今年も獲りますマンチェスター・シティ、ミランに軽く5発快勝!注目は復活ヨヴェティッチ!
いいたかったのは、ペジェグリーニ監督は、完全なるテストモードだったということ。それなのに、披露したサッカーは、昨季プレミアリーグで102ゴールを奪った優勝チームと何ら変わらないコンセプチュアルなものでした。やはり強い、マンチェスター・シティ。2014-15シーズンも、このチームが優勝候補筆頭です。
プレシーズンマッチの勝ち負けに一喜一憂するのはナンセンスとはいえ、ACミランのサッカー、特にディフェンスは昨季にもましてひどく、サポーターはがっかりでしょう。この相手なら、マンチェスター・シティの5発ゲットは当然の帰結だったのかもしれません。しかし、ペジェグリーニ監督は、サンドバックをリズミカルに打ち込んで選手のコンディションを上げただけでなく、このゲームでいくつか収穫を得て帰路についたことと思われます。
ひとつめは、やはりヨヴェティッチの復活。ネグレドの長期離脱の穴は、プレミアリーグ2年めを迎えて、完全にフィオレンティーナ時代のキレと積極性が戻ってきたモンテネグロ代表FWが埋めてくれるでしょう。12分の先制点は、マンチェスター・シティのお家芸ともいえるペナルティエリアの外側のスペースへのスルーパス。ヨヴェティッチは、絶好調時のアグエロのような有無をいわせぬニアサイドへの強シュートで、この試合の主役が誰であるかを主張しました。
ダメ押しとなった58分の抜け出しも含めて、この日の背番号35は鮮やかでした。プレシーズンマッチはあくまでも試運転なので、連携がいまひとつというシーンは多々ありますが、それでも実力差がなければ1対1ではDFはそんなに負けないものです。しかし、この日のヨヴェティッチは、あなたがたとはレベルが違うんですよとでもいいたげな、圧倒的な技術の高さをみせていました。この調子なら、明日からプレミアリーグが開幕するといわれてもOKでしょう。
そしてもうひとつは、何人かの若手に、国内カップ戦でのターンオーバーや試合の流れを変えるオプションとして、起用のメドが立ったのではないかということ。左足ノーステップでDFのすき間を縫うゴールを決めたイヘアナチョは、粗削りではあるものの、ゲーム最終盤の短い時間ならおもしろいのではないでしょうか。
昨季前半の下位に対する取りこぼしゲームでときどき見られた、フェルナンジーニョ不調時には、ポルトから来たフェルナンドが充分機能するのではないかと思います。トラップからの鋭い反転で2点めを決めたシンクレア(もう25歳ですね)も含め、ただでさえメンバーのレベルが高いマン・シティに、昨季のスターリングやロス・バークリー、ルーク・ショーのような若手や準レギュラー選手の台頭があれば、ライバルクラブはお手上げです。
昨季のレギュラーが2~3人しかいなくても、ダイレクトパスやスルーパスを駆使してペナルティエリア脇を制圧するペジェグリーニスタイルは健在。ファン・ハール監督もそうですが、短期間でチーム全体にポリシー、戦略、戦術を浸透させられるのが、名将たる所以ですね。対するミランはチームの体をなしておらず、フィリッポ・インザーギ新監督も本田圭祐も長くないのではないかと心配になりました。
今季のマンチェスター・シティがどれだけ強いのか、そしてどのくらい仕上がっているのかを測る物差しは、31日に当たるリヴァプールなのかもしれません。こちらもエムレ・カン、マルコビッチ、リッキー・ランバートら新戦力がさっそく使われています。プレミアリーグのチャンピオンと2位がぶつかる、プレシーズンマッチ最注目の一戦が楽しみになってきました。
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コメント失礼します。
この試合ではシティの強さは測れませんでしたね。何よりミランの酷さだけが際立った感じでしたよね。ミランは本田のコンディションがいい時の本田に徐々に近づいていることだけが朗報だったかな…
リヴァプール戦で両チームのコンディションや戦術の完成度を見られればいいですね。
UFOさん>
おっしゃるとおり、ミランは危機的で、マンチェスター・シティもメンバーを落としていたので、実力を測れるのは次戦以降です。それにしても、マン・シティの若手がよくなってきてるな、という驚きはありました。選手層が薄いのだけが心の拠りどころだったので、少し焦ります。