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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

上位対決直前!脱落か、巻き返しか?ゴールが遠いトッテナムと、失点が止まらないチェルシー

日曜日の夜、私はまたもやゲーム選択のセンスのなさを露呈しました。リヴァプール戦を観て、ふと時計を見ると2時30分直前。この後Jスポーツでは、プレミアリーグの中継が2試合ありました。片やは、ライヴのサンダーランドVSトッテナム戦。もう一方は、ディレイ中継のストークVSチェルシー戦で、既にこちらの試合は終わっています。どちらを観ようか迷いましたが「何か事件が起こるとすれば、トッテナムのほうだろう。チェルシーは録画でOK」と、スタジアム・オブ・ライトのゲームに照準を合わせましたが、結果はみなさん、ご存じのとおり。チェルシーが見事に敗れ、トッテナムは低調な試合ながらも連勝です。来週からは、おもしろくなさそうと思ったほうを観るようにしたほうがよさそうですね。しかし、それにしても…。

チェルシーは、11月に入ってから3勝1分け2敗。例年、この時期に大崩れして、プレミアリーグ制覇をあきらめざるをえなくなっていたことを思い出せば、今季は踏ん張っているほうですが、それにしても6試合で11失点は多すぎます。ダヴィド・ルイスとアシュリー・コールが最後にピッチに入ったのは11月2日のニューカッスル戦。その後はテリー、ケーヒル、アスピリクエタのセットでここまで来ていますが、失点で多いのはセットプレーや混戦から先に触られるシーンで、どうもDFラインの連携に問題がありそうです。アーセナルのメルテザッカーとコシールニー、エヴァートンのジャギエルカとディスタンの安定感と比べると、テリーとケーヒルには危ないシーンが多いのは事実。アスピリクエタは相変わらず凡庸です。DFラインだけではなく、中盤でフル出場しているラミレスやランパードの疲労、エッシェンやデブライネなどなかなか機能しないサブのMFなど複合的な要因があるように見えますが、どこかでくすぶっている選手をより機能させるようにしないと、年が明けてからもたなくなってしまいます。

モウリーニョ監督は、ストークに敗れた後、「われわれは優勝候補ではない」と半ば開き直りともとれる発言をし、ここまで4点しか獲れていないFW陣の得点力の低さを嘆くかのようなコメントもありましたが、直近の課題はあくまでも後ろでしょう。12試合で10点しか許していなかった守備陣が、ここにきて3試合で7失点です。現状の顔ぶれで修正するのか、イヴァノヴィッチをセンターに持ってくるなどの荒療治をかますのか。モウリーニョ監督の対応に注目です。

一方、トッテナムはしぶとく連勝したものの、こちらも11月に入ってからのプレミアリーグでは2勝2分け2敗と低調。開幕当初、がんばっていた守備陣にもこのところ綻びがみえ、ここ5試合クリーンシートがありません。サンダーランド戦は、前節フラム戦に続いてのきわどい逆転勝利。37分に、最近不安定なプレイが目立つGKロリスのパンチングミスからアダム・ジョンソンに強烈なシュートを決められますが、43分、FKからシャドリが折り返したボールを、パウリーニョがDFと競りながら巧みに足を出して同点。決勝点となった50分のオシェイのオウンゴールは、デンベレのグラウンダーが足に当たり、ボールがここしかないというゴール左隅に飛び込む多分にラッキーなゴールでした。ラッキーといえば、ヴィラス・ボアス監督が「見ていなかったが、(サンダーランド監督の)ポジェは悔しいだろう」ととぼけたサンドロのペナルティエリア内でのファールをレフェリーが見逃したシーンもあり、薄氷を踏む勝利とはまさにこのことです。収穫は勝ち点3のみという、快勝という言葉にはほど遠い出来でした。

