イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「メッシがプレミアリーグ移籍希望」はまだしも、アーセナルってホントですか!?

シャビ・エルナンデスは、ときどき余計なことをいうのであまり好きではなかったのですが、ちょうど1年前にこんなことをいっていました。「プレミアリーグなら、メッシはさらに活躍すると思う。あまり守備的ではないからね」。…最近、欧州で守備力の差を痛感するプレミアリーグファンとしては、ちょっと引っかかるいい方です。「プレミアリーグは魅力的」と、彼が好意的な発言をしているのを知っているので目くじらは立てませんが、「守備的ではない」のところを「攻撃重視のチームが多い」ぐらいにしていただけると、もっとすっきり受け取れるのですが。さておき、イギリスメディア「テレグラフ」「デイリー・スター」が、見出しのネタが枯れやすいインターナショナルマッチウィークにふさわしい仰天ゴシップをかましています。

「メッシがアーセナル移籍を希望」

何と!(いかにもゴシップ…)そういえば、10月には「スカイスポーツ」スペイン担当のギジェム・バラゲ氏が、メッシがプレミアリーグ移籍の準備を始めていると語っていました。「彼は、移籍について考えている。イングランドとプレミアリーグがどれだけ素晴らしいかを、アグエロやセスクから聞いたらしい。新たな挑戦は、魅力的だ。彼は、自分がイングランドにいる姿をイメージしているよ。 今、英語を習い始めている。それが必要になる場合に備えてね」。ここまではわからなくもないのですが、いきなりアーセナルとは唐突です。ロンドン希望ということなのか、若いときにアプローチしてくれたクラブに好感を抱いているということなのか。しかも、報じたメディアにはさらにびっくりな記述があります。

「メッシは、週給60万ポンド(約1億1000万円)という条件を要求している」

ちょっと待ってください。おかしな話ではありませんか。「アーセナルがメッシにオファーを出しており、メッシは週給60万ポンドを…」ならわかります。記事は、自分から行きたいといっておいて、高額サラリーを求めるという建てつけになっておりますが、それはつまりこういうことですよね。「俺、家に帰りたくないからオマエんちに泊まってやるよ。泊まってほしかったら1000万出せよな」…泊めます?泊めませんよね。私なら、人間関係のほうを止めます。今、騒がれている脱税問題の絡みがあるのかどうかはわかりませんが、「アーセナルでぜひプレイしたい」と来てくれるならまだしも、「いろいろうるさいスペインが嫌になったし、金さえ出してくれたらそっちいってもよろしくてよ」というニュアンスなら、笑って手を振ってカギを厳重にかける、といった対応でいいのではないかと思います。アーセナルが熱烈にオファーしているという前提がはっきりしない記事が走っているのを見ると、モヤモヤしますね。メディアに踊らされてますかね?踊らされてますね。たぶん。

バルセロナに払う違約金1億7500万ポンド(約325億円)、さらに税込み年棒60億円、交渉相手は100億円でも即座にシャッターを下ろしそうなヴェンゲルさんたち。簡単な間違い探しにしか見えないこの話は、結局のところ、アーセナルという名前に現実感がないのでしょう。プレミアリーグ勢で、メッシのお金が払えそうな最有力候補は、財布が大きくスタジアムの座席増設などのインフラ出費を抱えていないマンチェスターの2クラブ。アルゼンチン人選手が多いのも、彼らのアドバンテージでしょう。

マンチェスター・シティは、ダヴィド・シルヴァとデブライネがおりダブつきが気になりますが、メッシを獲れるなら30代になる主力放出も辞さずとするなら成立しそうで、マンチェスター・ユナイテッドはルーニーのポジションを上げるか下げるかすれば一発解決です。戦力のテコ入れとしては、最近トップの後ろがややもの足りないチェルシーも候補で、マンチェスター勢とともにバルサにオファーを出しているとも報じられていましたが、スタンフォード・ブリッジの改修があるなか、会計で年間100億円規模になる多額のマイナスを抱えるでしょうか。いずれにしても、この3チームのほうがアーセナルよりも現実感があります。

メッシに関するお金の話を聞くと、今年の夏にアーセナルのディレクター、ロード・ハリス氏が補強について語っていた言葉を思い出します。「エミレーツ移転時は経済的に苦しかったが、今は楽になっている。銀行の口座には2億ポンド(約384億円)以上入っており、とても手が出せない数人を除けば、アーセナルはどんな選手でも獲得できるだろう」 。報じられている違約金と初年度のサラリーを足すと385億円になるメッシは、アーセナルがコツコツ蓄えてきたお金を使い切ってしまうぐらいの存在なのですね。バルサの10番こそ、「とても手が出ない数人」のひとりなのだと思われますが、待てよ…まさか、オファー出してます⁉

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“「メッシがプレミアリーグ移籍希望」はまだしも、アーセナルってホントですか!?” への4件のフィードバック

  1. nyonsuke より:

    更新ご苦労様です。

    そーいえば、昨シーズンの冬にもメッシの去就が噂されていましたよね。
    このご時勢では、1クラブマンは無理なのでしょうか。
    メッシはバルサで引退すると5年前までは思っていましたが。
    しかもアーセナルとは…、メッシならヴェンゲルも動く?この夏に獲得がなかったのはそのため?と勘ぐってしまいます。
    私としてはちょっとヴェンゲルの美学とは違う気もしますが、思い起こせば4000万と1ポンドでスアレスを獲得しようとしていましたね 笑。
    メッシのプレミア移籍もちょっとみてみたい気もします。
    そーいえば、ロナウドの去就も騒がれ始めていますね。
    ロナウドのほうが移籍しそうな感じですが、こちらはPSG、もしくはユナイテッド復帰!?ですかね?

  2. デリック より:

    この報道はさすがにないですよね。
    メッシにそんなお金払えるのは多分ユナイテッドだけじゃないですかね?他のクラブは払うとFFPにひっかかりそう。
    このお金でメッシとるならCFとCBにレバンドフスキとフンメルスとりに行った方がいいですね。もちろん、後者も非現実的ですが笑

  3. ノロ より:

    メッシがわざわざ都落ちするなんて考えられないですね。例えばシティにグァルディオラが行くなら可能性がありますが、あえてメッシにとって特別な縁も無いクラブに行く事はまず無いでしょう。

  4. cafemaster より:

    いつも拝見しています。
    メッシ移籍の件は完全にゴシップだとは思いますが、サプライヤーのpumaが後押しすれば、もしかしてもしかしてです。
    アジアでダントツ人気のプレミアリーグ、アーセナルファンもたくさんいるようです。 そこへメッシが来れば、キットの売り上げはきっと半端ないものでしょう。 
    それでも、ボスはこんな大金ははたかないでしょうけれど。

cafemaster へ返信するコメントをキャンセル