勝敗を分けたのは中盤の差。アーセナル、マンチェスター・シティに3-0完勝でコミュニティシールド制覇!
この試合により勝ちたいのは、アーセナルのほうでしょう。「ビッグゲームだから、楽しみにしている。選手たちにとってはウェンブリーで行われる大事な試合で、タイトルを獲得する機会だと考えている。サポーターをはじめみんなにとって、シーズン開幕に向けたいいプレビューになればいい」というロシツキの言葉が、ガナーズ関係者の想いを代弁しているように思います。
ウェンブリーでの決戦、アーセナルの最終ラインはドビュッシー、ギブス、チャンバース、コシルニーの新旧混合ライン。ウィルシャー、カソルラ、ラムジーに、アレクシス・サンチェスと成長が期待されるヤヤ・サノゴがどう絡むのかが楽しみです。対するマンチェスター・シティは、GKカバジェロとMFフェルナンドが新戦力。ヤヤ・トゥレ、ヘスス・ナバス、ナスリから、プレシーズンマッチで好調のヨヴェティッチ、ジェコにラストパスを配球して決めさせる布陣です。コンパニが不在で、若いナスタシッチとボヤタで守るセンターは、アーセナルの攻撃をしっかりブロックすることができるでしょうか。
さて、試合は、開始からアーセナルが主導権を握ります。アルテタがDFライン近くまで下がってボールを受け、左右に散らして隙を窺い、サノゴやカソルラへの縦のボールが通るとチャンスになります。10分までは、FAカップ覇者のペースが続きますが、12分からマンチェスター・シティが反撃。ナスリの左足はドビュッシーがブロック。CBチャンバースがサイドで完全に抜かれ、中央にボールを通されるピンチも、コシールニーらの落ち着いた対応で、シュートを枠に打たせません。
ピンチをしのいだアーセナルは、再び攻勢。17分、ワンツーからペナルティエリアに侵入したギブスのシュートはDFがブロック。19分、チャンバースのインターセプトから、右サイドでもらったドビュッシーがフリーになりますが、これはオフサイド。直後の20分、やはり右サイドを起点にガナーズが先制です。中央でサノゴが粘り、ラストパスをウィルシャーに通そうとすると、競り合ったウィルシャーがつぶれたこぼれ球を受け、クリシーをかわして見事な左足ミドルをクロスに決めたのはカソルラ!あまりにも美しい弾道に、GKカバジェロはノーチャンスでした。
1点を追うべく、マンチェスター・シティが前に重心をかけると、アーセナルのカウンターが効果を発揮し始めます。24分、中央で前を向いて受けたカソルラがサノゴを走らせると、左足シュートは惜しくもポストの右。28分、アレクシス・サンチェスがドリブルで持ち上がり、左へのラストパスはカットされるも、これを拾ったカソルラのシュートは相手に当たってCK。追加点の匂いが漂うガナーズに、2点めが入ったのは42分でした。
カウンターから、右サイドでドリブルを始めたアレクシス・サンチェスが、サノゴに絶妙のスルーパス。ボヤタのチェックを受けながらサノゴが走り込んだラムジーに落とすと、ラムジーはナスタシッチを右に振り切り、角度をつけてゴール左隅に冷静に流し込みます。45分には、サノゴのスルーパスに、今度はアレクシス・サンチェスがGKと1対1。これはカバジェロが身を挺して防ぎ、事なきをえますが、前半はプレミアリーグ王者にいいところがありません。
後半は、打って変わって両チームともテストモード。アーセナルは、コシールニーをモンレアルに代えてCBコンバートを試し、アレクシス・サンチェスとサノゴを下げてジルー、チェンバレンを投入。マンチェスター・シティも、ナスリに代わってダヴィド・シルヴァ登場です。後半はしばらく、前線にうまくボールが入らなくなったアーセナルをマンチェスター・シティがサイドから攻め立てる展開が続きましたが、60分にジルーがナスタシッチをかわし、GKの頭上を越えるスーパーミドル!3-0となると、ゲームはそのまま緊張感を失います。
アーセナルは、フラミニ、ロシツキ、ジョエル・キャンベル。マン・シティは、入ったばかりのアルゼンチン人MFズクリーニ、ミルナー、マイカ・リチャーズ、シンクレア。両監督とも目先の勝敗を争わず、視界にあるのは1週間後のプレミアリーグ。チャンバース、ドビュッシー、フェルナンドら、早くフィットさせたい選手だけフル出場させ、多くの選手の状態を確かめると、スコアは動かないままタイムアップ。アーセナルは、昨季のプレミアリーグで散々やられたマンチェスター・シティにきっちりリベンジ。収穫が多かったシーズン最初のゲームをものにしました。
