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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ラカゼットは望み薄…。アーセナル最大のサプライズは「チェフだけでプレミアリーグ開幕」⁉

何せフランス人選手には割と縁がなく、「エリック・ザ・キング」カントナ以降で、レギュラーとして長くクラブに貢献してくれたのはパトリス・エヴラぐらい。最近はポグバに逃げられるなど、苦い思いのほうが残っているので、シュナイデルランが「プレミアリーグに残りたい。チャンピオンズリーグに出られるクラブにいきたい」と発言したときは、マンチェスター・ユナイテッドではなくアーセナルだとばかり思っていました。ところが、このたびは来ていただけるようで、私は大変テンションが上がっております。ガナーズは、シュナイデルランを本気で獲りにいっていなかったのかもしれません。しかし、「移籍するならチャンピオンズリーグ出場クラブ」と明言しているもうひとりのフランス人については、ヴェンゲル監督が動いているのではないかと報じられています。アレクサンドル・ラカゼット。リヨンの点取り屋で、昨季は27ゴールを挙げてリーグアンの得点王になった選手です。

ご本人たちにまったく罪はないのですが、ラカゼット、カバーニ、イグアインは、今や「サッカーマスコミ界の3大オオカミ少年」。移籍する移籍する、近づいた近づいたとさまざまな記事が飛び交うものの、交渉テーブルが用意された形跡すらないネタも多く、マスコミが困った時に飛ばす見出し要員と化しています。私も、彼らを触るときにはかなり用心しているのですが、今回は「何でやねん!でもちょっとおもしろい」と思ってしまい、紹介させていただく次第です。みなさんに、あらかじめお断りをさせていただきますが、ここから先の情報には注意してください。何しろ伝えているのは、信頼性においてはイギリス紙のなかでかなり下のほうにランクされる「メトロ」。ただでさえ怪しいメディアの記事で、しかもその内容は普段以上にツッコミどころ満載です。彼らは、ラカゼットのプレミアリーグ参入が実現する可能性が高いといっているのですが、その根拠は「アーセナルファンのツイートをお気に入りに登録したから」。むむむ、よくまあ、それを拾いましたね。

このツイートは、とあるグーナーが、「フランスメディア『マキシフィット』は、ヴェンゲル監督がラカゼット獲得交渉を優位にするプランを持っていると報じた」と打ったもの。これを本人がお気に入りに残したのが、なぜ移籍実現の有力な根拠かといえば、「マンチェスター・ユナイテッドにいったデパイも同じことをしていたから」という説得力微炭酸な、ほっとけば泡となって消えてしまいそうな理由です。うーん。「ギュンドアンの彼女がマンチェスター行きの便を待つ写真を投稿」というネタのほうが、よっぽど迫力がありました。

フランス紙が報じている「オリンピック・リヨンがエースを放出するための条件」は、2800万ポンド(約54億円)という彼らの主張に値切りを仕掛けないことと、代わりのストライカーが見つかること。「2800万ポンド+ジョエル・キャンベルを破格値で提供」なら、リヨンも検討のテーブルに乗せるのではないかと思われますが、ヴェンゲル監督はさすがにそこまではしないでしょう。

ビダルはもう話題になりません。シュナイデルラン、コンドグビアは他クラブが押さえました。イグアインやベンゼマにいっている気配はありません。ジャックやラムジー、チェンバレンがいる攻めのセントラルMFにチリ代表のチャルレス・アランギスをかぶせたりはしないはずです。かすかに匂うのはナポリのファウジ・グラムですが、この左SBの話は、あくまでもアスレティック・ビルバオにモンレアルを渡した場合の欠員補充です。

もしかすると、アーセナル最大のサプライズは「チェフで終了!という結末」なのかもしれません。ヴェンゲル監督に「CBとセントラルMFはガブリエウとコクランを補強したけど、まだ何か?」といわれれば、「あ、ああ、確かに」と応じてしまいそうです。私は、衰えが感じられるアルテタと、スピードに難があるメルテザッカーには不安を覚えてしまうのですが、サー・アレックス・ファーガソン体制の晩年、マン・ユナイテッドはギグスとスコールズという気持ちの強いベテランの存在に助けられていたので、アーセナルサポーターが「正副キャプテンのリーダーシップと人間性はチームに必要」という気持ちは理解できます。「大量に負傷者を出さなければ、アーセナルにはプレミアリーグとチャンピオンズリーグで優勝を争えるポテンシャルが既にある」というところを見せてもらうのも、それはそれでワクワクしますね。グーナーのみなさん、このままいっときますか!(アレクサンドル・ラカゼット 写真著作者/AnthonyTayto)

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“ラカゼットは望み薄…。アーセナル最大のサプライズは「チェフだけでプレミアリーグ開幕」⁉” への7件のフィードバック

  1. a より:

    ユナイテッドの試合しか基本的には観ないためガナーズのチーム事情はほとんどわからないのですが、昨シーズンの直接対決3試合を見る限りでは、今のままでは、CL圏はともかくCL厳しいのでは? と思います。
    だからといって誰を獲れと偉そうに口出しできるほど詳しくもないんですけどね。

  2. ガナユ より:

    いつも楽しく見させて頂いております。
    私個人的にはジルーの控えとコクランの控えの必要性を感じていますがブログ主様的にはどうでしょうか?
    補強するとしたらだれになりそうか予想などもされていたら教えて頂けると有り難いです

  3. ジルーを信ジルー より:

    いつも興味深い記事ありがとうございます。
    ベンゲルも獲得するのはワールドクラスのみと言っていたので現メンバーの控えクラスの選手は獲る気がないのだと思います。PSMで選手達の状態を見極めてそれから補強を検討するという方針でしょう。ベンゲルらしいですがシュナイデルランだけは獲ってほしかった…
    個人的にはCFの数は足りていると思うので三列目の補強だけはしっかりとしてほしいです。まだまだ7月の中頃ですし玉突き移籍に期待です。

