イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Brazil2014】世界にアピールできなかったカガワとホンダ。日本、自滅で初戦完敗!

現在、プレミアリーグで活躍する選手が、ヤヤ・トゥレをはじめ3人。元プレミアリーグ所属が、ジェルヴィーニョとカルーの2人。いずれも、チェルシー、アーセナル、マンチェスター・シティなどのトップクラブに所属しており、個人力の足し算ではコートジボアールのほうが圧倒的に上です。試合前にドログバのスタメン落ちが発表されましたが、プレミアリーグで信じられない身体能力を散々見せつけられたボニー・ウィルフリードも、ドログバに負けず劣らずやっかいです。サイドにカルーとジェルヴィーニョ、トップ下にヤヤ・トゥレを配したコートジボアール代表の前線は、世界トップクラスの突破力。日本は彼らからゴールを奪えるのか?そして、強力な前線の波状攻撃を受けきれるのか?香川真司にとっては初めてのワールドカップ、本田圭祐と長友佑都にとっては勝負のワールドカップですが、残念ながら、敗戦の理由となったのは、ビッグクラブに所属し、主力と目された3人の不調でした。

このゲームの前半をひとことで表現すれば、「今回のワールドカップでいちばん退屈な試合」。走らないコートジボアール、パスがつながらない日本。とりわけ目立ったのは、香川真司の出来の悪さです。力みがあったのか、パスの半分は味方をピンチに陥れる致命的なミスパス。プレミアリーグで、周囲と合わずに苦労していたときでも、ここまで機能しない香川を観たことがありません。そして本田圭祐は、16分の先制ゴールは素晴らしい左足でしたが、その後はパスをもらえずに消えているだけ。コートジボアールにスペースを使う意識があり、シュートの精度が高ければ、前半でひっくり返されていてもおかしくありませんでした。

後半、2失点の元凶になったのも香川真司でした。背番号10が中につられ、サイドのマークを離したため、コートジボアールの右サイドは常にオーリエが1枚余る形となり、セットプレイの練習のように、きわどいクロスを浴び続けました。54分のボニー、57分のジェルヴィーニョとも、長友は中に絞りながらも、コースを切れず、マークにも入れない中途半端なポジショニング。複数の選手を見なくてはいけなくなった吉田麻也と森重、あるいは遠藤が、ボニーに一瞬早く触られ、ジェルヴィーニョを見失ったとしても、彼らだけを攻めるのは酷でしょう。

前半から脅威にさらされていた長友のサイドには、もっと早く手が打てていればよかったのですが…。香川と岡崎のポジションを変えるなり、香川に代えて大久保、もしくは青山を入れるなりしておけば、勝ち点1で済んでいたかもしれません。ザッケローニ監督は、あれだけパスの連携が悪くても、「先に2点めを奪って逃げ切る」という誘惑を捨て切れなかったのでしょう。コートジボアールDFの守備が不安定だったことが、却って日本の指揮官を迷わせ、瞬殺の逆転劇を呼び込んでしまった面もあるように思います。本田圭祐は、後半20分を過ぎると、サイドへの簡単なパスも通せなくなるほどの電池切れ。これもまた、日本代表が前半ミスパスが多く、ムダなアップダウンやカウンター対応を自らに課してしまったことと無縁ではないでしょう。

…残念です。コートジボアールは、すごい選手の多いチームでしたが、すごいチームではありませんでした。日本は、勝たなければいけない相手でした。数日前に、本ブログで「オーストラリアがオーソドックスなクロスから点を奪ったように、シンプルな攻撃をうまく織り交ぜてほしい」と書きましたが、先制点のシーン以外は、複雑な崩しをしようとして、連携ミスを拾われてばかりだったと思います。

とはいえ、あと2戦あります。連勝すれば、コートジボアールをかわして2位で通過できる可能性は充分です。昨夜の試合を観る限りでは、コロンビアもギリシャも、決して勝てない相手ではありません。クロスからのヘッド2発で1点差負けなら、精神的なダメージはスペインやウルグアイほど深刻ではないでしょう。修正すべきを修正し、次の試合では胸のすくような快勝を、ぜひみせてほしいと願っています。前を向いてください。そして最後まで、攻撃的な姿勢を崩さないでください!

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“【Brazil2014】世界にアピールできなかったカガワとホンダ。日本、自滅で初戦完敗!” への6件のフィードバック

  1. アーセナル より:

    エヴァートン対ユナイテッドのときもそうでしたがコールマンやオーリエみたいに
    攻撃力のあるSBのときに香川を使うのはリスクのほうが高そうですかね
    ただ日本は香川、長友のところで押し込めないとだめなので交代はないと思いますが

  2. londres nord より:

    日本代表は決まり事を徹底しているのでしょうか! このグループで一番格下ですから、常にチャレンジャーでないとW杯は1つも勝てません。

  3. チェルシー より:

    更新お疲れさまです

    最初は日本を応援してましたがドログバが出てきた瞬間、彼がボールを触ってるのを見ると自然にドログバを応援してる自分がいました
    衰えたとは言ってもさすがの存在感です
    カルーとドログバのラインはプレミアをチェルシーを観てた人にとっては懐かしいですね

  4. por より:

    縦に急ぎ過ぎた感…
    大迫の良さも出なかったし…

    ジェルヴィーニョ×オーリエ>香川×長友でしたね(^^;;

  5. por より:

    縦に急ぎ過ぎた感…
    大迫の良さも出なかったし…

    ジェルヴィーニョ×オーリエ>香川×長友でしたね(^^;;

  6. makoto より:

    みなさん>
    最後、点を獲りたいなら、香川か大久保をトップ下、本田か岡崎を最前線にするなりして、そこにボールを当てにいくなど、ゴールとキーマンとの距離を短くして攻めの徹底度を上げる、くらいのことをしないと難しかったですね。大迫、柿谷は、この相手には役不足感がありました。

por へ返信するコメントをキャンセル