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開花したらやばい…マンチェスター・シティが「イングランドのメッシ」ロバーツ獲得!

「イングランドのメッシ」といういかにもなネーミングを聞いて、 眉唾、ニセモノな印象を抱いてしまう方もいらっしゃるかもしれません。何しろ、「イングランド」と「メッシ」という言葉の組み合わせに既にミスマッチ感が漂っています。しかし、彼のプレイを実際に観ると「なるほど、確かにメッシに似てる」と思われる方が多いのではないでしょうか。フラムの18歳、パトリック・ロバーツのマンチェスター・シティ移籍が決まりました。昨年開催されたU-17欧州選手権で3ゴールを決め、イングランドを優勝に導いた注目株です。移籍金は非公開ですが、イギリス紙「ガーディアン」は、基本が500万ポンド(約9億7000万円)、アドオン分600万ポンドを加算すると最大で1100万ポンド(約21億2000万ポンド)といった契約ではないかと報じています。

この金額を聞いて「イングランド人選手が高いという話か」で終わらせてしまうのは早計だと思います。私はむしろ、2003年に同じ18歳でプレミアリーグデビューを飾ったクリスティアーノ・ロナウドを思い出しました。スポルティング・リスボンに所属していた彼の移籍金は1224ポンド(当時のレートで約23億1000万円)で、今回のパトリック・ロバーツと近い金額です。しかし、完成度はロバーツのほうが上でしょう。右サイドに張ってボールをもらうと、2~3人を苦もなく抜き去ってしまうドリブルや、中盤でパスを受けるや否や、数人のマーカーにボールを触らせずにするすると抜けてしまう細かいタッチは、2006年のワールドカップドイツ大会でアルゼンチン代表の史上最年少ゴールを決めた19歳のメッシさながら。クリスティアーノ・ロナウドも注目の若手ではありましたが、プレミアリーグに来てからしばらくは「持ち過ぎ」といわれており、数年後にバロンドールを獲得する選手だとは思えませんでした。

マンチェスター・シティのサイドにはヘスス・ナバスやナスリに加えて、今季からはスターリングまでいるので、パトリック・ロバーツがどこまで食い込めるかはわかりませんが、キャピタルワンカップなどで印象に残るプレイを披露できれば、ペジェグリーニ監督が早期に逸材をプレミアリーグのピッチに送り出すシーンもあるかもしれません。フラム時代の2014年3月に既にプレミアリーグデビューを果たしているロバーツにとっては久しぶりの舞台となりますが、U-17ワールドカップMVPのイヘアナチョともども、数年後にはマンチェスター・シティを背負って立つホームグロウン選手になる可能性は充分です。

チェルシーからはイジー・ブラウン、ロフタス=チーク、ソランケ。マンチェスター・ユナイテッドはアンドレアス・ペレイラ、リンガード、ジェームズ・ウィルソンなど。リヴァプールにはジョーダン・アイブやロシターがおり、マンチェスター・シティはマルコス・ロペス、ポゾ、イヘアナチョ。アーセナルならアクポム、クローリー、ジョン・トラル、ゼラレム、そして既にプレミアリーグに定着しつつあるベジェリン。プレミアリーグのトップクラブに、トッテナムのハリー・ケインに続くような10代~20代前半のおもしろいホームグロウン選手が揃いつつあります。彼らが順調に成長してクラブのベースに定着すれば、現在は希少なために高騰化しているホームグロウンの若手有望株の価格相場は落ち着くのではないかと期待しています。パトリック・ロバーツは、いい補強になるのではないでしょうか。早々に花開いて、「イングランドのメッシ」などと呼ばれなくなるほどの超一流に突き抜けられてしまうと面倒だな、という気持ちも少々ありつつ。(パトリック・ロバーツ 写真著作者/Nick)

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“開花したらやばい…マンチェスター・シティが「イングランドのメッシ」ロバーツ獲得!” への3件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    シティがスターリングと共にコケる年になりそうな予感しかしない。。
    けどロバーツとイヘアナチョにはかなり期待してます!

    —–
    若手が成長していくのは素晴らしいですよね。逆に育成に失敗してしまうとかなり悲しくなりますが・・・
    バロテッリなんかはインテルにいた時が一番うまかったと思いますね。
    僕が個人的に期待していたモリソンとポグバに両方移籍された時は、弱点のポジションを逃すなんてユナイテッド何してんねん!と思ったりもしましたが笑
    僕がいま特に期待しているのはイヘアナチョとゼラレム、あとはリバプールのライアン・ケントです!
    そしてずっと期待し続けてるエンツォ君は思ったより出てこないですね笑

    —–
    全く若手を育てる気がなさそうだったシティが遂にシフトしそうな予感
    そして間逆を突っ走るユナイテッド

  2. ぷれみあふぁん より:

    自分の応援してるチーム以外の若手でもワクワクしますよね
    ロバーツは本当に期待出来ると思います
    ただなんでシティなんですかね?
    世代交代をしなければならないチームですが
    チャンスを貰えるのでしょうか

  3. makoto より:

    naoさん>
    昨季のチェルシーのジエゴ・コスタのようないいスタートが切れるかは大事ですね。プレッシャーがかかると、意地になって持ち過ぎる場面が増えるような気がします。

    あああさん>
    ゼラレムは大賛成です。練習を見たことがあるのですが、足元相当うまいですね。さらにライアン・ケントとは、テクニシャンがお好きなのですね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    マンチェスター・ユナイテッドは、昨季のTOP4でいちばん若手を多くデビューさせたクラブで、結構有望株が多いですよ。

    ぷれみあふぁんさん>
    TOP4はどこもサイドが充実しているので、難易度は変わらないのではないでしょうか。チャンスをもらえるといいですね。プレイを観てるとテンションが上がります。

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