イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

バロテッリ、ウジョア、ボニー…状況厳しい「4~5番手ストライカー」の行き先はいかに?

エヴァートンはニューカッスルのワイナルドゥムをターゲットとして狙っており、ポグバ獲得が厳しくなったマンチェスター・ユナイテッドはセスクにスイッチ。アーセナルはオリヴィエ・ジルーに6000万ユーロ(約69億3000万円)をつけてイグアインを獲ろうとしていると伝えられ、ベンテケ獲得の3250万ポンドを全額回収したいリヴァプールは、クリスタル・パレスと土俵の真ん中でにらみ合い。チェルシーはカンテと合意かあるいは立ち消えか…。イギリス紙におけるプレミアリーグの移籍ゴシップは、相変わらずの玉石混交。ヴィツェルの名前はいつの間にか出なくなり、確実といえそうなニュースは、フェネルバフチェのメディカルチェックを完了したシュクルテルの移籍ぐらいです。そんななかで、私が気になっているのは、現在のクラブで厳しいポジションに追い込まれているストライカーたちの去就です。

リヴァプールに戻ってきたマリオ・バロテッリ、アーメド・ムサが加入したレスターのレオナルド・ウジョア。アグエロ、ノリート、リロイ・サネ、イヘアナチョが揃うといわれるチームで出番を失いそうなウィルフリード・ボニー。彼らは、プレミアリーグの開幕戦で何色のユニフォームを着てピッチ、あるいはベンチに姿を見せるのでしょうか。

「移籍については何も話せないが、マリオのことは明らかなので、いえる。私は、彼と対戦したことがある。その試合で彼はPKを決めた。とはいえこのPKはミスジャッジだったが…。彼は、メルウッドに戻ってきてからとてもいい態度を見せている。問題は何もない。しかし、マリオにとって、今のリヴァプールは決していい場所ではないと思う。25歳という年齢を考えれば、試合に出られない状況はマイナスだ。リヴァプールには彼よりも序列が上の選手が4~5人いる。マリオが試合に出るチャンスを得る可能性は高くない。私は、彼が負傷前の力を取り戻すことを祈っている。間違いなく才能はあるのだからね。おそらく、マリオを必要とするクラブがあるだろう。私は、これらのことをマリオに告げた」(ユルゲン・クロップ)

昨季プレミアリーグで9ゴールのベンテケですら居場所を失いつつあるなかで、アンフィールドでバロテッリが使われる機会はないでしょう。過去、セリエAのクラブとの交渉が何度となく破談になった元イタリア代表のエースを、ほしがるクラブはあるのでしょうか。プレミアリーグでストライカー不足で困っているクラブがあるとすれば、グラツィアーノ・ペッレとマネがいなくなり、シェーン・ロングしか前線にいないサウサンプトンと、バフェティンビ・ゴミスでは戦えないスウォンジー。チャンピオンシップで得点力不足に苦しんだミドルスブラも、ファン・ペルシを狙っているという噂があります。バロテッリは、中堅以下のクラブに入って王様として振る舞えれば、復活するのではないでしょうか。くすぶっているとはいっても、ユーロ2012では4ゴールを挙げ、ブラジルのワールドカップではイングランドを敗退に追いやる決勝ゴールを叩き込んだ選手です。どこかで常時試合に出してもらえれば、レアル・マドリードで失敗した後ボルトンで復活し、29歳になった2008-09シーズンにチェルシーでプレミアリーグ得点王に輝いたアネルカのような道を歩けるかもしれません。

サウサンプトンとミドルスブラはわかりませんが、スウォンジーにはお目当てのストライカーがいるようです。レスターの地元紙「レスター・マーキュリー」が報じたのは、ウェールズのクラブがレオナルド・ウジョアに移籍金1000万ポンド(約13億9000万円)を用意しているという話です。2年前の夏に、当時のクラブレコードだった800万ポンドでレスターに入団したアルゼンチン人FWは、2014-15シーズンのプレミアリーグで11ゴールを挙げながらも、岡崎慎司にポジションを奪われ昨季は6ゴール。チャンピオンズリーグ出場が決まって試合が増えるとはいえ、ヴァーディ、ムサ、岡崎慎司の次という評価では、先がない29歳が出場機会を求めてもおかしくありません。

