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ワニャマ獲得を発表したトッテナム。次のターゲットはブレイクしたての若手ストライカー⁉

昨シーズンは最後までレスターとプレミアリーグの頂点を争ったトッテナムが、2016-17シーズンに向けて補強第1号を決めました。「We are delighted to announce that we have completed the transfer of Victor Wanyama from Southampton.私たちは、サウサンプトンからヴィクター・ワニャマの移籍を完了させたことを喜びをもってお伝えします)」。公式サイトが発表したのは、予想通り、サウサンプトンの最終ラインの手前で相手のアタッカーをチェックする嫌らしいセントラルMFでした。ケニア代表MFは、スパーズとは1年前から、セインツでともに戦ったポチェッティーノ監督とは3年前から相思相愛です。

ベルギーのグルミナル・ベールショットからセルチックに渡ったワニャマが、プレミアリーグの門を叩いたのは、2013年の夏。ひと足先にセインツに来ていたポチェッティーノ監督の下で持ち前の運動量と守備力を披露したワニャマは、それからの3シーズンでプレミアリーグ出場85試合4ゴールという足跡を残しました。昨季は特段大きな負傷はなかったのに30試合出場に留まったのは、前の2シーズンでは1回もなかったレッドカードを3枚も喰らったからです。ポチェッティーノ監督がトッテナムに移った後、2014-15シーズンから指揮を執ったクーマン監督には赤いカードが出るたびに軽率なプレイを咎められたワニャマは、中心選手として活躍しながらも、肩身の狭い思いをした時間も長かったのではないでしょうか。

昨年の10月、契約延長を望んだセインツのオファーを断ったワニャマは、トッテナムへの移籍を強く希望していると伝えられました。2015-16シーズンはプレミアリーグ6位と順調にステップアップを遂げたとはいえ、毎年のように主力を抜かれているセインツを出て、チャンピオンズリーグ出場権を獲得したスパーズに移るという選択に迷いはなかったでしょう。移籍金は非公表ですが、「デイリー・スター」は1100万ポンド(約17億2000万円)の5年契約と報じています。

ポチェッティーノ監督は、エリック・ダイアーやデンベレがいるなか、どういう布陣で戦おうとしているのでしょうか。ワニャマとダイアーは単純なローテーションなのか、2人を横に並べて、セインツ時代のシュナイデルランのようなプレイメイクをダイアーに求めるのか。いずれにしても、プレミアリーグ、国内カップ、チャンピオンズリーグのすべてを勝ちにいくなら、このポジションに層の厚さは必要です。来季はさらなるジャンプアップを目論むスパーズの第1号にふさわしい補強だと思います。

さて、トッテナムには、もうひとつ獲得濃厚と伝えられている話があります。こちらは、プレミアリーグ得点王の絶対的エース、ハリー・ケインがいなくなるととたんに弱体化していた最前線の強化です。白羽の矢が立ったのは、噂のラカゼットやバチュアイではなく、20歳のパラグアイ代表アントニオ・サナブリア。ASローマでは鳴かず飛ばずで終わったものの、2015-16シーズンにスポルティング・ヒホンにレンタル移籍すると、その才能が開花しました。リーガ・エスパニョーラで28試合に出場し、2度のハットトリックを含む11ゴール。この活躍を見ても、ローマは若手ストライカーを売りに出す意向のようで、イギリスメディア「メトロ」はトッテナムが支払う金額を1150万ポンド(約17億9000万円)と伝えています。

「メトロ」だけなら笑ってスルーするところですが、イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」が「ローマはサナブリアをトッテナムに売るために、ルビン・カザンからのオファーを断った」と報じており、読者を楽しませて終わるだけの話ではなさそうです。バルサやレスターが関心を持っていると伝えられたストライカーは、無事スパーズ入団となるのでしょうか。必要なポジションから着実に補強を進めている感があるポチェッティーノさんのチームは、ライバルクラブにとって来季も侮れない存在となりそうです。

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“ワニャマ獲得を発表したトッテナム。次のターゲットはブレイクしたての若手ストライカー⁉” への7件のフィードバック

  1. aien より:

    更新お疲れ様です
    基本的にはデンベレ+ダイアーorワニャマの並びなのでしょうが、両SBが攻撃的な分、二人を並べても面白そうですね
    なんといってもトビー、ダイアー、ワニャマで右のCBとボランチをローテできるのが大きいと思います
    いい補強ですね

  2. リバサポ より:

    相変わらず、補強がしっかりしていて、羨ましい…
    これは優勝候補ですなぁ

  3. ジウベルト より:

    補強が的確なスパーズ。正式な離脱は2年後ですから、EU圏内のヴィザ免除は今は関係ないですが、英国人選手が多いスパーズやレッズは有望ですね。ワニャマだって英連邦のケニア国籍ですね。
    ガナーズは、簡単にウォルコットやチェンバレン、ギブス、チャンバース、ジェンキンソン、ヘイデンなど放出できなくなりますね。

  4. シティふぁん より:

    EU離脱で起こりそうなことを可能ならまとめて欲しいです

  5. queen より:

    17億円は破格ですね。羨ましい・・・
    これでおそらく、ベンタレブとメイソンは放出でしょうか。彼らの移籍先も気になります。

  6. ホタ より:

    ワニャマが一年我慢してくれたおかげでバーゲン価格と言っていい移籍金になりましたね。
    これで来期は出遅れるデンベレの穴も埋まりそうですし、ダイアーとの健全な競争も生まれそうで何よりです。残念ですがキャロルとメイソンは放出の可能性大でしょう。パレスとボーンマスがメイソンに興味を持っているようです。

    あとはCFを二枚(ヤンセン、サナブリア?)と、AM、若いGKが補強できれば最高です。
    バチュアイはハマーズに掻っ攫われそうな気がしますね。流石に35m£は高すぎます。

  7. makoto より:

    aienさん>
    ローテーションがスムーズになりそうですね。CLを本気で戦うなら、必須の補強だと思いました。

    リバサポさん>
    ですです。

    ジウベルトさん>
    ガナーズが放出したいのは、まさに名前を挙げていただいた選手だというところが頭痛ですね。

    シティふぁんさん>
    土曜日に関連記事を書きましたが、基本的にはルールを変えれば対応できるお話が多いという認識ですので、今後の対応策次第ですね。

    queenさん ホタさん>
    ベンタレブはともかく、ユーティリティがあるライアン・メイソン出しますかね?もったいないなと思います。トム・キャロルは、ぜひ残してくださいまだまだ化けますから!と悲鳴に近い声で叫んでしまいそうえす。

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