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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ツィミカス、チアゴ、ジョッタに納得!クロップ&マイケル・エドワーズの最適補強の歴史を振り返る。

ティモ・ヴェルナ―は、欧州屈指の3トップとのポジション争いを避け、レギュラーが確約されているチェルシーでの成長を選んだ。ワトフォードのイスマイラ・サールは、4000万ポンドという高額の移籍金をクラブが嫌った。ウルヴスから獲得したディオゴ・ジョッタのテクニック、プレイスピード、適応力の高さには、4100万ポンドを払う価値があった…

地元メディア「リヴァプールエコー」をはじめとするいくつかのレポートの論旨をまとめると、プレミアリーグ王者の取捨選択には、それぞれ明確な理由があったようです。彼らの夏のマーケットが、終わりを告げようとしています。リアム・ブリュースター、ハリー・ウィルソン、マルコ・グルイッチの処遇が決まれば、リヴァプールは前を向いて進むだけとなるはずです。

これまでのインとアウトを整理してみましょう。最初に獲得したオリンピアコスの左SBコスタス・ツィミカスは1175万ポンド、バイエルンで7シーズンを過ごしたチアゴ・アルカンタラに2000万ポンド、逸材キ=ヤナ・フーフェルを手離してまで押さえたディオゴ・ジョッタに4100万ポンドで、投資総額は7275万ポンド(約97億5000万円)。売却のほうは、ロナルガン、ララナ、デヤン・ロブレン、エジャリア、フーフェルで2290万ポンド(約30億7000万ポンド)。チアゴの加入でファビーニョをCBにまわしやすくなったと考えれば、弱点を補う補強として文句なしといっていいのではないでしょうか。

ユルゲン・クロップとともにチームの強化を推進するマイケル・エドワーズは、スポーツディレクターに就任した2016年11月以降、1000万ポンド以上の補強における失敗がひとつもありません。2017-18シーズンは、夏にサラー、チェンバレン、ロバートソン、冬にファン・ダイク。チャンピオンズリーグ決勝でレアル・マドリードに敗れた直後に、ナビ・ケイタ、アリソン、シャキリ、ファビーニョを押さえて欧州で勝てるチームを創り上げました。

直近2シーズンは継続性重視。中盤より前の選手は、全員が2つ以上のポジションをこなす流動性の高いチームに仕上がっています。今夜開催のカラバオカップ3回戦、リンカーンとのアウェイゲームでは4-2-3-1を試すのでしょうか。主力を休ませながら南野、ジョッタ、チアゴのフィット感を高め、ツィミカスの慣らし運転を終えられれば、アーセナルをアンフィールドに迎える週末のプレミアリーグは盤石です。ヘンダーソンとジョー・ゴメスが間に合うといわれており、クロップ監督は中盤のチョイスに悩まされるのではないかと思われます。

プレミアリーグ連覇とビッグイヤー奪還をめざすクラブの指揮官にオーダーがあるとすれば、ファン・ダイクとアレクサンダー=アーノルドのモチベートでしょうか。リーズとの開幕戦で珍しいミスをしたワールドクラスのCBと、簡単にかわされるシーンが目立つSBは、ギアがトップに入っていないようです。強化に成功したエヴァートンとのマージーサイドダービーは5節、マンチェスター・シティとのアウェイゲームが8節と早いタイミングで強敵が待ち受けており、これらをうまくクリアできなければ、2シーズン連続の独走は難しくなります。適材適所を極めるクロップ監督の手綱さばきに注目しましょう。(ユルゲン・クロップ 写真著作者/Alexander Migl)


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“ツィミカス、チアゴ、ジョッタに納得!クロップ&マイケル・エドワーズの最適補強の歴史を振り返る。” への5件のフィードバック

  1. Macki より:

    更新ご苦労様です。ヴェルナーの獲得を見送り、その後の補強がツィミカスのみと、不安増大でしたがチアゴにジョッタと補強ができ一安心です。欲を言えばCBもう1枚獲得できると嬉しいのですが、まあ経営面も考慮すると今年はここで手仕舞いでしょう。明日早朝のカップ戦は若手+獲得戦力の布陣だと思いますが、これはこれで楽しみです。
    今年のプレミアは例年以上に各チーム目玉補強が多いので厳しいシーズンになると覚悟してます。

  2. アイク より:

    面白い総括記事ありがとうございます。
    凄まじい補強実績です。ドルトムント時代もそうですが加入前にはスーパースターではなかった選手が多い印象です。
    私は勝手にクリバリを期待し続けていますが、それでも獲らない理由が明確にあるのだろうと納得できます。ワールドクラスのCB獲得はファンダイクのモチベートにもいいと思うんですけどね。。
    今季もライバルが手強くて楽しみです。新生チェルシーへの完成前に当たることが出来たのは幸いだったとシーズン終盤に振り返ることができますように。

  3. トン より:

    シャキリは成功か失敗かどちらでしょう?
    確かに輝いた時期はありましたが、僕の記憶だとかなりの瞬間最大風速だったような・・・

    間違っていたら申し訳ありません。

    • makoto より:

      初年度はまずまず、2年めは度重なる負傷が原因、今季ダメならムムム…という感じではないでしょうか。
      成功とはいえませんが、失敗のハンコを今押すのはちょっとかわいそう、と思ってます。

      • トン より:

        返信ありがとうございます。
        同感です。
        サイドからのカットイン、パス、シュートはどれも高水準で、大好きな選手です。
        是非とも頑張って欲しいと思います。

        もう一つの赤い方のチームサポですが、昔、デ・ペドロやビセンテが大好きだったので、こういう選手は贔屓目で見てしまいます(^^)

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