【QPR×Liverpool】残り5分から4点の大乱戦。勝負を決めたのは、リヴァプール得意のカウンター!
一進一退のゲームで、最初にチャンスを迎えたのはQPR。8分に左からシュクルテルをかわしたオースティンがGKミニョレと1対1になり、ミニョレがかろうじてシュートを体に当てるというきわどいシーンを創ります。リヴァプールは中盤でパスがつなげず、ゲームは完全なるQPRのペース。27分にザモラが完全に右サイドを崩してグラウンダーのラストパスを通すと、後ろから走り込んできたフェルのシュートはバーを直撃。QPRは貴重な先制チャンスを逃します。33分にも、ザモラのクロスをフェルがシュートし、ボールはゴールの前を転々。ところがここでも、グレン・ジョンソンとシュクルテルが必死にこぼれ球を掻き出し、ホームチームはゴールを奪えません。
リヴァプールの前半の決定機は1回だけでした。44分、中盤でバロテッリがワンタッチでジェラードにつなぎ、左から一気にペナルティエリアに持ち込んだジェラードが、切り返しを入れてインフロントで右隅を狙ったフィニッシュ。しかしこれはわずかにゴール右に外れて、間もなく前半終了。最初の45分の流れをみれば、大半の人がQPRの先制を予想したでしょう。
しかし、ここからスターリングの仕掛けで立て続けにチャンスを創ったリヴァプールは、66分に幸運な先制点を奪いました。FKの素早いリスタートで、スターリングのパスをもらったグレン・ジョンソンが、ファーのバロテッリにラストパスを出すと、これをカットしようとしたDFダンがオウンゴール!リヴァプールはリードすると、後ろを固めてセーフティにゲームを進めます。80分を過ぎても0-1。このまま終わるかと思われたゲームは、実はここからが見どころ。87分、ついにホームチームが追いつきます。クロスをオースティンがヘッドで折り返すと、ゴール正面に飛び込んでボレーを突き刺したのは、途中出場のバルガスでした。1-1となり、追加タイムを入れれば残り5~6分。何としても勝ち点がほしいQPRが前がかりになったところで勝ち越し点を奪ったのは、リヴァプールお得意のカウンターでした。
89分、中盤でボールをキープしたスターリングがジェラードにつなぐと、キャプテンのチョイスは左を走るコウチーニョ。ペナルティエリア左の角でパスをもらった背番号10が、中に2つ持って思い切りよく右足を振り抜くと、ボールはゴール右隅にきれいにおさまります。1-2で勝負あり、と思われたゲームは、しかしQPRが諦めません。92分のCKにニアで合わせてイーブンに戻したのは、またもバルガス!リヴァプールベンチに広がる失望。時間は3分ありません。昨日ドローに終わったガナーズ同様、リヴァプールも勝ち点1に終わるのか。時計が追加タイムの終わりを示したとき、リヴァプールが最後のカウンターを発動します。左からDFラインの裏に抜け出したスターリングがGKを引きつけて左足で中に折り返すと、このボールに最初に触れたCBコーカーは、自陣ゴールに転がるボールを見送るしかありませんでした。この日2発めのオウンゴールで、土壇場で2-3!リヴァプールが、劣勢のゲームを執念でひっくり返し、貴重な勝ち点3をゲットしました。
リヴァプールの問題点を挙げれば、片手では足りなそうですが、この日はエムレ・カンとジョー・アレンの復帰を祝い、勝ち点3を得られた幸運をかみしめるのがいいでしょう。それにしても、バロテッリはゴールを決められませんね。GK不在のゴールへのシュートを外した後、2回のオウンゴールはいずれもバロテッリへのパスを手前でカットしようとしたDFによってもたらされました。どうやら今日も、彼の日ではなかったようで、プレミアリーグでの復帰ゴールはまたもお預けとなりましたが、時折みせる周囲を使うパスには光るものがありました。次戦、アンフィールドで開催されるハル・シティ戦で、背番号45の初ゴールを期待したいと思います。
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全体練習の時間は取れないと思うので劇的に内容が良くなることは少ないと思いますが、次のレアル戦で若い選手が刺激を受けてくれれば幸いです。この試合に関しては、ジェラードがアンカーの位置にいないと形を作れないというのがわかったことが収穫です。
リバサポさん>
この試合は、久しぶりにジェラード得意のロングフィードが決まってましたね。逆にいえば、局地的な崩しがうまくいかなかったのが苦戦の理由でもありました。キープできるバロテッリが、もっともらいやすい位置に入ってくれるといいのですが…。
後半から入ったQPRの選手はショーン・ライト・フィリップスじゃなくてマット・フィリップスで元ブラックプールの選手ですよ。