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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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やっぱり最後はハリー・ケイン!イングランドが劇的決勝ゴールでワールドカップ出場決定!

エースのハリー・ケインは、9月のプレミアリーグで4試合6ゴール。代表のゲームを含む公式戦6試合13ゴールは、メッシとクリスティアーノ・ロナウドに並ぶ欧州の月間最多ゴール記録です。スターリングも負けじとプレミアリーグ5試合5ゴール、ペップのチームではジョン・ストーンズとカイル・ウォーカーも好調をキープしており、イングランド代表はいい状態で大事なゲームに向かえそうです。FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選グループF。ウェンブリーで開催されるスロベニアとの一戦に勝てば、イングランド代表は15回めのワールドカップ出場が決まります。

プレミアリーグで活躍する選手で固めたスターティングメンバーを見てみましょう。GKはジョー・ハートがやはりいいのか。最終ラインはカイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ、ケーヒル、バートランド。セントラルにエリック・ダイアーとヘンダーソン、サイドにはチェンバレンとラシュフォード、スターリングの前にハリー・ケインが入る形でしょうか。9分、先にチャンスをつかんだのはスロベニア。ベジャクの縦パスで裏を狙っていたイリチッチが右から抜け出すと、飛び出してきたジョー・ハートのチャージは、「デイリー・ミラー」のLIVEがペナルティだと断言したきわどいプレイ。追う展開にはしたくないイングランドは、13分にハリー・ケインが遠めから狙った一撃をオブラクにキャッチされます。2列めが全員縦に速いタイプで、デル・アリやジャック・ウィルシャーのように緩急をつけられる選手がいないため、崩せないイングランドは遠めからのシュートが目立ちます。

25分、左サイドのFKからラシュフォードとバートランドで攻略を図ったシーンは、ボックスの角にいたヘンダーソンにボールが渡り、フリーで放った右足のシュートはオブラクがビッグセーブ。35分にカイル・ウォーカーが右足で曲げたFKは、落ち切らずにクロスバーを越えていきます。41分のCKで、ハリー・ケインのヘッドがゴール左隅に吸い込まれますが、スターリングがGゴール前でファールを取られて先制は認められません。45分にボックス手前やや左から蹴ったラシュフォードのFKは、鋭く曲がってニアポストを襲いますが、コースを読んだオブラクが右に飛んでセーブ。押していたイングランドはゴールを奪えず、0-0でハーフタイムを迎えました。

後半最初の決定機は63分。カウンターからスターリングがドリブルで突進すると、左に流したラストパスでラシュフォードがフリーになりますが、GKの頭を越えたループシュートはロトマンが戻ってクリア。65分にスルーパスでラシュフォードが左サイドを突破すると、クロスはカットされるものの、こぼれ球がスターリングの足元へ。GKの逆を突いて左隅を狙ったダイレクトショットは今度こそ入ったとウェンブリーのサポーターが手を挙げかけた瞬間、主将セサールが右足を伸ばしてボールをポストの外に追いやります。68分にラシュフォードが左から仕掛けたカウンターは、スターリングのシュートがブロックされた後、フォローしたのはハリー・ケイン。今季プレミアリーグでは左足のシュートも冴えている9番は、ボレーを巻いてしまい枠に収めることができませんでした。

チェンバレンを代えるなら、リンガードではなくデフォーやスタリッジのほうがよかったのではないかと思いました。80分にハリー・ケインが前線に送ったボールは、リンガードがトラップを流してしまいました。83分にはスロベニアに決定機。前がかりになったイングランドは、イリチッチのスルーパスで途中出場のマタフツに抜け出されますが、1対1は素晴らしい出足で足元に飛び込んだジョー・ハートがブロック。後ろから走り込んできたストルナのシュートも、守護神が腹に当ててゴールを許しませんでした。この勇気あるプレイが、91分にワールドカップ出場決定の歓喜をもたらすことになります。ここまで危険なシュートを止め続けてきたオブラクが、スローをミスしてしまいました。インターセプトしたカイル・ウォーカーが右サイドを上がってクロスを入れると、中央に飛び込んで足に当てたのはハリー・ケイン!昨季までトッテナムで一緒に戦っていたコンビが、大事な場面で最高のプレイを見せてくれました。

アグレッシブに攻め続けたラシュフォードやスターリングは本大会でも楽しみですが、やはり中盤で変化をつけられる存在が必要です。出場停止だったデル・アリが戻ってくれば、カウンターやミドル以外のチャンスを増やせるでしょう。ルーニーが引退宣言を翻して戻ってくれればと淡い期待を抱いていたのですが、ハリー・ケイン、ラシュフォード、スターリングらが速い攻撃を仕掛けるチームに、スピードを止めてしまいがちなベテランFWの居場所はなさそうです。インターナショナルの大会では未だ本領を発揮していないハリー・ケインに、次こそはワールドクラスのストライカーであることを証明してもらいましょう。イングランドのみなさん、ワールドカップ出場おめでとうございます。プレミアリーグファンとしては、岡崎慎司や吉田麻也がいるわが代表との直接対決をロシアで観られればと期待しています。

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“やっぱり最後はハリー・ケイン!イングランドが劇的決勝ゴールでワールドカップ出場決定!” への3件のフィードバック

  1. yuto より:

    ここ数年で本当に魅力的な若いチームに世代交代できましたね。
    背番号10がルーニーからラッシュフォードへと変わったことが何よりもそれを感じさせます。
    キャプテンマークを着けたケインがワールドカップでどれだけ活躍できるかとても楽しみにしています。
    とりあえずFAはポチェッティーノ監督に褒賞金をあげて欲しいところです笑

  2. ルイコスタ より:

    イングランドファンの友人とバチバチ火花を起こしていたユーロ2004とドイツ大会以来の勝負を久々に見たいですね。個人的な希望で恐縮ですが。
    あとはセンターバックの厚みが加われば来年の優勝も十分に狙えるのではないでしょうか。久しぶりに「強いイングランド」が見られそうで楽しみです。

  3. makoto より:

    yutoさん>
    おっしゃるとおり、ポチェッティーノさんの力は大きいですね。ラシュフォードはこのままレギュラーに定着してほしいです。2トップの一角だとなおいいのですが。

    ルイコスタさん>
    うまくやれればベスト4、さらに運を味方につけられれば…といった感じでしょうか。前線に、勢いに乗ると素晴らしい結果を出す若手が数人いるのが楽しみです。

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