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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ここが正念場!サポーターの抗議厳しいヴェンゲル監督&解任報道に揺れるロジャース監督

「Arsène Thank you for the memories But It’s time to say goodby(アーセン、数々の思い出をありがとう。でも、そろそろサヨナラをいうときだ)」プレミアリーグ第13節、WBA戦。敵地ザ・ホーソンズには、一部の急進的なサポーターが用意した、ヴェンゲル監督解任を要求する弾幕がかかっていました。2003-04シーズンに無敗優勝を遂げ、「The Invincibles(無敵)」と称された栄光も、今は昔。近年は、年始を待たずに優勝争いを諦めるか、春をみる前に失速するのが定番となってしまったガナーズ。何割かのサポーターは、FAカップ制覇&プレミアリーグ4位という着地ではもう納得いかないのでしょう。昨季、モイーズ監督の解任を目の当たりにしたライバルクラブのサポーターとしては、これはちょっとした驚きです。

シーズン前ならいざしらず、今、ヴェンゲル監督が去ったとして、18年めを迎えた名指揮官よりも良績を出せる監督はいるのでしょうか。いや、それよりも、4位のセインツに勝ち点3差とチャンピオンズリーグ出場権を射程圏内に置いている状況で、功労者を追い出すのをよしとするのでしょうか。私は名古屋グランパスのファンでもあり、そちら目線ではヴェンゲル監督には非常に感謝しているので、ひいき目が入っているのは確かですが、これだけ長い間クラブに貢献してきた監督を、ちょっとした不振で途中解任するのには違和感があります。

私が考える、シーズン途中に監督を代えるべきケースは、「未来を示せなくなってしまったとき」「選手との確執が放置できないレベルになり、完全に求心力を失ったとき」「病気」の3つ。依然として選手からの尊敬を集めており、負傷者が復帰すれば充分巻き返せるヴェンゲル監督は、いずれにもあてはまらないでしょう。昨季、マンチェスター・ユナイテッドはモイーズ監督でプレミアリーグ4位を外しましたが、試合や会見などを観ていて「これはもう監督を代えたほうがいい」と確信したのは、1月以降でした。「どうしたらいいかわからない」などと組織のトップが弱音を吐き始め、リオ・ファーディナンドをはじめ、何人かの選手の批判が聞こえてくるようになってしまえば、監督を代えないとチームは動きません。しかし、ヴェンゲル監督は、未だやる気充分。厳しいとはいいつつ、内心ではプレミアリーグ優勝も諦めてはいないと思われます。

とはいえ、グーナーのみなさんが「毎年同じ過ちをしている」「ヴェンゲル監督では優勝できない」と苛立ち、変化を求める気持ちもわからなくはありません。どこを目標とするのか、にもよるでしょうね。「プレミアリーグ4位は狙えるのだからいいじゃないか」という私の論は、頂点に立ってほしいサポーターからすれば、そこじゃないんだという話でしょう。クラブが赤字上等で補強をかけ、本気で優勝をめざすなら、従来のやり方から完全に脱するために功労者には夏に勇退いただき、長期的にチームをまかせられる新指揮官を据えたほうがよいのかもしれません。

さて、解任話といえばもうおひとり。「私が職を失うことが明確に期待されているようだ。サッカー界とはそういうものだ。数ヵ月前、私は年間最優秀監督だったが、今では解任候補だ。この世界で仕事をするのは素晴らしいことだが、こういう短絡的な視点もその一部だ」と、自らの解任に関する発言が増えているリヴァプールのブレンダン・ロジャース監督。イギリス紙「タイムズ」は、ジョン・ヘンリーオーナーが、ヴィラス=ボアス監督の招聘を検討していると報じています。

いやー、これはどうでしょうね。チェルシー時代もトッテナム時代も、一部の選手と反りが合わなかった頑固監督が、バロテッリ、ジェラード、グレン・ジョンソン、スタリッジらを束ねられるでしょうか。ベニテス監督がチェルシーにいったのと逆方向の就任は、青いユニフォームを指揮していた経験を熱狂的サポーターに突っ込まれるというマイナススタートとなりそうです。これがただのゴシップなのか、それなりにリアリティのある情報なのかはわかりませんが、さまざまな報道を見ると、「ロジャース監督は長期的なチーム作りをまかせられる人材ではないのではないか」という疑問をクラブの上層部が持ち始めているのは間違いなさそうです。

