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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【Chelsea×MAN.CITY】3失点完敗で8位に転落…現地メディアが「ランパードは解任寸前」と一斉報道!

ギュンドアン、フォーデン、デブライネ。15分で3発を叩き込んだペップのチームが、前半で勝負を決めてしまいました。プレミアリーグ17節、チェルシーVSマンチェスター・シティ。ツィエクが復帰し、ベストメンバーを揃えたブルーズに対して、コロナウイルス感染が拡大してしまったマン・シティは、エデルソン、エリック・ガルシア、フェラン・トーレス、カイル・ウォーカー、ガブリエウ・ジェズスを欠いていました。

試合の展開に触れる前に、ランパード監督の11人を紹介しましょう。GKメンディ、DFアスピリクエタ、ズマ、チアゴ・シウヴァ、チルウェル、MFカンテ、コヴァチッチ、メイソン・マウント、FWプリシッチ、ヴェルナー、ツィエク。キックオフから厳しいプレスをかけ、パスコースを切るホームチームの出足は悪くありませんでした。4分、サブのGKがプレミアリーグの経験値の低さを露呈します。ロドリのバックパスをステッフェンがキャッチしてしまい、間接FK。ツィエクのシュートは、果敢に飛び出したルベン・ディアスが体に当て、早い時間のビハインドを回避しました。

ペップのチョイスは、4-2-3-1です。GKステッフェン、DFジョアン・カンセロ、ジョン・ストーンズ、ルベン・ディアス、ジンチェンコ。2センターにロドリとギュンドアン、2列めにデブライネ、フォーデン、ベルナルド・シウヴァ、最前線に今季プレミアリーグ4ゴールのスターリング。10分を過ぎても、主導権を握っているのはチェルシーです。ツィエクの再三のクロスは、プリシッチに通らず。12分に敵陣でロドリから奪ったヴェルナーは、ツータッチで奪い返されました。マン・シティが反攻を開始したのは16分。ジョアン・カンセロの素晴らしいラストパスでデブライネがメンディと1対1になり、シュートを左に外したのがきっかけでした。

18分、左サイドに張ったジンチェンコの速いパスをニアのフォーデンがキープし、脇にいたギュンドアンに預けると、反転してチアゴ・シウヴァをかわしたセントラルMFが右隅に完璧なフィニッシュ。21分には、フォーデンを走らせたデブライネのスルーパスがチアゴ・シウヴァにカットされますが、左サイドでインターセプトしたプレーメイカーは、アスピリクエタの股間を狙って2本めを通しました。ニアのフォーデンが、わずかに空いていた左隅に突き刺して0-2。いつの間にか、ゲームは完全なるマン・シティペースになっています。

30分、デブライネとのワンツーでスターリングが右サイドを突破。ベルナルド・シウヴァとギュンドアンの連打は、いずれもコースに入ったズマがブロックしました。34分、勝負を決めたのはカウンター。ツィエクのFKがクリアされ、こぼれ球を拾ったカンテの浮き球をデブライネが頭で弾き返すと、ハーフライン手前から飛び出したスターリングが独走となりました。必死に戻ったカンテとメンディをかわしたウインガーのフィニッシュは、右ポストにヒット。リバウンドを制したデブライネが、冷静に右隅に流し込みました

ヴェルナーは前線で収められず、ツィエクは後方に戻すパスが目立ち、プリシッチの仕掛けに最終ラインを混乱させるほどのインパクトはありません。44分、スターリング、デブライネ、フォーデンと左につながったラグビーのようなアタックは、ニアに入ったギュンドアンがフリーになるも、ヒールで狙ったシュートは右に逸れていきました。後半開始直後の47分、左に出たギュンドアンの斜めのスルーパスで飛び出したフォーデンは触れず、飛び出したメンディがキャッチ。3点のリードを得たマン・シティは、前線からのプレスと自陣に呼び込んで狙うカウンターを使い分けています。

54分、デブライネが左に浮かしたFKをロドリがヘッドで叩きますが、メンディが素晴らしい反応を見せてセーブ。カンテから奪えばチャンスになるとばかりにマン・シティの2列めが襲いかかり、余裕を失った7番は守備時のポジショニングも的確とはいえなくなっています。62分にスターリングが引いてもらい、前線に上がったデブライネをフリーにするパスを通しますが、戻ったズマを気にしたシュートは右に逸れていきました。64分にハドソン=オドイとギルモアを入れたランパード監督が、カンテとツィエクを下げたのは納得です。

75分にフェルナンジーニョに後を譲ったギュンドアンは、チームと自分の出来に満足しているのがわかる笑顔を浮かべていました。この直後、ランパード監督はコヴァチッチをカイ・ハヴェルツ。シュートを枠に入れられなかったチェルシーが一矢を報いたのは、92分になってからでした。左サイドから抜けたカイ・ハヴェルツがアーリークロスを入れると、ファーから走り込んでジンチェンコに先着したハドソン=オドイが右足でプッシュ。5節のセインツ戦で決めて以来、プレミアリーグで10試合ぶりにゴールに絡んだカイ・ハヴェルツは、右サイドでアグレッシブなプレイを見せたハドソン=オドイと同様に数少ない希望でした。

中盤で11回のボール奪取を記録したロドリ、アスピリクエタのサイドを蹂躙したフォーデンとデブライネ、積極的に攻め上がって先制ゴールをゲットしたギュンドアン。カンテを潰したマンチェスター・シティの中盤のクオリティにため息が漏れる一戦でした。SBとアンカーの攻撃への関与を封じられたチェルシーは、ウイングの孤立が目立ち、コンビネーションプレーで崩すシーンを創ることができずに完敗しました。マン・シティとトッテナムにかわされ、プレミアリーグ8位に転落。就任初年度の前半戦のラスト7試合で2勝5敗と崩れたランパード監督は、直近6試合で1勝1分4敗と、この季節を苦手にしています。

「デイリー・スター」「イブニング・スタンダード」「エクスプレス」が、チェルシーの指揮官は解任寸前と伝え、「フットボールロンドン」はパリを追われたばかりのトーマス・トゥヘルにコンタクトを取ったと報じています。アブラモヴィッチ氏は、クラブのレジェンドを切る準備を始めているのでしょうか。1試合あたりの勝ち点1.67は、2003年に現体制となってからの指揮官としては、最低の数字です。


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