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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

上位も下位も激戦のプレミアリーグ!今夜の目玉は残留をめざすウェストハムの直接対決!

プレミアリーグ2016-17シーズンもいよいよ大詰め。優勝は決まりかと若干諦めムードが漂っているものの、チャンピオンズリーグ出場権争奪戦と残留バトルはそれぞれ激戦です。3位から6位ではリヴァプールが唯一31試合を消化しておりますが、他クラブが延期試合をすべて勝利したとすると、マンチェスター・シティが61、リヴァプール、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッドが60。3位と4位の2つの椅子に、勝ち点1差で4つのクラブがひしめく壮絶な状況になります。

直近5試合の戦績を見ると、リヴァプールが3勝2分、マンチェスター・ユナイテッドも2勝3分と負けていないのに対して、アーセナルは2勝1分2敗、マンチェスター・シティは1勝3分1敗と停滞。リヴァプール、アーセナル、チェルシーと続いた3連戦をひとつも勝てなかったマン・シティは、エティハドでのマンチェスターダービーを落とせば6位転落もあります。あのペップ・グアルディオラが、ペジェグリーニ監督時代を下回る結果に終わる可能性があるなどと、誰が想像できたでしょうか。6強時代に突入したプレミアリーグは、名将招聘と大型補強だけで勝てるリーグではなくなってしまったようです。

イギリスメディア「スカイスポーツ」が、「Premier League questions: Can Arsenal build momentum in top-four push?(プレミアリーグの疑問:アーセナルは勢いに乗ってTOP4に食い込むことができるか?)」と題した記事を掲載し、チャンピオンズリーグ出場権と降格回避をめぐる争いの状況を解説しているのですが、上位の話よりも気になったのが、この一文です。「The Hammers are in freefall having lost their last five league matches, piling the pressure on manager Slaven Bilic.(急降下のハマーズは直近5試合を落とし、スラヴェン・ビリッチにプレッシャーがのしかかっている)」。そう、プレミアリーグ32節には、今季の残留バトルの行方を占う重要なシックスポインターが組まれているのです。

ロンドンスタジアムで開催されるその試合は、ウェストハムVSスウォンジー。現在プレミアリーグ15位のハマーズは、勝ち点33。降格ゾーンの18位にいるスウォンジーに5差をつけており、敗れたとしてもまだ2つ貯金があります。勝ち点31で16位のクリスタル・パレスはマンデーナイトにアーセナルとのロンドンダービー。さらに1ポイント下で17位のハル・シティはエティハドでマンチェスター・シティと戦うことになっており、両者とも勝つことはないでしょう。それでもハマーズがピンチと書かれるのは、プレミアリーグ5連敗、7戦連続勝利なし、10戦連続失点と絶不調のうえに、大量の負傷者で壊滅的な状態になっているからです。

1月にプレミアリーグ屈指のプレイメーカーだったディミトリ・パイェを失ったチームは、直近は守備で苦労しています。最終ラインからは、ウィンストン・リード、オグボンナ、クレスウェルと3人がリタイア。中盤のオビヤングは今季絶望で、ノルトヴェイトもニューイヤーズデイのマンチェスター・ユナイテッド戦以来出ていません。両サイドのバイラムとマスアクは序盤戦で厳しいと判断された選手で、サウサンプトンから獲得したフォンテも力を発揮しているとはいえません。

前線もケガ人が多く、無邪気に期待できるのはアイェウぐらいです。アンディ・キャロルは足に爆弾を抱えており、ホナタン・カジェリはプレミアリーグ10試合で1ゴールとフィットしておらず、サコは病み上がり。中盤の構成をいじり、チームの活性化を目論むビリッチ監督の奮闘は、前と後ろがこの状態ではさほどプラスには働かないでしょう。スウォンジー戦に希望があるとすれば、相手も最近4試合を1分3敗と調子を崩していること。決定的な仕事ができるスノドグラス、調子を上げてきたアイェウ、頼りになるランシーニ、今季プレミアリーグ10ゴールのマイケル・アントニオらで先にゴールを決められれば、得点力が落ちているウェールズのクラブを勝ち点1以下に抑え込める可能性が高まります。

開幕前は優勝候補に指名されていたマンチェスター勢がこれほど苦労し、昨季は強かったウェストハムが順位テーブルの下半分に沈むとは、誰も想像できなかったのではないでしょうか。上位も下位も予測不能のプレミアリーグ。今夜も楽しみです。

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“上位も下位も激戦のプレミアリーグ!今夜の目玉は残留をめざすウェストハムの直接対決!” への4件のフィードバック

  1. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    マネの今季絶望はショックが大きいです。
    皆様の指摘通り、ウィンガーの控え不足がここにきて仇となりそうです。
    まだまだポチェのチームに完成度としては及ばないのは明白ですが、私はクロップ監督のチーム造りに伸びしろ、期待感を持っています。
    1シーズンの輝きではなく、常勝チームとなることができると信じています。
    しかし、今季はマネ、ララーナ、コウチ、ヘンダーソンを欠いての終盤戦、いなくてはいけない選手をこれほど欠いてCL権獲得したならば奇跡に近いです。
    思えば昨季もDFが怪我ばかりで、終盤失速…、EL決勝を逃しましたね…。
    現実的にはDFはマティプ復帰で大丈夫そう、中盤はルーカスのアンカーがここにきて期待できそうです。
    昨季のコロ・トゥレ同様、ルーカスは残留してくれて本当に助かりました。
    問題は、コウチの状態とマネの穴が大きい前線でしょうか。
    コウチ、フィルミーノ、オリギが万全ならば、なんとか乗り切れそうですが、安定したパフォーマンスを期待できそうなのはフィルミーノしかいません。
    アーノルド、ウッドバーン、グルイッチがシンデレラボーイとして輝くか、もしくはスタリッジの復活!
    このどちらかがなければ来季も国内のみで戦うことになるかもしれません。
    今夜のストーク戦は必勝!クロップ監督の手腕に期待です。

  2. nyonsuke より:

    申し訳ありません
    コメントする項を間違えました。
    削除お願いします。

  3. おはむ より:

    なんとか、勝てました…

  4. makoto より:

    nyonsukeさん>
    いえいえ。せっかくですから、お返事します。マルコヴィッチがハル・シティでがんばっており、プレイをみるたびにレッズに残っていればと思います。グルイッチがうまくはまってくれると、ワイナルドゥムを前めで使えてラクになりますね。

    おはむさん>
    怖かったですね。

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