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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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今度こそ決まるか、ライバルにさらわれるか…アーセナルがラカゼット獲得に本腰を入れる!?

マンチェスター・ユナイテッドはイブラヒモヴィッチ、マンチェスター・シティはノリート。チェルシーがバチュアイを獲得し、リヴァプールはサディオ・マネ。プレミアリーグ王者のレスターは、アーメド・ムサとの契約成立まであと一歩と伝えられています。上位のクラブが次々とアタッカーを獲得するなか、ストライカーの補強が最も重要であるはずのノースロンドン勢からはいい話が聞こえてきません。

ポチェッティーノ監督のお目当てはインテル主将のイカルディだと報じられ、移籍金3800万ポンド(約51億9000万円)という具体的な金額が出ているものの、2019年まで契約を残しているご本人はクラブに留まると強調。アーセナルでは、エヴァートンのベルギー代表FWロメウ・ルカクと、オリンピック・リヨンのアレクサンドル・ラカゼットの名前が挙がっておりましたが、一昨日までは「コンタクトを取った」というライトな報道で、しかも掲載誌は「ザ・サン」でした。ストライカー問題については、プレミアリーグ得点王に輝いたハリー・ケインのバックアッパーが獲れればいいトッテナムより、ジルーでは足りないのではないかといわれているアーセナルのほうが気になります。

タブロイド紙が「ガナーズの第2希望」と伝えていたラカゼットは、昨日の報道では若干ニュアンスが変化していました。「メトロ」が移籍金4000万ユーロ(約45億円)を準備して交渉に臨むと書くと、「テレグラフ」は既に本人とは接触済みと報道。クーマン監督就任で残留に傾いたと報じられたルカクは、ラカゼットよりも多額の移籍金が必要ともいわれており、アーセナルはフランス代表1本に絞って動くことにしたのかもしれません。

19歳からオリンピンク・リヨンひと筋で活躍するストライカーは、2013-14シーズンにリーグアン15ゴールを決めてブレイクすると、シーズンが終わるたびにプレミアリーグのクラブが獲得間近といわれるようになりました。2014-15シーズンは33試合27ゴールでリーグアン得点王。昨季も2度のハットトリックを含む21ゴールと、その得点力は健在です。ユーロ2016のフランス代表では予備登録扱いとなり、グリーズマン、ジルー、ジニャクの壁を超えられなかったものの、プレミアリーグでチームメイトとなれば、ジルーをベンチに追いやるポテンシャルはあるでしょう。アーセナルが求めているのがゴールを量産できる純粋なストライカータイプだとすれば、ジェイミー・ヴァーディよりもラカゼットのほうが、より近いのではないかと思います。

ユーロ2016におけるジルーの活躍で、一部のメディアが「アーセナルにおけるジルーがフランス代表のように輝けないのは、ヴェンゲル監督の1トップに原因があるのでは?」「アレクシス・サンチェスとの2トップにするべき」と主張しているようですが、それらの記事のライターは、昨季プレミアリーグ前半戦のジルーがいかに素晴らしかったかを忘れてしまったのでしょう。アーセナルにおけるジルーは、プレミアリーグNo.1のポストプレーと強烈なヘッド、縦への飛び出しでクラブに貢献できており、好調時だけをみればアグエロにも劣らない絶対的なエースです。問題は、それが9ヵ月続かないこと。昨季プレミアリーグでは1月から3ヵ月半もの長きにわたって沈黙し、2014-15シーズンはラスト7戦ノーゴール。その前のシーズンは年末にゴール数を伸ばせず、調子の波が大きいのが課題です。代役がウォルコットでは力不足で、ウェルベックは2季連続の長期離脱が決まっているなか、ジルーが落ちている時期にコンスタントにゴールを決めてくれる存在がいれば、アーセナルが停滞モードに陥ることはなくなるでしょう。

