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「ミラー」が問題提起!「今のラカゼットを、このまま起用し続けるのか?」

昨季プレミアリーグで8位に沈んだアーセナルが、2020-21シーズンも苦しんでいます。開幕から8試合で4敗を喫し、首位と6ポイント差の11位。ガブリエウ・マガリャンイスが加わった最終ラインは10失点とまずまずですが、8戦でわずか9ゴールという得点力不足は大きな課題です。「1試合消化が少ないアストン・ヴィラの半分」「降格候補といわれたブライトンより2ゴール少ない」などと表現すれば、深刻さはより伝わりやすくなるのではないでしょうか。最も話題になっているのは、8試合で2ゴールに留まっているオーバメヤンの不振ですが、「ラカゼットが厳しい」という声も少なくありません。

プレミアリーグ開幕から3戦連続でゴールを決めた9番は、シェフィールド・ユナイテッド戦をベンチで過ごした後、4試合連続でノーゴール。直近4試合でオーバメヤンのPK1発以外にゴールがないチームにおいて、得点力不足の象徴となりつつあります。「ミラー」のガレス・ピックネル記者にインタビューされたスタン・コリーモア氏は、アストン・ヴィラ戦のプレイについて、「最近見たプレミアリーグのストライカーのなかでは、最悪だった」と酷評。スポーツ専門ラジオ局である「talkSPORT」の番組に出演したアンディ・タウンゼント氏も、精神的にも技術的にも問題を抱えているように見えると指摘しています。

「誰でも悪いプレイに終始してしまうときはあるものだ。しかし、彼から感じられるのは、”無関心”だった。チームのために働く意識が足りず、基本を忠実にこなそうとする気持ちに欠けていた。アーセナルのファンは心配するはずだ」(スタン・コリーモア)

「ラカゼットは、プレミアリーグで最高のストライカーといわれる何人かと比べると技術的に劣っている。彼は、ボールが届かないとうめき声を出し、肩をすくめているように見えた。ファンが求めているのは、何かを成し遂げるために必死でプレイする姿なのに」(アンディ・タウンゼント)

ラカゼットのスタッツをあらためてチェックしてみると、2人の評論家の低い評価を裏付けるような数字が並んでいます。オーバメヤンが8試合で10本しかシュートを打っていないのに対して、ラカゼットも7試合で9本のみ。1試合あたり15.7本しかパスを出しておらず、ビッグチャンスクリエイトとクロスは未だゼロです。

ノースロンドンのライバルと比較すると、パフォーマンスの低さは鮮明になります。プレミアリーグ8試合7ゴール8アシストのハリー・ケインは、38本のシュートを放ち、パス本数は1試合あたり25本。ビッグチャンスクリエイトを8回記録し、6本のクロスを上げています。空中戦で7勝13敗のラカゼットに対して、22勝24敗と健闘。ソン・フンミンの8ゴールのうち、7ゴールが彼のアシストによるものです。

CBに対してひるまず、前を向いて獰猛に決めようとする姿勢が魅力のストライカーですが、楔のボールを受けようとする動きが少ないためにポストプレーヤーとして機能しておらず、ウイングに打たせるプレイも減っています。今はオーバメヤンをセンターに固定し、スーパーサブとしてゴールがほしい終盤の起用に特化しつつ、ELで再起を促すのが最善の策に思えるのですが、いかがでしょうか。

ヴィラ戦で敗れた後、フロントスリーの変更を検討するかと問われたアルテタ監督は、「サイドアタックの分析を継続する」と返答。「前回のインターナショナルブレイク以降のすべてのゲームを振り返り、それらを考慮する。いいフォーム、いいスピリッツを持っている者に依存するが、適切にアジャストさせていく」と続けています。プレミアリーグでは4試合続けてオープンプレーでのゴールがないチームを、変えないという選択はないでしょう。リーズ戦のスタメンとフォーメーションに注目しましょう。


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“「ミラー」が問題提起!「今のラカゼットを、このまま起用し続けるのか?」” への1件のコメント

  1. アーセナル最高 より:

    試合の流れの中でオバメヤンがトップに入るケースもあるけど、とても機能してるとは見えない。
    戦術的に対策され、チームの攻撃自体が機能してない中で、オバメヤン、ラカゼット、ウィリアンらワールドクラスのアタッカーが揃って不振なのだから、単なる個人の問題じゃないでしょう。

    確かにオバメヤンはゴール期待値の低い形からでも得点重ねられるスペシャルな選手ではあるけど、そもそもゴール期待値の低い形しか作れないのでは、安定した結果は出せないでしょう。

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