偏愛的プレミアリーグ見聞録

やってきました、プレミアリーグ名物、タイトでめまぐるしい年末年始スケジュール。12月26日、クリスマスプレゼントの箱 (box) を開ける日ということで名付けられた休日「ボクシング・デイ」から、U2が「All is quiet」と歌った1月1日のニューイヤーズデイまで、7日間で3試合。プレミアリーグのみで1週間で最大4試合をまわれる絶好の現地観戦期間ではあるのですが、この時期はストライキで地下鉄が止まったり、ロンドンから地方にいく電車が遅れたりと、まあ大変です。2年前、エミレーツで観るはずだったアーセナルVSウェストハムが交通機関のマヒで延期になり、泣く泣くスタジアムツアーに参加したのを思い出します。

そんな年末年始は、クラブにとっては選手のやりくりが大変になるわけで、厳しい対戦相手はできる限り避けたいものです。以下にプレミアリーグ18節～20節のスケジュールをまとめてみましたが、文句のひとつもいいたくなるのはチェルシー、セインツ、トッテナム、マンチェスター・ユナイテッド。ほっと胸をなでおろしているのはマンチェスター・シティとリヴァプール。アーセナルは微妙、といったところでしょうか。

チェルシーは、5連敗のトンネルから脱出したセインツ、ロンドンのライバル・トッテナムとアウェイ連戦。ホームにチェルシーを迎えるトッテナムは、その4日前にマンチェスター・ユナイテッドと戦わなければなりません。セインツもまた、ホームで戦えるとはいえチェルシー、アーセナルで年越し。マンチェスター・ユナイテッドは、ニューカッスル、トッテナムに加え、プレミアリーグ上位いじめの聖地（?）・ブリタニアでのストーク戦は厳しいゲームとなるでしょう。負傷者が戻り切っていないマンチェスター・ユナイテッドと、主力の離脱が結果に跳ね返りやすいセインツにとっては、踏ん張りどころの1週間となります。

一方、プレミアリーグ降格ゾーンにいるバーンリー、レスター戦が組まれているリヴァプールは、これ以上ない組み合わせ。11月末のバイエルン・ミュンヘン戦で逆転勝利を収め、完全に波に乗ったマンチェスター・シティは、WBA、バーンリー、サンダーランドなら公式戦の連勝を11に伸ばすのではないでしょうか。これ以上勝ち点を落とせないアーセナルには、目の上のタンコブとなっている4位ウェストハム、5位サウサンプトンとのシックスポインターが待っています。とりわけ、3年連続で1月に対戦しており、このところ負けやドローが多いセインツ戦が肝ですね。泣いても笑っても、あっという間の1週間。この年末年始は、ジャイアントキリングのニュースがイギリス紙を賑わす機会も増えるかもしれません。

12月26日（金）　プレミアリーグ18節
チェルシー VS ウェストハム
バーンリー VS リヴァプール
クリスタル・パレス VS サウザンプトン
エヴァートン VS ストーク
レスター VS トッテナム
マンチェスター・ユナイテッド VS ニューカッスル
サンダーランド VS ハル・シティ
スウォンジー VS アストン・ヴィラ
WBA VS マンチェスター・シティ
アーセナル VS QPR

12月28日（日）　プレミアリーグ19節
トッテナム VS マンチェスター・ユナイテッド
サウザンプトン VS チェルシー
アストン・ヴィラ VS サンダーランド
ハル・シティ VS レスター
マンチェスター・シティ VS バーンリー
QPR VS クリスタル・パレス
ストーク VS WBA
ウェストハム VS アーセナル
ニューカッスル VS エヴァートン
12月29日（月）　プレミアリーグ19節
リヴァプール VS スウォンジー

1月1日（木）　プレミアリーグ20節
ストーク VS マンチェスター・ユナイテッド
アストン・ヴィラ VS クリスタル・パレス
ハル・シティ VS エヴァートン
リヴァプール VS レスター
マンチェスター・シティ VS サンダーランド
ニューカッスル VS バーンリー
QPR VS スウォンジー
サウザンプトン VS アーセナル
ウェストハム VS WBA
トッテナム VS チェルシー

最後に、この年末年始でいちばんきつそうな組み合わせとなったクラブを紹介して、この稿を締めることとしましょう。本拠地はイングランドのやや北西、ウェールズにほど近いランカシャー地方。26日にホームでリヴァプールと戦った後、翌日はバスに揺られて中1日でエティハドのマンチェスター・シティ戦。1月1日には、さらに北に出張ってセント・ジェームズ・パークのニューカッスル戦です。現在プレミアリーグ18位、バーンリーの年末年始の勝ち点数にベットしろといわれれば、迷わずゼロに全額いきます。