グラニト・ジャカを早々に獲得し、今月頭にはサンフレッチェ広島の浅野拓磨を連れてきたヴェンゲル監督は、アメリカでのプレシーズンツアーが始まる前に、新しいストライカーを決めることができるでしょうか。ラカゼット出る出ると騒ぐ「夏の風物詩」が今年でフィナーレとなるは少し寂しい気もしますが、その行き先がプレミアリーグならば文句なしです。

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“今度こそ決まるか、ライバルにさらわれるか…アーセナルがラカゼット獲得に本腰を入れる!?” への5件のフィードバック

  1. おハム より:

    トルコのトレを獲得しました。

  2. ヤンガナ大好き より:

    更新ご苦労様です。

    ラガセットも良く聞く選手ですよね。モラタやルカクに比べれば割安の移籍金であることや
    2列目での起用が可能なこともいかにもベンゲルらしいターゲットの様に思えます。

    今夏のアーセナルの補強はベンゲルの発言通りで恐らく2~3名でしょう。ウォルコットに
    期待することが難しくウェルベックは戦力とならないであろう来季に関しては何よりもまず
    最前線の補強が優先されるはずです。但し多くのグーナーが望んでいる名実ともにジルーを
    ベンチに追いやるワールドクラスの獲得は難しいでしょう。となればアーセナルが狙うのは
    ウォルコットの役割を『補強出来る』選手かなと私は思います。この側面を見ても現時点の
    報道ではラガセットが最も有り得るかな?と私には思えますかね。

    派手に動き始めたマンチェスター勢を見るにつけさすがに最前線には相当な資金を投じると
    期待してはいますが・・・どうなるか楽しみです。

    —–
    噂されている三人のストライカー中で、上背は無いもののラカゼットが最もコストパフォーマンスが高いと思います。毎度のWho.Scored.Comで来期プレミア上陸するイブラヒモビッチ(マンU)、バチュアイ(チェルシー)と噂のラガゼットのリーグアン昨シーズンスタッツを比較してみました。

            ①Goals、②Shoots/G、③Penalty Area Shoots/G
    イブラヒモビッチ ①38(1)、②5(1)、 ③2.8(1)
    ラガゼット     ①21(2)、②2.8(6)、③2.1(4)
    バチュアイ    ①17(4)、②3.4(3)、③2.3(2)
    括弧内はリーグ内順位

    こうみるとキング、イブラヒモビッチがさすが全てのスタッツで断トツですね!ラガゼットは1試合当たりのシュート数は3.0をきるものの、シーズンコンスタントに20ゴール以上決める力があり、シュートのゴール決定率が高い点が特筆すべき特徴です。このラガゼットの特徴こそがガナーズが求めるストライカー像とまさに一致していると思います!

    毎年出る出る噂だけに終わらず、何とかプレシーズンツアー前にラガゼットがガナーズ入団確定することを念じています!

  3. 新参 より:

    ジルー・ウォルコットの二頭体制は失敗に終わってしまったものの、コンセプトとしては良かったと思うので、ラカゼットがリーグアンで見せた戦いぶりをアーセナルで見せてくれれば、パワーのジルー、スピードのラカゼットというタイプの異なるストライカーを有する厄介なチームになることができると思います。

  4. queen より:

    45億円でラカゼットが獲れるなら、コスパとしては最高だと思えます。
    ご指摘にもある通り、好調時のジルーが素晴らしく、過小評価されているきらいがあることも同感ですが、
    ケインなどのようにストライカーが安定的に活躍してくれないとリーグで勝つのは難しいこともまた事実でしょうから。

  5. makoto より:

    おハムさん>
    おめでとうございます!パイェとかぶるんですかね。

    tomoさん>
    ジルーは、ユーロのプレイをコンスタントに見せてくれれば、ワールドクラスを獲ってもレギュラーなんですけどね…。

    ヤンガナ大好きさん>
    ガナーズが今、いちばんほしいタイプであることは間違いないですね。

    新参さん>
    試合の流れを変えるオプションとしても、この2人の違いはいいですね。

    queenさん>
    好不調は多少ありつつも、2人で25発~30発決めてくれれば、優勝が見えてきますね。

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