レッズサポーターのみなさんは、どちらに傾いているのでしょうか。私は、ロジャース監督にはとにかくここを踏ん張っていただいて、リヴァプールの完全復活を実現させてほしいと願っています。スアレスというワールドクラスがいたとはいえ、特段多額の投資をしたわけでもないクラブをプレミアリーグ優勝寸前に導いた監督です。直接対決一発でアーセナルをひっくり返せるというポジションをかろうじてキープしている今、見限るのは早いのではないかと思います。

思い起こせば、昨季のプレミアリーグでは、おふたりともこの時期は優勝争いをしていたんですよね。ロジャース監督がいうとおり、サッカー界は一寸先は闇。だからこそ逆に、このピンチさえ耐えれば、シーズン終了後に笑えるのかもしれないとも思うわけです。直近のカードが厳しいのはリヴァプールで、チャンピオンズリーグのバーゼル、プレミアリーグはマン・ユナイテッド、アーセナル。41歳の若き指揮官が、無事に年を越せるといいのですが…。

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“ここが正念場!サポーターの抗議厳しいヴェンゲル監督&解任報道に揺れるロジャース監督” への9件のフィードバック

  1. 匿名 より:

    私は明日のバーゼル戦で勝てなければ解任されるのでは、とみています。
    個人的には降格危機などよっぽどのことがない限りはシーズン中の監督交代には反対です。
    ただ、ロジャーズが守備を構築できない監督であることはハッキリしたので、守備コーチにカラガーを招いてまずは守備から立て直してほしいですね。

  2. MILKY より:

    更新お疲れ様です。自分もロジャースの解任には反対ですね。スアレスとスタリッジがいない状態なのに昨年のように勝てというのが無理な話で最近は守備も安定してきてこれからだと思います。ボアスの就任だけは勘弁です。

  3. サッカー小僧! より:

    自分は、最終的に4位を逃したら、監督交代も仕方ない、と思います。
    もちろん、アーセナルにとって、ヴェンゲル監督の存在は大きく、それによっての選手流出などは
    避けられないでしょうが、今シーズンは、ちょっと擁護しづらい試合内容が多すぎるように思います。

    シーズン前、誰の目にも明らかだった守備陣を補強せず、シーズン始まってからは、ウィルシャー&ラムジーの
    中央にこだわり、そして改善されない守備組織・・・、もちろん昨シーズンのラムジーの覚醒などは、
    監督でないと成し得なかった成果かもしれませんが、いまアーセナルは、エジルやサンチェスという真の
    ワールドクラスがいるチームなのですから、彼らの能力をフルに生かせる戦い方をすべきですし、選手層云々
    以前に、チーム全体の守備組織&意識は、この前のストーク戦から見てもわかるように、上がらないままです。
    その前の2試合はこれでもか、と言わんばかりに慎重に戦っておきながら、あの崩壊ぶりは謎ですが、
    要するに、根っこの部分は、変わっていない、ということでしょう。

    もちろんサポーターとしては、チームが浮上してくれる事を望んでいますが、さすがに現状を目の当たりにして
    冬に守備陣を補強しないというような愚行を冒されたら、さすがに限界かな、と思います。
    そうならないよう、冬には、絶対守備陣の補強&2列目の放出による整理、を行って欲しい、と切にに願います。

  4. リバサポ より:

    アーセナルもリバプールもシーズン途中に解任しても新監督候補がめぼしい人材いませんからね…あるとしても、シーズン後半ボトムハーフにいて、来季のために暫定監督を置いて、新たな監督探しってとこでしょうか。クロップが解任となれば玉突きが起こりそうですが、ビアスボラになるくらいならば、サミヒーピアにしてもらいたいですね。

  5. journeys より:

    0さん MILKYさん>
    バーゼル、マン・ユナイテッド、アーセナルという連戦は厳しいですね。今日勝って、来年に希望をつなげることを祈っております。

    サッカー小僧!さん>
    プレミアリーグ4位を逃したら辞任、は賛成です。できれば、サー・アレックスのように花を手にして勇退、となってほしいのですが。

    リバサポ さん>
    今、ブライトンでしたっけ。若きOB監督となったら盛り上がりますね!

