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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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やりましたね、ホジソン監督!「リヴァプールなイングランド代表」記念すべき船出!

GKジョー・ハート、DFグレン・ジョンソン、クリス・スモーリング、ガリー・ケーヒル、アシュリー・コール。MFスティーブン・ジェラード、ジョーダン・ヘンダーソン、ジャック・ウィルシャー、ラヒム・スターリング。FWウエイン・ルーニー、ダニエル・スタリッジ

…ホジソン監督がやってくれました。昨夜の国際親善試合、デンマークをウェンブリーに迎えたイングランド代表のスタメンは、今季プレミアリーグで好調のリヴァプールシフトです。先日、本ブログのコメント欄でも「リヴァプール中心にしたらおもしろそう」という会話をしており、Goal.comのコラム「ベン・メイブリーの英国フットボール談義」では、「イングランド代表に、レッズ式とセインツ式をインストールしてはどうか」という趣旨の提言があったばかりです。ちなみに、1-0の勝利で終えたこの試合の決勝点は、82分、途中出場のセインツのアダム・ララナが上げたクロスをリヴァプールのダニエル・スタリッジがヘディングで仕留めた美しい一発でした。メイブリーさん、こういうことですかね?おっしゃっているのは。

その昔、1970年代の西ドイツ代表では、当時の2強だったバイエルン・ミュンヘンとボルシアMGの選手を中心に代表を構成。1982年にスペインでワールドカップを勝ったイタリア代表は、GKゾフ、DFシレア、カブリーニ、ジェンティーレ、MFタルデリ、FW得点王のパオロ・ロッシと、レギュラーの過半数をユヴェントスの選手が占めていました。特定のクラブチームを軸にチームを創ることの最大のメリットは、コンセプトの明確さと連携のスムーズさ。逆にデメリットとしては、「選ばれたメンバーが必ずしも最高のポテンシャルを持った集団ではない(=連携を重視しているため)」「派閥にみえてしまうと、人間関係に悪影響があったり、当該クラブ以外の選手のモチベーションが下がったりするリスクもある」といったところが挙げられます。

今のイングランド代表であれば、デメリットのほうは心配しなくてもいいでしょう。ヘンダーソンやスターリングは、ランパード、キャリックらのセンターMFや、チェンバレン、ララナ、アーロン・レノン、タウンゼントなどのサイドアタッカーと比べても、実力的には引けをとらない選手であり、何しろ現在、絶好調です。どんなサッカーにもフィットできる天才ルーニーは、リヴァプールの選手たちからみても、スアレスと同様に頼もしい存在に映るでしょう。イングランドサッカーのよさは、ロングパスを活かした縦へのスピードの速さと手数をかけないシンプルさ、そして当たりの強さ。レベルの高いイングランド人が多く、彼らの特性をうまく引き出しているロジャース監督のサッカーは、この国の代表の基本フォーマットとして有効だと思います。

私がイングランド代表の監督であれば、メンバーはこうしたいですね。GKは、他クラブのレベルが低いスコティッシュ・プレミアリーグとはいえ、今季28試合で14失点というセルチックのフレイザー・フォースター。チャンピオンズリーグでバルサを苦しめた実績は、ケアレスミスの多いジョー・ハートをベンチに控えさせるには充分でしょう。DFは、グレン・ジョンソン、ケーヒルに加えて、レイトン・ベインズを左に配置。スモーリングよりは、今季空中戦をほぼ完ぺきにさばいているトッテナムのドーソンや、フィル・ジョーンズ、ジャギエルカのほうがいいと思いますが、いかがでしょうか。中盤から前は、昨夜のゲームと同じでもいいのですが、ウィルシャーについては、同じアーセナルのチェンバレン、あるいはベテラン・ランパードでもいいかもしれません。そして、スーパー・サブにララナ、ジェイ・ロドリゲス、タウンゼント。1点ビハインドで終盤になれば、ダニー・ウェルベックかリッキー・リー・ランバートの登場です。

デンマーク戦では、ルーニーの縦への抜け出しからの左足シュートや、スタリッジ、ルーニーと展開して左サイドを崩し、最後は逆サイドのスターリングが中央に飛び込んでシュートをポストに当てるなどのシーンがあり、見せ場はたっぷり。CBコンビは、ケーヒルとスモーリングのマーク受け渡しのまずさからGKとの1対1に持ち込まれるピンチはありましたが、ジョー・ハートが2度の決定機をストップし、シュート4本に抑えました。ホームで1-0とはいえ、新生イングランドの船出としては上々なのではないでしょうか。この日も、決勝点を叩き込んだスタリッジは得意のクネクネパフォーマンスを披露しておりましたが、本番でこれが何回観られるかがイングランドの勝敗に直結しそうです。

プレミアリーグを毎週観ていると、やはりイングランド代表には思わず肩入れしてしまいますね。ウルグアイとイタリアという厳しいグループに入ったイングランドは…おお、そうか。「SAS対決」があるんですね!スタリッジの先制点を、スアレスのハットトリックでひっくり返されたら、レッズサポーターは複雑ですね。そんなこともないのでしょうか。日本とイングランドが対戦し、ルーニーがゴールを決めたら思わず立ち上がってしまいそうなプレミアリーグ中毒患者の私としては、おせっかいながらも気になるところですが…。(フレイザー・フォースター 写真著作者/Memorino)

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“やりましたね、ホジソン監督!「リヴァプールなイングランド代表」記念すべき船出!” への2件のフィードバック

  1. チェルシー より:

    リバプールファンですが・・・
    日本代表とイングランドの試合なら迷わずイングランドを応援すると思います(笑)

    —–
    更新お疲れさまです

    テリーが復帰することはないでしょうけど、未だにCBはケーヒル&テリーがいいと思ってます(笑)
    イングランドのリバプール化、セインツ化には僕も賛成ですね

    まあプレミアファンといいつつ国の方は小さい頃からセレソン推しなのでイングランド×ブラジル、日本×ブラジルになればブラジルを応援することになりますが(笑)

  2. makoto より:

    ナツメさん>
    なるほど!それは重傷な「プレミアリーグ中毒」ですね(笑)

    チェルシーさん>
    おお、プレミアリーグよりも上位とは、それは深刻な「セレソン中毒」ですね(笑)

    実は、私も「ケーヒル&テリーがいい」と思っているのですが、テリーは実力以外の話もあって、代表を外れた経緯もあるので、無邪気に「入れましょう!」と書けませんでした。ワールドカップという修羅場をくぐり抜けるには、実績もマインドも素晴らしい彼のような選手は有効なんですけどね…。

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