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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

2度の決定機を逃したマンチェスター・ユナイテッド…ネイマールの2発でパリにホーム敗戦!

マンチェスター・ユナイテッドは3勝1敗、パリ・サンジェルマンは2勝2敗。チャンピオンズリーググループステージ5節の注目カードは、勝ったほうが首位通過に近づく一戦です。オールド・トラフォードで昨季の準優勝クラブを迎え撃つスールシャール監督は、攻撃的な布陣をチョイス。プレミアリーグのセインツ戦で2ゴール1アシストのカバーニを先発起用し、ラシュフォードとマルシアルをサイドに配しています。GKデ・ヘア、DFワン=ビサカ、リンデロフ、マグワイア、アレックス・テレス。中盤センターにマテクトミネイとフレッジ、2列めにマルシアル、ブルーノ・フェルナンデス、ラシュフォード、最前線にカバーニ。いきなり先制したのは、キックオフからサイドを制圧していたパリでした。

6分に中央からドリブルで仕掛けたのは、キリアン・ムバッペ。左足のシュートが赤い壁に阻まれると、右に流れたネイマールが角度のないところからニアを撃ち抜きました。0‐1となっても、主導権はパリが掌握。10分にフレッジのパスをインターセプトしたフロレンツィのミドルは、デ・ヘアが右に飛んで弾き出しました。13分に右から上がったフロレンツィがアーリークロスを入れると、飛び込んだネイマールは1歩及ばず。2分後、右から斬り込んで放ったラシュフォードの左足シュートは力がなく、GKナバスの正面です。

22分にレアンドロ・パレデスが倒れ込み、フレッジの頭突きを主張したシーンは、VARが両者とも頭を出していたのを映し出しており、マンチェスター・ユナイテッドのMFのイエローで決着。この時間帯から、プレミアリーグのクラブが自分たちのペースで戦えるようになってきました。同点ゴールは32分。中央から打ったマルシアルのミドルをナバスが弾き、こぼれ球を拾ったワン=ビサカがニアのラシュフォードに預けると、右足の一撃はダニーロ・ペレイラの足に当たってナバスの逆を突く格好となり、右隅に転がりました。

34分にボックス右でリンデロフと対峙したムバッペは、右足のコントロールショットをCBの足にぶつけてしまいました。マン・ユナイテッドのポゼッションが増え、パリは速攻狙い。ブルーノ・フェルナンデスとカバーニが持ち味を発揮できていないのが気になります。45分にマルシアルのロングフィードでラインの裏に出たブルーノ・フェルナンデスは、自ら打たずにカバーニに出したボールが明らかにミスパスでした。前半は1-1。セカンドハーフの立ち上がりは、パリのアタックをマンチェスター・ユナイテッドが受ける展開です。

49分、プレミアリーグのクラブが得意のカウンター。カバーニとのワンツーでラシュフォードがボックス右に侵入すると、ラストパスをもらったマルシアルはフリー。枠に収めるだけだったボレーは、クロスバーの上に浮いてしまいました。57分にマルシアルが仕掛けたカウンターは、パスをもらって右から持ち込んだカバーニのループシュートがクロスバーにヒット。リバウンドを取ったブルーノ・フェルナンデスが中央に落とすと、フリーで右足を振り抜いたマルシアルがマルキーニョスに当ててしまいました。

ここで決めていれば、勝てたゲームだったと思います。プレミアリーグでノーゴールと不振の9番の2度の逸機によって、マンチェスター・ユナイテッドは最悪の結果に向かって転がり落ちていきます。68分にネイマールのラストパスを左で受けたバッカーのシュートは、デ・ヘアがビッグセーブ。勝負を決める最大の事件は、69分からの2分間で立て続けに起こりました。CKのクリアに反応したアンデル・エレーラのシュートがゴール前やや右にいたディアロの足元に入り、真横に通したパスを受けたマルキーニョスがスライディングで止めようとしたデ・ヘアの股間を抜きました。

1-2となり、キックオフで再開した直後に、ボールをロストしたフレッジが強引なタックルで2枚めのイエロー。マン・ユナイテッドは、一気に苦しくなりました。

ラシュフォードをポグバ、カバーニをファン・デ・ベーク、マルシアルをグリーンウッド。3枚の交代カードに戦術的な狙いはなく、攻めるぞという姿勢を見せただけでしょう。せめて1-2のままで終わらせることができれば、パリとの直接対決のスコアはイーブンとなり、最終節で勝てば得失点差でTOP通過となる可能性が高かったのですが、91分のカウンターで最低限の希望も打ち砕かれました。左サイドのムバッペから斜めのパスをもらったラフィーニャが、ボックス左を完全に崩してデ・ヘアを引き付けながら折り返すと、ニアで待っていたネイマールが無人のゴールに流し込みました。
最後のワン=ビサカをイガロは、失点をひとつ余計に食らう結果につながっただけでした。

決めるべきを決めないと、後で悔やむことになるという教訓の見本のような一戦。パリは強敵ではありましたが、ディ・マリアが出場していた2年前の彼らのほうが迫力があり、勝てない相手ではありませんでした。あの時は、ホームで0-2で敗れた後、アウェイで1-3で勝ってベスト8進出。今回は1-2で先勝した後、ホームに戻って同じ1-3と絵に描いたようなリベンジを許してしまいました。ああ、マルシアル!彼の復活がなければ、プレミアリーグのTOP4フィニッシュもCLの上位進出も難しくなるでしょう。最終節は、アウェイでライプツィヒ。年明けのノックアウトラウンドに残るためには、ドロー以上が求められます。厳しい…!(ネイマール 写真著作者/Granada)


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