同じことは、マンチェスター・シティのボニーにもいえそうです。1年半の在籍でプレミアリーグ36試合6ゴールは不本意で、クラブがもうひとりアタッカーを獲得すれば、出番は激減するでしょう。2013-14シーズンにスワンズで17ゴールをゲットしたストライカーは、ボトム10のクラブであれば、身体能力の高さとヘディングの強さを頼りにされるはずです。ワトフォードのイガロのような環境が、今の彼にはもう一度必要なのだと思われます。ポテンシャルは間違いなく高い3人のストライカーが、大暴れするシーンをぜひ観たいものです。バロテッリがセインツ、ウジョアはスワンズ、ボニーがボロというのはいかがでしょうか。第2のアネルカ、あるいはデフォーに近づく朗報を楽しみにしております。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“バロテッリ、ウジョア、ボニー…状況厳しい「4~5番手ストライカー」の行き先はいかに?” への7件のフィードバック

  1. nyonsuke より:

    更新お疲れ様です。

    バロテッリの問題は高額なサラリーだと思います。
    結果がでずとも試合に出られるチームにいけば自ずとその才能を呼び起こすことができるでしょう。
    しかし、彼のサラリーは中堅チームでは払えないでしょう。
    しかも代理人はライオラですからね…。
    昨年のようにリヴァプールも負担するローンで、来年の契約終了までつなぐのが現実かと思うとなんだかやるせないです。
    しかし、クロップ監督は多くの余剰戦力を放出していますね。
    アイブを筆頭に序列の低い若手が出場機会を求めて移籍するのをあまり引き止めない方針ようです。
    若手の発掘・育成に定評のある監督ですから、これも一つの手法なのかなと思います。
    裏目に出ないことを祈りつつ、移籍した選手にとって成長につながることを祈ります。

  2. おハム より:

    ボニーのボロは見てみたいですね!

  3. へんだーそん より:

    温かい目線ですね。復活劇見たいです。ボトム10で活躍するタイプは割と似ているような…
    そういえばオースティンは何処に行ったのですかね?

  4. queen より:

    ご指摘の通り、バロテッリは王様になって活きる選手なんですよね。リケルメ、カッサーノなどのように。ビッグクラブの歯車は彼の柄じゃないかと。
    それを踏まえて、ビジャレアル、モナコなんていかがでしょうか。

  5. NA28 より:

    今朝の試合でウッドバーンが大活躍したので、もしかすると彼の調子次第ではスタリッジ、オリギ、イングス、ウッドバーンというFWの序列になるかもしれません。オリギ、イングス20代前半でウッドバーンにいたっては16歳なのでバロテッリやベンテケすらトップチームの座が危ういですね。

    個人的にはウッドバーンをカップ戦だけでなくプレミアでも数試合先発起用して欲しいです。その時はチームが苦しむかもしれませんがその代わり未来のスターを得ることができるかもしれませんから。そうなるとバロテッリは勿論ベンテケはまず放出となるのですが…

  6. にわかスパーズファン より:

    更新お疲れ様です!
    >へんだーそん様
    オースティンは昨冬セインツに移籍したかと思われます!

    ボニーですが、スワンズ時代の印象が強いのでまだまだやれると思います。ポスト、抜け出し、強烈ミドルと何でも出来るのでもう一度輝けると思います。ルカクがもし抜けるのなら抜けた後のエバートンなんか面白そうだなと思います。

  7. makoto より:

    nyonsukeさん>
    サラリー問題ゆえ、中国という話もありましたね。何とか欧州で復活してほしいと願っているのですが。クロップ監督は、イエス・ノーがはっきりしていて気持ちいいですね。コンセプチュアルなので、見ているわれわれは、裏目は気にならないかもしれません。

    おハムさん>
    守備が堅いチームなので、ボニーが入って大暴れしたら残れる可能性がぐっと上がりますね。

    へんだーそんさん>
    ですよね。にわかスパーズファンも書いてくださってますが、オースティンはセインツです。彼にCKでやられた1月のゲームは忘れられません。

    queenさん>
    なるほど。モナコなんかはおもしろそうですね。はまれば、相当やってくれると思います。

    NA28さん>
    試合観ました。ウッドバーン、いい選手ですね。私も、ベンテケは出されるのではないかと思います。

    にわかスパーズファンさん>
    あれだけボールをもらえていたルカクの後なら、同じことができるボニーはすんなり入っていけそうですね。クロス大好きクーマン監督が好むタイプだと思います。

NA28 へ返信するコメントをキャンセル