こちらの課題は、相変わらず軸となる選手が決まらないこと。中盤より前で、常時出場しているのはパウリーニョのみで、不動のレギュラーだったデンベレも怪しい状況。アーロン・レノンの復帰もあって、ひと頃攻撃を牽引していたタウンゼントとシグルズソンの出場機会が減りました。トップは、思い切ってソルダードを外したものの、代わりに入ったデフォーは決定機を逃してばかり。彼はヨーロッパリーグではあれだけ元気なのに、なぜプレミアリーグで点を獲れないのか不思議です。いろんな組み合わせで毎週楽しませてくれるのはいいのですが、結局カウンター中心なのか、パスサッカーなのか、軸となる戦略がみえません。直線的に裏を狙うなら、ソルダードを走らせてボールを集めるのが効果的で、ポゼッションをとって手厚く攻めるなら、アデバヨルやラメラを楔にしてホルトビーがチャンスを創るような形を徹底すればいいと思います。このあたりが明確にならなければ、今後、トッテナムは順位を落としていくでしょう。現状は、トッテナムより個々の選手の力量は落ちるエヴァートンやニューカッスル、サウサンプトンのほうが明確で力強いサッカーをしていると思います。

アーセナルとリヴァプールが好調をキープしているので、12月に脱落すると、リカバーが難しくなるでしょう。マンチェスター・シティは何だかんだでついていきそうですが、チェルシーとトッテナムはしがみついていけるのか。トッテナムはリヴァプール戦、チェルシーはアーセナル戦が控えています。私はいずれも「上位の勝ち」とふんでいますが、果たして…。

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“上位対決直前!脱落か、巻き返しか?ゴールが遠いトッテナムと、失点が止まらないチェルシー” への5件のフィードバック

  1. チェルシー より:

    まだ例年に比べればマシですがちょっと不安定すぎですね

    自分達のペースの決めるべき時に2、3点差にして試合を楽に進められればいいんですが、そういう時間にストーク戦もサンダーランド戦も試合を決めきれなかったのが勿体ないです

    特にFW陣が決めきれないのは痛いですね(^^;
    いっそのことルカク戻してほしいです
    もしくは誰かとってくるか

    アーセナルとは相性はいいんですけど、今季のアーセナルは怖いです(^^;

  2. makoto より:

    チェルシーさん>
    常時出場の選手とスポットの選手の出場時間に差がありすぎて、デブライネやマタ、デンバ・バなど、活かされていない選手のモチベーション、コンディション、フィット感が心配ですね。ラスト15分でもいいので、優位なゲームでもう少し使っていれば、厳しい状況になったときにもっと活かせるのではないかと思います。ルカクは、何で出したんですかね?活躍するのは目に見えていたのに。

  3. チェルシー より:

    マタはここ3試合先発、デンババも途中出場ではありますが出場機会は増えてきてるんですけど問題はデブライネですかね(^^;

    ルカクは自分で出場機会のために出たいと言ったらしいですが、ローンのルカクのプレミアでの得点に現状のFW三人のプレミアでの合計得点が負けてるなんてなんとも皮肉なものです(笑)

    まあモウリーニョのチームが特に強いのは2年目なので今季は(モイーズ、ペジェグリーニも)初年度ですし、いきなり優勝しろというのは無茶なのかもしれません
    でも期待はしてるのでここからが名将のお手並み拝見ってとこですかね

  4. makoto より:

    チェルシーさん>
    出場機会でいえば、最近はマタは出ているのですが、出てる出てないというより持ち味を発揮しているかどうかの問題です。昨季よりもプレーエリアが狭く、球離れの早さや守備を意識し過ぎて力を出し切れていないようにみえます。左サイドに入るときの香川も、若干その傾向(守備に振り回され、前線に上がりきれない)を感じるゲームがまだありますが。

  5. チェルシー より:

    なるほど。
    たしかにその通りで右サイドで出ていることが多いので自陣深くまで引っ張られて守備をすると持ち味が生きませんし、香川を左で使ってるのと同じ様な状況かもしれませんね。

    モウリーニョは特に守備を重視しますし、二列目にはある程度の自由は与えてますが基本的には持ち場を離れるのを好みませんからそれも関係してますかね。

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