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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

アーセナルの冬の補強ポイントは、最終ラインよりもアタッカーだと思います。

マンチェスター・シティ413本、チェルシー344本、リヴァプール318本、マンチェスター・ユナイテッド311本、レスター296本。プレミアリーグ2019-20シーズンのシュート数ランキングの上位に、アーセナルの名前がありません。トータル246は、ブライトンやサウサンプトンを下回るプレミアリーグ12位。オンターゲットとなるとノリッジやハマーズに抜かれ、145本のマン・シティを60も下回る84本で14位です。オーバメヤン、ラカゼット、ニコラ・ペペで半分の42を占めており、MFで最も多いグエンドゥジは5本しか枠に入れていません。中盤を全員足しても19本しかなく、MFとしてリーグNo.1のメイソン・マウントと同じ数字に留まっています。

決まったゴールは、ルーカス・トレイラの1本のみ。守備力が看板のエンゴロ・カンテが3発決めているのに、ガナーズはチーム全体で1本です。セットピースからの9ゴールはボーンマスに次ぐ2位で、プレースキックのスペシャリストであるアーノルドとストロングヘッダーのファン・ダイクを擁するリヴァプールと並んでおり、8発のマン・シティを上回っています。これらの数字から現状を言葉にすると、こうなります。「アーセナルのアタックは、13ゴールのオーバメヤンとセットピース頼み」。ウナイ・エメリとフレディ・リュングベリが、攻撃の形を創れていなかったのが一目瞭然です。この状態でエジルを悠々と外すとは…エメリ恐るべしといわざるをえません。

今季プレミアリーグで30失点を喫しているチームゆえ、補強となると最終ラインに目がいきがちですが、大物が獲れるならいざしらず、冬にまずまずの選手を連れてくるのはやめたほうがいいでしょう。今月中にベジェリンが復帰する予定で、春になればティアニーが戻ってきます。チャンバースの長期離脱は痛いですが、プレミアリーグ出場1試合のホールディングがアルテタのスタイルに馴染めば、マヴロパノス、ダヴィド・ルイス、パパスタソプーロスと枚数は揃っています。

夏にはウィリアム・サリバが合流する予定で、負傷によってリーグアン5試合に留まっているCBは、ピッチに立てば4勝1分で失点はわずか2と存在感を発揮しています。マヴロパノスの見極め、パパスタソプーロスの売却先検討とセットで、現在のチームにふさわしい選手をじっくり選んだほうがいいのではないでしょうか。

短期的な効果が高そうなのは、得点力があるMFの獲得でしょう。今さらながら、アーロン・ラムジーとアレックス・オックスレイド=チェンバレンを手離してしまったのが悔やまれます。中盤においては、11月からスタメンに戻ったメスト・エジルに過大な期待をしないほうがいいのではないかと思います。彼のピークは、19アシストを記録した2015-16シーズンと8ゴール9アシストの翌シーズンでした。今季プレミアリーグで11試合に先発しながら、ノーゴール1アシストと数字を出せていないプレーメイカーは、夏に売ることも検討すべきでしょう。エジル、大好きなんですけどね&hellip。

今ほしいのは、クリスティアン・エリクセンやフィリペ・コウチーニョのようなタイプです。プレミアリーグのなかで選ぶなら、ガナーズ移籍のメリットがないエリクセンとヴィラがプロテクトしているジャック・グリーリッシュを外して、ノリッジのトッド・キャントウェルやボーンマスのハリー・ウィルソンなどの若手に可能性を感じます。海外の選手では、インテルが目を付けているといわれるアルトゥーロ・ビダルや、マドリードでは輝かないハメス・ロドリゲスがおもしろそうです。ゴールを決めようとするMFが加われば、オーバメヤンやラカゼットの得点力がさらにUPするのではないでしょうか。

冬はレンタルでも構わないので得点力を向上させ、夏に最終ラインの抜本的な改革に着手するのが、アルテタ就任で期待が高まるガナーズにとってベターな巻き返し策なのではないかと考えております。いかがでしょうか。めざすは今季のEL出場権ではなく、その先のCLでしょう。彼らの動向を、引き続き追いかけたいと思います。

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“アーセナルの冬の補強ポイントは、最終ラインよりもアタッカーだと思います。” への7件のフィードバック

  1. だしまる より:

    デブライネやデル・アリの活躍を横目に得点力のあるMFほしいですね。
    今シーズンは、無理な選手を取らずに、怪我等で足りないピース補充を願うところ。
    私は、エジル・セバージョス・ぺぺに期待して、アタッカーを取らずに頑張る派です。
    ローンでハメスとかが取れればいいんですけどね。

    ほんとに。ラムジー・チェンバレン・カソルラ・ああ・・せすくと苦い思いがこみ上げてしまいます。

    長期的には、フラメンゴにいるジョルジアン・デ・アラスカエタをルーカス・トレイラと組ませると面白いと思うのですが、線が細いですかねえ。

  2. エミリー より:

    おっしゃる通りに思います。
    チームの原動力となるタイプの選手が来ると、トレイラ、ジャカ、ラカゼットなどの負担は減り、血行が良くなり様々な面で精度が上がると思います。
    ペペとオーバメヤンの得点力も、真価が発揮されるはず。

    ボアテングの名前が上がってますが、失礼な言い方ですが、無駄金になる可能性も高いと思うし、それなら優秀なプレーメーカー獲得の資金にした方が良いでしょう。
    アルテタ監督なら、戦術眼の鋭いクレバーなMFは良く理解しているでしょうし。
    噂では、オーバメヤン、ジャカは当面は残るみたいな記事も読みましたので、今季後半戦でどこまでまくれるか?
    アーセナルにとって、プレミアリーグに、もはや格下だと胸を張れる相手など皆無なので、ひとつひとつ勝ちきるプレーを祈るばかりです。
    マッチデーが待ち遠しいような気持ちが帰って来たのは、嬉しいです。

  3. にし より:

    いつも楽しく拝読させて頂いております。

    この記事、面白いです。
    その考えは無かったです。

    まぁ、エジルが好きなので、盲目的になってる部分がありますが、冷静に考えると直接的な得点能力のあるMFとはエジルは言えませんからね…

    でもでも、それでもエジルには頑張って欲しいです。

    まぁ、それがダメなんでしょうね。

  4. shiiin より:

    どうでしょうかねー。
    恐らく、冬の予算はかなり少ないと思うので、個人的には攻撃的な選手よりCBのベテランをローンで獲得する方がいいと思うのですが。
    もちろん来シーズンはサリバが来るのでローンで充分だと思います。

    トップ下はエジルがアルテタになってから輝いているのを見るとエジルを信じたいです。
    そして、シーズン後にツィエクあたりを狙ってくれたら御の字かと。

  5. プレミアリーグ大好き! より:

    DF補強が最優先は変わらないだろう

  6. グナザウ より:

    ジエク、ショボスライ、ハヴェルツ
    夢のような話か。。。

  7. プレミアリーグ大好き! より:

    ティアニーが3月まで帰ってこない左サイドバック、マヴロパノスのローンが決まりそうでチェンバースも長期離脱のCB。正直言ってバックスは補強じゃなく補填しなければいけない状況だと思います。夏にはサリバがくるCBは置いとくとしても、特に左サイドバックは急務かと。

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