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ディ・マリアは110億円!? マンチェスター・ユナイテッド、プレミアリーグ史上最高額の移籍決定寸前!

8000万ユーロ!うーん、高い。今までイギリス紙が流していた情報では80億円前後といわれており、そのレベルでも「チャンピオンズリーグに出られないクラブなのだから、多少値が張るのは仕方がない」という気分だったのですが、110億円となると、さすがにため息が出ます。いたずらに盛るような記事を書きそうにない「ESPN」が報じているこのお値段には、大きな乖離はないのでしょう。レアル・マドリードのカルロ・アンチェロッティ監督が、ついにディ・マリアの移籍を認め、アルゼンチン代表で活躍するアタッカーのプレミアリーグ参入が決定的となりました。

「公式発表ではないが、もう決定だ。彼は練習をしておらず、クラブに別れを告げにきた。私たちは、彼のこれまでの貢献に感謝しており、今後の幸運を祈っている」

110億円となると、この夏、スペインに渡ったプレミアリーグ得点王のスアレスや、ワールドカップ得点王のハメス・ロドリゲスとほぼ同額。移籍金もさることながら、サラリーにおいても週給12万~15万ポンドと報じられており、なかには18万ポンドという記事まであります。15万ポンドを年棒換算すれば、13億5000万円という高額です。ディ・マリアにとっては、レアル・マドリードからもらえる金額の倍以上というオファーを見過ごすことはできなかったのでしょう。マンチェスター・ユナイテッドは、2015-16シーズンよりアディダス社1社だけで10年1300億円という大型契約を結んでいることもあって、数年スパンでみればこの移籍金が過度な負担となることはなさそうですが、それにしても大きな出費ですね。クリスティアーノ・ロナウド、ネイマール、ガレス・ベイルらの移籍で、スペインの2強が創った相場に乗っからざるをえなかったのは、何としてもチャンピオンズリーグ出場権が欲しいクラブとしてはやむなしなのでしょう。

お金の話はこのくらいにしておきましょう。ディ・マリアには、これだけの価値のある選手であること、つまり、自身の活躍でマンチェスター・ユナイテッドをプレミアリーグ4位以上に押し上げ、欧州の舞台に復活させることが求められます。アルゼンチン代表MFには、エリック・カントナやデヴィッド・ベッカムが背負っていた、クラブのシンボルである背番号7が渡されるはずです。突破力のあるウインガー、ウイングバックを重要視するファン・ハール監督にとって、その力量を絶賛しているディ・マリアが、欲しかったパーツであることは間違いありません。ポジションは、3-4-1-2でも4バックでも、左右両サイドのいずれかとなると思われます。

一部には「香川真司のライバル」「香川真司が厳しくなった」という報道もあるようですが、ファン・ハール監督は元より香川をサイドの戦力としてカウントしていないので、この見方はズレているように思います。これまでの発言を聞く限りでは、ディ・マリアのトップ下起用もないでしょう。日本代表の10番に影響があるとすれば、ファン・ハール監督のいう「6番」の選手、すなわちダレイ・ブリントのようなMFを獲得した場合です。セントラルMFに本職の選手が加われば、香川真司の3列目での活躍の道は閉ざされ、マタ、エレーラに次ぐトップ下の3番めというポジションのみとなります。ディ・マリアの移籍に危機感を覚えているのは、ヤヌザイ、アシュリー・ヤング、バレンシアといった選手たちでしょう。

金額をみて腰が引けてしまい、なかなか大物獲得の喜びに浸れませんが、運動量があって献身的に守備もする選手なので、ディ・マリアが空振りに終わる可能性は低いとみます。これで、マンチェスター・ユナイテッドがより強くなって、プレミアリーグをおもしろくするのは間違いありません。ここはひとつ、よかったじゃないかと自分に言い聞かせる意味も込めて、「待ってろ、モウリーニョ!」と虚勢を張らせていただいて、この稿を締めることとしましょう。しかし、高いな、ディ・マリア。トニ・クロース3人分とは…。

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“ディ・マリアは110億円!? マンチェスター・ユナイテッド、プレミアリーグ史上最高額の移籍決定寸前!” への11件のフィードバック

  1. 明日エコト より:

    ディマリア…来るクラブ間違えたな…(笑)