勝敗を分けたのは、中盤センターの差。「効果的に散らす人」ミケル・アルテタと、「ただつなぐだけの人」フェルナンド・レジェス。後者は、ヤヤ・トゥレとポジションが近すぎて前線に効果的なパスを出せず、しびれをきらしたナスリが中に入ってくるシーンも多く見られました。アーセナルの新加入選手でいえば、余裕を失いあっけなく抜かれるシーンが目立ったチャンバースは課題山積み。ドビュッシーも時折ナスリやコラロフにかわされていたものの、こちらは早期にフィットする予感があり、秋口にはサニャを忘れさせてくれるはずです。前線では、ミスパスが多かったアレクシス・サンチェスでしたが、オフザボールの動きのクオリティは高く、こちらも周囲と合ってくれば、より危険な存在になるでしょう。マンチェスター・シティは、ナスタシッチとボヤタのコンビにゴール前はまかせられません。ペジェグリーニ監督は、噂のマンガラを早々に獲得する腹を決めたのではないでしょうか。
アーセナルサポーターのみなさん、おめでとうございます。修業中のチャンバースに最初から大きな期待はできないので、メルテザッカーの早期合流が待たれますが、プレミアリーグ開幕に向けて視界良好といっていいのではないでしょうか。対するマンチェスター・シティは、ここ数年のコミュニティシールド出場チームのなかで、最も仕上がりが悪かったと思います。ペジェグリーニ監督のチームは地力はあるので、中位に沈むまでには至らないとは思われますが、昨季のプレミアリーグ同様、序盤はもたつきそうな雲行きです。唯一の希望は、ヨヴェティッチ。55分にポストに当てた惜しいシュートがありましたが、今季の彼はゴールを量産してくれるはずです。
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アーセナル好調でしたね
新加入のメンバーもかなりフィットしていきそうですね
さらにドイツ組も加わり期待値が高いです
一方シティはだめだめでしたね
若いとはいえCB二人は脆弱でした
コンパニがいればなんとかなるとは思いますが、
コンパニ依存が高すぎるのが不安になりますね
CLプレーオフがある分アーセナルの方が早めに仕上がってましたね。コシェルニーが
アキレス腱に問題が発生したのが心配ですが、今はこの一冠を喜びたいと思います。
しかしやはりシルバは凄いですね、クックオフから出ていたらもっと難しい試合に
なっていたことでしょう。
試合後の写真を見ると、サンチェスもお笑い担当のようですね笑
ぷれみあふぁんさん>
アレクシス・サンチェスとドビュッシーは期待ですね。マン・シティのナスタシッチとボヤタは、1対1で負けていたのが致命的でした。コンパニも、昨季は3年前よりミスが目立っており(リヴァプール戦のクリアミスは忘れません)、マンガラ入れないと厳しそうですね。
ゆうまさん>
確かに、シルヴァが入って変わりましたね。それでも、アーセナルの守備は最後のラインだけは譲らず、しっかり対応できてました。この試合は、昨季のプレミアリーグ王者への苦手意識を払拭し、美しいゴールでチームのテンションが上がる最高の一戦だったと思います。
shuさん>
ジルーとセットで「ストライカー漫才」などいいかもしれません。両者、ゴール前に「Wツッコミ」で(笑)
更新ご苦労様です。
勝てば一つ目のタイトル奪取ですし負ければまだ開幕前だから問題なしという試合ですが
アーセナルには今季は行けるぞ!というテンションが必要だったことを考えれば試合へと
向かう気持ちが少し違っていたかもしれませんね。とりあえず1冠目を喜んでいます。
ただし・・・現戦力ではまだプレミアのタイトルには届かないと思いますね。特にCBには明らかに量が不足していま
補充が必要でしょうね。チャンバースをCBで勘定してもまだ足りませんよ。確かな実績が
あるベテランCBを確保できれば守備陣にもかなり余裕が出来るんですけどね。
理想を言えば若いセントラルMFにも補強して欲しいですが贅沢ですかね。アルテタには
もうフル稼働を求めるのは難しいような気がしますが・・・
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ドピュッシー思った以上に鉄壁でした笑
サニャならクロス上げられてたであろうボールもカットしてました。パスはちょっとへたっぴかもですが…
サニャ大好きだったのでCITYのスタンドに居るのみたら悲しかった。
勝ったことは素直うれしいですが、これでDMFとCBの補強が遠のいた印象です。ベンゲルさんのバックアッパー計画は、DMFとCB,RSBはチャンバース。LSBとCBはモンレアル。RSBはベジェリン。CBはミケル。で回すのでしょ。
去年の開幕戦にヴィラに負け、あわてて補強しましたが、今年もQPRに負けないと補強しないでしょうね。
tomoさん>
優勝をめざすなら、CBもセントラルMFも両方獲るべし、でしょう。ケディラがいいと思います。
グナさん>
よかったですね!ドビュッシー。元々パスは下手じゃないので、今後ピントは合ってくるはずです。
londres nordさん>
ヴェンゲルさんのコメントをみるにつけ、今季はいくと思います。チャンバースやベジェリンは、あくまでも次世代でしょう。