオフです。書いているうちに、緊張してきました!

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“大一番、直前!「スカイスポーツ」の専門家がチェルシーVSアーセナルのキーマンを予想!” への7件のフィードバック

  1. 新参 より:

    アーセナルのキーマンはジルーだと思います。でも、考えるところは主さんと同じで、アーセナルが勝つには彼がアスピリクエタの近くに流れ、落としにサンチェスが反応するというのが最もイメージできるケースですね。
    あとはウォルコットも注目ですね。単純な相性の良さですが、チェルシー戦に強いイメージがあります。

  2. Macki より:

    こういう試合の前のときの胃の痛さを感じるたびに、
    「なんで俺はアーセナルなんか好きになってしまったんだろう、バカだなあ」
    などとポエミーなことを考えてしまいます。
    とにかく負けたくない。

    —–
    更新ご苦労様です。
    ニュートラルな目線で楽しめる一戦です。
    レッズファンの私は、わがままな願望でガナーズに勝利して欲しいです!ジルーをどれだけ活かせるかがポイントかと思います。
    チェルシーの3バックどんなに完璧でも穴はあると思います。

  3. ダニーラブ♡ より:

    いつも素敵な記事、拝見しておりますm(_ _)m
    以前、主様が仰せてた3バックの弱点…クロス対応なんですが、システム的なものなのか?個人能力の問題なのか?が気になりますね…

    個人的にはエジルとアレクシスにウイングバック裏狙わせつつ、質的優位に立ちたいかなと…もちろんそこからのジルーへ!
    んで、トップ下にルーカスでセカンドストライカー的に振る舞いたいかなぁ…終盤は最も疲弊するであろう、ウイングバック狙いでダニーかセオ投入?
    おそらくウイングバックに押し込まれるとヤバイですねぇ…

  4. じるー より:

    前節ジルーの前半交代を鑑みて、アーセナルはサンチェストップの前プレで勝負に行くのでないでしょうか。
    そうなると左のイウォビとウィリアンかペドロのサイドが鍵になると予想します。
    妄想が捗りますが、リーグの為にもガナーズにはせめて1ポイント持って帰ってほしいです。

  5. ヤンガナ大好き! より:

    このダービー、ガナーズは負ければ優勝の可能性が無くなる大一番ですね。ホームの3-0のゲームを振り替えって観たのですが、後半チェルシーが今期初めて3バックにシステム変更してから、かなり攻撃が封じられ苦戦しています。

    その時はサンチェスゼロトップだったのですが、今回は怪我で微妙ながらジルーかウェルベックのワントップで、エジルに加え最近ロングパスが冴えているチェンバレンからのキラーアシストを期待したいですね。また、ジエゴコスタは初戦と同様ムスタフィのマークで抑えてほしいところです。

    年間ベストマッチになるような熱いゲームを観たいです!!!

  6. ユナイテッド より:

    個人的にはケーヒル、マルコスアロンソのところが穴だと思っています。
    ウォルコット、ペジェリンが右サイドを押し込めればエジルが右に流れてアスピリクエタのところにクロスを入れてジルー、サンチェスみたいな形もできてくるかと。

  7. makoto より:

    343のシステムの関係上WBの裏が狙われるのは必然ですね。あと背の低いアスピリクエタの所も(左SB時代からよくありました)。
    まぁ、それ以上にシステムによって受ける恩恵がとても大きいですが。
    それとは別にチェルシーの弱点としてはやはりマティッチカンテのビルドアップ能力の低さ、それを補っていたルイスがアグエロから受けたタックル以降、怪我が治ってないのか楔を入れる回数、縦パスが減ってるような気がします。
    リバプールやスパーズのような圧力をアーセナルがかけることができるか否かが勝負の分かれ道だと思います。

    —–
    みなさん>
    すみません。試合後にコメントお返しできる体になったため、答え合わせ的になってしまいました。

    新参さん>
    私も、本文で触れたようにジルーを頭から使って、劣勢ならウェルベック&ルーカス・ぺレスと考えていたので、最後のゴールを見て「先発だったら…」と思ってしまいました。

    ひろとさん>
    3年前より、私もそちらの仲間になりました。「隣のマンチェスターナンチャラは強いのになぁ…」と。

    Mackiさん>
    いやー、そうですよね。チェルシー、強かったです…

    ダニーラブ♡さん>
    ありがとうございます。まさにWB対策はひとつのポイントで、ベジェリンに期待していたのですが…。開始早々のエジルのプレイを見て、おもしろくなりそうと盛り上がっていたのですが、うまく崩せませんでしたね。

    じるーさん>
    そのとおりでしたね。モンレアルはよかったのですが、サイドで勝てませんでした。

    ヤンガナ大好き!さん>
    ジルーを最初から使えていれば…と悔やんでしまう内容でした。ジエゴ・コスタのマークがずれてベジェリンになってしまったこと、コクランの下がり方が中途半端だったこと、チェフが外に弾き切れなかったことが、先制点につながってしまいました。いつものガナーズではなかったです。

    ユナイテッドさん>
    まったく同じ認識です。ガブリエウのヘディングが、それに近い形で、決まっていれば別な試合になっていたかもしれません。ジルー投入後にサイドからの崩しを徹底できなかったのが残念です。

    あかさたなさん>
    カンテは同感です。ただしマティッチは、コンテ戦術によって縦への意識が相当向上したという認識で、(セスクには劣るものの)あのポジションでプレミアリーグ6アシストは素晴らしいと思います。

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