  2. スパーズ推し より:

    今、チームに加えるべき選手を間違えた気がします……
    この額払うなら、ワールドクラスのCBと攻守に動けるボランチが
    一人ずつは取れたはずで……

    いい選手であることは間違いないので、僕としては脅威です
    バロテッリといい、ディマリアといい余計な強敵が次々増えるorz

    来週はバロがいないリバプールと試合したい…

  3. makoto より:

    明日エコトさん スパーズ推しさん>
    ディ・マリアを獲得できただけで御の字ですね…。セントラルMFはもうひとり、獲ると思われますが、CBにしてもMFにしてもワールドクラスは獲れないのだと思います。間違えたというより、ここしか商談成立させられなかった、ということではないでしょうか。

  4. Joe より:

    今季の元々の戦力+200億円を使っていいと言われたらどんな監督だろうとCL権は取れて当たり前という感じがしますね。
    200億がエレーラ、ショー、ディマリアで正解だったのは分かりませんがマタにも60億かけてるわけで、これは優勝するしかないでしょう。

    —–
    半分の金額が妥当だと思います。ファーガソンが去った後は明らかに交渉下手。良い選手ですが、怪我が怖いですね。

  5. あああ より:

    流石に高すぎますね笑
    後ろの選手取れよと言いたい

  6. 本城 より:

    ユナイテッドが強くなればよりプレミアは面白くなりますね。
    ただ、ここ最近の大盤振る舞いを見るにこれからユナイテッドに売るチームは大金をふっかけてくることは間違いないですし早急にCLに復帰しないと泥沼にハマると思います。
    それにしてもアフロ、マタ、ショー、エレーラ、ロホ、ディマリアで2億ポンドですか、もっと良い使い道あっただろうに。

  7. makoto より:

    サッカー好きさん>
    今季CL出場権、来季優勝というところまで戻せれば、補強費用かけてよかった、ということになるでしょう。お値段はともかく今季の3人は悪くないのですが、マタとフェライニは不必要でしたね。昨季、先もって中盤と後ろの整備ができていれば、こんなに後手を踏まなくてもよかったのではないでしょうか。

    Joeさん 本城さん あああさん>
    フロントのトップ人事がいちばんの補強、なのかもしれません。

  8. デリック より:

    ガナファンです、いい選手ですが高すぎですよね!補強ポイント最優先はCBでしょうに、、、
    マドリーは選手の売買上手いんですかね?
    超高値で買った選手は引退まで保持、そこそこの金額で買ったエジル、ディマリアなどは高値で売却。中途半端な選手にそこそこ金額だすクラブより売買うまいですよね。バルサの失敗はよく見ますが、レアルは少ない気がします。

  9. Uボマー より:

    レアルマドリー時代はウィング以外にCHのポジションもやっていたので、ファンハールとしては欲しいタイプの選手だと思います。まあ高いですが。

    正直、一昨年から比べると選手がガラっと変わっていて、おまけに若手が多いので今年は苦戦しそうですね。
    モイーズはファーガソンを引き継くことができましたけれども、ファンハールはモイーズを引き継いだ訳ですから…。

  10. こーこ より:

    ファーガソンから引き継ぐよりモイーズから引き継ぐ方がやりやすいでしょうに・・・
    というかこれでさらにセントラルも補強するんですか・・・
    なんていうかユナイテッドってそんなクラブでしたっけ
    ベロンやナニ、ベルバトフに大金を払った事もありましたけど基本的には安価で若手を獲得してワールドクラスに成長させるクラブというイメージだったのですが・・・

  11. makoto より:

    デリックさん>
    育成上手と商売上手は両立しにくいのでしょうか。研究しがいのあるテーマです。

    Uボマーさん>
    補強も戦略・戦術も、昨季一年の失敗が、とにかく痛かったですね。

    こーこさん>
    いやー、モイーズから引き継ぐ方が大変な部分も多いと思いますよ。モイーズが、ファーガソン時代のコーチングスタッフを残してくれていれば、また状況も違ったのだと思いますが、クラシックなサッカーに作り替えてしまったので。おっしゃるとおり、「安価で若手を獲得してワールドクラスに成長させるクラブ」だったのですが、今は若手の成長を待っている時間がないのでしょう。残念な話ではあります。

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