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プレミアリーグ2015-16シーズン・6月決定の移籍選手一覧 (1)順調⇔難航が両極端の上位クラブ編

6月が終わり、プレミアリーグの移籍市場の動きは、急激に激しさを増していくはずです。既にリヴァプールのメディカルチェックを終えたと報道された、サウサンプトンの右SBナサニエル・クライン。マンチェスター・ユナイテッドがいつ入団を発表してもおかしくないセントラルMFモルガン・シュナイデルラン。既にトッテナムとの話が出来上がっているといわれているドニプロのアタッカー、イェフヘン・コノプリャンカ。マンチェスター・シティとレッズの間で5000万ポンドという国内未曾有の価格で取引されようとしているラヒム・スターリング。南米選手権のファイナルが行われる7月5日を過ぎれば、自らの身の振り方を考えるであろうアルトゥーロ・ビダル。獲得間近といわれている何人かのワールドクラスは、今日をスタートラインとして続々と新天地で自己紹介を始めるでしょう。

本日は、移籍市場が本格オープンする直前の6月に、新しいクラブと契約を交わした選手たちを紹介します。前篇は、昨季プレミアリーグのTOP10。この夏の話題をひとり占めしているのは、ダニー・イングス、ミルナーといったイングランド人の即戦力を移籍金ゼロで引き寄せ、ナサニエル・クラインまで数えれば総勢6人を確保しているリヴァプールです。補強したポジションも、必要な選手の特性も的確だったロジャース軍団は、新しい選手がクラブにフィットせずに苦しんだ昨季の失敗を繰り返すことはないでしょう。逆に厳しい状況に追い込まれているのは、ホームグロウン選手を一気に4人も失ったマンチェスター・シティ。スターリング、ポグバ、ファビアン・デルフと、8人の登録が必要なホームグロウン選手をなりふり構わず集めにいっている状況では、多少移籍金をふっかけられても、やむなしと呑み込むしかないのではないかと思われます。

ファルカオに加えてチェフの後釜となるGKベコヴィッチの獲得がささやかれているチェルシーと、ストライカーと最終ラインの選手を物色中のマンチェスター・ユナイテッドがアクセルを踏むのは、これからでしょう。首尾よくチェフをゲットしたアーセナルは、ビダルまで獲れれば、後はコストパフォーマンスのいい選手に狙いを定めた一本釣りに徹すると思われます。ソルダード、カプェ、アデバヨル、デンベレなど出したい選手が多いトッテナムは、売り買いのタイミングの難易度が高い夏となりそうです。

昨季の中位クラブを見渡すと、セインツはここまで順調です。枚数が足りなかったトップに「マラガのラウール」ファンミ、ナサニエル・クラインの代役としてソアレス、長期離脱となりそうなGKフレイザー・フォースターの後を引き受けるステケレンブルフと、適材適所で効果的な補強が出来ています。ただし彼らには、懸念が1点。シュナイデルランが去った後の大きな穴だけは埋めきれるかどうかわかりません。昨季プレミアリーグでヨーロッパリーグ出場権を争ったスウォンジーが、マルセイユで10ゴールを挙げたアユーと、サンテティエンヌのMFタバヌといういい補強をしているだけに、クーマン監督もうかうかしていられません。

以下が6月までに決定した新戦力と放出選手の一覧です。上位クラブは、順調クラブと難航クラブのコントラストが鮮やかです。ここから開幕まで、話題の中心になるのは水色のユニフォームであることは間違いないでしょう。

■プレミアリーグ2015-16シーズン・獲得&放出決定選手リスト
チェルシー
■加入
MF/ナタン(←アトレチコ・パラナエンセ)
■退団
FW/クリスティアン・アツ(→ボーンマス/ローン)
FW/ガエル・カクタ(→セビージャ)

マンチェスター・シティ
■加入/なし
■退団
DF/デドリック・ボヤタ(→セルティック)
DF/マイカ・リチャーズ(→アストン・ヴィラ)
DF/アンヘリーノ(→ニューヨーク・シティFC)
MF/スコット・シンクレア(→アストン・ヴィラ)
MF/フランク・ランパード(→ニューヨーク・シティFC)

アーセナル
■加入
GK/ペトル・チェフ(←チェルシー)
■退団
DF/セミ・アジャイ(→カーディフ)
FW/宮市亮(→ザンクトパウリ)

マンチェスター・ユナイテッド
■加入
FW/メンフィス・デパイ(←PSV)
■退団
MF/トム・クレヴァリー(→エヴァートン)

トッテナム
■加入
DF/キーラン・トリッピア(←バーンリー)
DF/ケヴィン・ヴィマー(←1FCケルン)
■退団
MF/パウリーニョ(→広州恒大)

リヴァプール
■加入
GK/アーダーム・ボグダーン(←ボルトン)
DF/ジョー・ゴメス(←チャールトン)
MF/ジェームス・ミルナー(←マンチェスター・シティ)
MF/ロベルト・フィルミーノ(←ホッフェンハイム)
FW/ダニー・イングス(←バーンリー)
■退団
MF/スティーヴン・ジェラード(→LAギャラクシー)

サウサンプトン
■加入
GK/マールテン・ステケレンブルク(←フラム/ローン)
DF/セドリック・ソアレス(←スポルティング・リスボン)
FW/フアンミ(←マラガ)
■退団
GK/アルトゥル・ボルツ(→ボーンマス)

スウォンジー
■加入
GK/クリストファー・ノルフェルト(←ヘーレンフェーン)
MF/フランク・タバヌー(←サンテティエンヌ)
FW/アンドレ・アユー(←マルセイユ)
■退団/なし

ストーク
■加入
GK/ヤコブ・ハウゴーア(←FCミッテュラン)
DF/フィリップ・ヴォルシャイト(←レヴァークーゼン)
FW/ホセル(←ハノーファー)
■退団/なし

クリスタルパレス
■加入・退団/なし

この稿は後篇の「プレミアリーグ2015-16シーズン・6月決定の移籍選手一覧 (2)古豪が巻き返す下位クラブ編」に続きます。エヴァートン、レスター、ウェストハム、ボーンマスが積極的に動いています。

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“プレミアリーグ2015-16シーズン・6月決定の移籍選手一覧 (1)順調⇔難航が両極端の上位クラブ編” への3件のフィードバック

  1. パックン より:

    ビダルの代理人がアーセナルからのコンタクトを否定しましたね。
    そもそもピルロが退団しポグバの去就も不透明な状況でビダルまで放出するとは到底思えません。
    少なくとも£30m以上は提示しないとテーブルにつく事もないんじゃないですかね?

  2. ぷれみあふぁん より:

    クラインも決まったみたいですね
    楽しみですがスパーズのようにならないか心配です
    スパーズのようにはならないと思いますか

  3. makoto より:

    パックンさん>
    代理人がとぼけているのか、実際に進んでいないのかどちらでしょうね。ポグバは出なそうですが…。

    ぷれみあふぁんさん>
    今回は大丈夫じゃないでしょうか。レッズの補強は、若手や成長株狙いから実力本位にシフトしているように感じます。

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