    —–
    アーセナルなんて4位が手一杯なんだからそこで満足しとけよって感じなのかな、この言い草は

    いくら何でも失礼すぎるだろ
    プロビンチャならともかく上位常連なのに頂点願わないサポーターがどこにいるんだよ

  6. makoto より:

    journeysさん>
    そうではありません。4位と言っているのは、ケガ人が大量に出てしまい、優勝が厳しくなった現状をふまえて、です。私は、プレミアリーグ開幕前はヴェンゲル監督のチームを2位と予想し、優勝も十分狙えると思っていたので、サポーターのみなさんの大きな期待は理解しているつもりです。「優勝できないからヴェンゲルさん、やめてください」なのか、「これだけ厳しくても4位に入ったヴェンゲル監督は素晴らしい」なのかでいえば後者である、といっているだけです。

    ちなみに、私自身は、今季のマンチェスター・ユナイテッドに頂点は期待しておりませんでした。大規模な補強はしたものの、チームづくりに時間がかかりそうだったので、4位に入ってくれればそれでいい、その上をめざすのは来年以降で、と。サポーターひとりひとりに、さまざまな見方や思いがあるのだと思います。アーセナルを見下す意図はないことを、ご理解いただければと思います。

  7. プレミアリーグ大好き! より:

    いやアーセナルはここ数年優勝争いしてないし、4位内に入ることでしか存在価値を示せてないんだから、管理人の見目も一理あるだろ。

    ウィークポイントを補えない稚拙な補強、ビッグマッチに勝てない勝負弱さ、機能してないのに固執し続ける戦術眼、ベンゲルに限界を感じる地元サポーターの声も分からなくもないな。

  8. tomo より:

    更新ご苦労様です。

    基本的にアーセナルはベンゲルを切ることは出来ないでしょう。シーズン途中にベンゲルが
    自ら辞意を示さない限り指揮官の交代はないでしょう。
    来夏は微妙でしょうね。仮にCL出場権を維持出来てもベンゲルが勇退する可能性は十分に
    あると私は考えています。

    個人的には・・・ベンゲルは引き際だと思いますよ。いつまでたっても同じ失点を繰り返し
    チームとしていかに守るかといった根本的なことすら見えない守備組織の脆さだけではなく
    偏った選手起用と自らが好む戦術に頑固にこだわる一方で必要以上に冷遇され居場所を失う
    選手が毎年のように出ることは・・・ベンゲルではもう変えれないでしょう。

    恐らく現地のファンはタイトルを目指してシーズンを迎えたはずなのにCL出場権の維持を
    なぜそこまで誇るんだろう?と思っているはずです。世界で最も高価と言われるチケットを
    買っているサポーターはタイトルが見たいはずですよ。にも関わらずCL出場権の維持には
    タイトルと同等の価値があるでは・・・さすがにねぇ

    厳しい言葉を使えば現在のベンゲルは老害の一歩手前でしょう。過去の素晴らしい実績には
    誰もが敬意を表するでしょうけど現在のベンゲルには・・・だからこそ引き際です。

  9. makoto より:

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ありがとうございます。私は、プレミアリーグ開幕前は優勝争いに食い込むと思っていたのですが、CBとセントラルMFの補強が足りないのをみて、早期脱落を懸念するようになりました。

    tomoさん>
    「今の状態がヴェンゲル監督の限界である」「ケガ人の多さにも責を負うべきである」と考えるなら、勇退という線もあるでしょうね。私は、「いい後継者が来夏に見つかるかどうか」が最大のポイントだと思います。「グアルデイオラが来てくれるならもう1年」など、タイミング次第では来季は残るかもしれないな、と。もちろん、プレミアリーグ4位死守前提ですが。

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