  4. a より:

    毎シーズンCL権を取る手腕は凄いですが、やはり選手層が薄過ぎますよね。特にCBとサンチェスの疲労度合いが心配です。アルテタもなぜ残すのか…。
    無敗優勝した頃の凄さを知っている者としては、現状を寂しく感じます。

    —–
    ユナイテッドの試合しか基本的には観ないためガナーズのチーム事情はほとんどわからないのですが、昨シーズンの直接対決3試合を見る限りでは、今のままでは、CL圏はともかくCL厳しいのでは? と思います。
    だからといって誰を獲れと偉そうに口出しできるほど詳しくもないんですけどね。

  5. サッカー小僧! より:

    更新お疲れ様です。

    あれだけシュナイデルラン取るべき!と連呼しておきながら言うのもなんですが、おっしゃるとおり、自分もアーセナルは、
    、本気で取りに行っていなかったなぁ…と思います、もし取りに行く気があったのなら、マンUがシュバイニー
    獲得に行っている間に、いくらでも横槍は入れれたでしょうから…、なので、現状では、補強はチェフのみで終わるかも
    しれません、もちろんまだ駆け込みで獲得する可能性もありますが、まぁ期待しないでおくのが無難でしょう、万一
    あるとすれば、リーガのクラブ経由か、もしくはドイツ人選手か、と思っています、最近そのパターンが多いので。

    もし、アーセナルが現在の陣容で今シーズン挑むのなら、枚数自体は足りているとは思いますが、ただその場合は
    最低条件三つクリアしないと、リーグ優勝は難しいと思います、一つは、コクランとアルテタが負傷離脱しないこと、
    二つ目は、ウォルコットとウェルベックが二けた得点を取ることです、そして、これらは何気にハードル高いです。
    最後に、監督がいかに戦い方を徹底させられるか、でしょうかね、強豪相手に戦うときは、昨シーズンのシティ戦の
    ように、まずはしっかり守備をしてからカウンターで…という戦い方を徹底できるか、案外これが一番不安ではあります
    が…、かつてアーセナルが唯一CL決勝に進んだ時は、まさにアンリのカウンター戦術でした、監督には、あの時のように、
    何振りかまわない戦い方を、もう一度行ってほしいものです、案外ライバルチームはそれが一番嫌だと思いますので…。

  6. makoto より:

    更新お疲れ様です。

    いやー、さすがベンゲル監督。常にこちらの裏をかいてくれます。
    ただ、1つ筋が通っているのは適正価格ではないと取らないぞ、ってところですかね。
    現段階でのラカゼットに54億円は正直高過ぎだと思います。

    ある程度、適正価格の選手が出ればDMFは誰か取ると思うんですが…
    FWはたぶん、シーズンのコメントからも積極的には動いてない気がしますね。

    このまま、ウォルコットとラムジャック、チャンバレン辺りの確変とまでは
    言わないので、レベルアップを期待します。
    みんな怪我しないでくれよーー

    —–
    >リバファンさん
    少し反論させていただきます。

    1.選手層について
    枚数は現状で十分足りています。なのでこれ以上の補強がなくても驚きません。
    強いて言えば、CFと3列目は質は上げたいですが、CBはガブリエルがいますし、2列目は元々豊富にいますので、量だけの補強は必要ありません。

    2.アルテタ
    昨シーズンはケガをするまでのパフォーマンスはよかったです。
    それにキャプテンを簡単には切れません。今までは引き抜きで毎年キャプテンが変わり、精神的な支柱がおらず脆さを露呈すること多かったので。

    —–
    aさん>
    モナコ戦は昨季最大の事故、エミレーツのチェルシー戦は勝利寸前だったので、CLベスト4にいってもおかしくないチームだとは思います。昨季のバルサを見てしまうと、優勝とはいいづらいですが…。

    ガナユさん>
    私も、点取り屋タイプと、コクランとローテーションできるような守備的なセントラルMFは必要ではないかと思っていました。ただしその前提は、「ヤヤ・サノゴ、ジョエル・キャンベル、アルテタを売る(=だぶつきをよしとしない)」だったので、もしかしたらワールドクラスのストライカーの出物以外は獲らないのではないか、と思い始めています。現状では、ラカゼットぐらいしか思い当たらないですね。マンチェスター・ユナイテッドの動向次第で、サクッとジョニー・エヴァンス、などということはあるかもしれませんが。

    リバファンさん ぐなさん>
    私も、枚数だけでいえば足りていると思ってます。ただし、質的なところが多少気になります。中盤はでいえば、コクラン不在時のアルテタあるいはフラミニ。CBも少々不安ですね。コシールニーとガブリエウはいいと思うのですが、相手のFWによってはメルテザッカーが厳しいと思うことがあり、チャンバースはもうしばらく修業が必要だと思います。アルテタについては、いちばんいい時期に比べてプレイエリアが狭くなり、守備力が落ちたなと感じていました。彼のリーダーシップは重要というご意見は理解しますが、レギュラーを張れるか、コクランと同等に機能するかといわれると悩ましいです。

    サッカー小僧!さん>
    マン・シティ戦のカウンター戦術を意図的に狙ってくるクラブになったら、相当期待できますね。

    グーニーさん>
    「みんな怪我しないでくれよーー」→最大のポイントですね!

  7. ゆうま より:

    チェフ-1100万
    ポドルスキー+820万
    ジェンキンソン+???(レンタル移籍)
    サノゴ+???(レンタル移籍)

    このまま誰も獲らなかったら今夏の移籍収支は黒字になっちゃいますなw

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