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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Leicester×Chelsea】完成度の差は歴然…完勝レスターは暫定首位、チェルシーは8位転落!

直近のプレミアリーグ7試合を2勝1分4敗と苦しい試合が続くチェルシーに対して、レスターは5戦連続無敗。プレミアリーグ18節の注目カードは、好対照の2チームの激突です。ランパード監督は、不振のヴェルナーをベンチスタートとして、右サイドにハドソン=オドイ、カイ・ハヴェルツ、リース・ジェームズを起用しています。まずは先発リストを確認しておきましょう。GKメンディ、DFリース・ジェームズ、リュディガー、チアゴ・シウヴァ、チルウェル、MFコヴァチッチ、メイソン・マウント、カイ・ハヴェルツ、FWプリシッチ、タミー・アブラハム、ハドソン=オドイ。開始6分、先制したのは好調のホームチームでした。

オルブライトンがジェームズ・マディソンに預けた右からのショートコーナー。リターンをもらったオルブライトンがゴールラインからニアに折り返すと、ハーヴィー・バーンズが打ち損ねたボールが背後のエンディディの前に転がりました。左足のダイレクトショットは、アウトにかかって左のポストに当たる完璧な弾道。GKメンディは一歩も動けませんでした。攻めなければならないチェルシーですが、レスターの執拗なプレスに苦しんでいます。メイソン・マウントをコヴァチッチの脇に下げるアイデアは、うまくいっているとはいえません。

15分、フォファナがオルブライトンに当て、右のカスターニュを走らせる素晴らしいビルドアップ。カットインしたSBが脇にいたジェームズ・マディソンに落とすと、左足の強烈なミドルはクロスバーをかすめました。20分、ハドソン=オドイとのワンツーでリース・ジェームズが縦に突破。角度のないところから放ったシュートは、シュマイケルが触ってCKです。左からのキックがニアのチアゴ・シウヴァに入り、頭で角度を変えますが、レスターの守護神が落ち着いてパンチ。カイ・ハヴェルツを消されているチェルシーは、連携で崩す形を創れません。

25分のオルブライトンのミドルは、メンディがセーブ。5枚のラインに中盤のスペースを埋められていたアウェイチームは、32分にチアゴ・シウヴァの縦パスでプリシッチがフリーになりました。カイ・ハヴェルツとのワンツーから中央を突破した10番が右に流すと、ノーマークだったハドソン=オドイのシュートはニアに外れました。レスターの決定機は34分。エンディディが奪ったボールがオルブライトンに渡り、チアゴ・シウヴァの裏を取ったヴァーディーにスルーパスが通ります。GKと1対1になったストライカーは、ループシュートで頭上を抜こうとしますが、メンディがかろうじて手に当て、2つめの失点を回避しました。

40分、ボックスのすぐ外からFKを蹴ったのはメイソン・マウント。うまく落とせなかった19番が天を仰いだ直後に、レスターのシンプルなアタックが決まりました。シュマイケルのゴールキックのクリアをオルブライトンがキープし、前線に浮かすと、リュディガーとぶつかったヴァーディーが倒れ、裏から上がったジェームズ・マディソンがダイレクトで右隅にゲット。ボールがネットを揺らしたのを見たリース・ジェームズは、自分がチェックしなければならなかったと気づき、悔やんでいます。前半は2-0。攻撃陣が不振のブルーズにとっては、重いビハインドです。

後半開始から攻めていたのはチェルシーですが、先に決定機を迎えたのはレスターでした。50分、右からのクロスがファーでノーマークのジャスティンに届き、ニアを狙ったヘディングシュートがポストの根元に当たります。直後、リース・ジェームズの鋭い縦パスでタミー・アブラハムがボックス右に抜けると、間に合ったフォファナがスライディングでクリア。54分のブルーズのCKは、エンディディに競り勝ったリース・ジェームズが体に当てて角度を変えますが、シュマイケルの正面に飛んでしまいました。

57分、レスターのカウンター。ジェームズ・マディソンのパスを右で受けたヴァーディーが、左から上がったティーレマンスを見てすかさずスルーパスを通します。遅れたリュディガーは中央へのパスコースをカバーするのが精一杯。コースを選べたティーレマンスが右隅を狙うと、メンディが足でブロックして決定的な3発めを防ぎました。ランパード監督は、67分にカイ・ハヴェルツとハドソン=オドイを見切り、ヴェルナーとツィエクを投入。4-5-1から4-4-1-1にシフトしたレスターは、縦に入ってくるボールを徹底的にチェックしています。

シュートを打てる形に持ち込めないチェルシー。両者の戦術の完成度には、明らかに差があります。エンディディとティーレマンスがCBの前を埋めるレスターは、縦パスを入れさせないという意志統一ができており、中盤と最終ラインが連携して奪える距離感をキープしています。白いアウェイチームは中央にパスを出せず、サイドで奪われ続けているうちに、時間が過ぎていきます。87分にツィエクのFKをヴェルナーがボレーで押し込みますが、ジャッジはオフサイド。92分にボックス右でパスをもらったツィエクは、チームにとって久々のフリーでしたが、切り返しを入れたために空いていたコースが狭まり、DFに当たったボールをシュマイケルに処理されてしまいました。

終始ゲームをコントロールしたレスターが、堂々の完勝で暫定首位に浮上。ランパード監督と選手たちにとって、力の差を感じさせられるこの負け方はショックでしょう。タミー・アブラハムは勝負できるボールをもらえず、プリシッチは孤軍奮闘、元気なメイソン・マウントはポジションを下げすぎて得意のミドルを打てず、ヴェルナーは11試合連続ノーゴール。ウェストハムにかわされ、8位に転落したチームは、振り向けばアーセナルに2ポイント差に迫られています。次節は絶不調のウルヴス、その次は得点力不足のバーンリー。気持ちを切り替え、下位に連勝してトッテナムとのロンドンダービーに臨みたいところですが…。


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“【Leicester×Chelsea】完成度の差は歴然…完勝レスターは暫定首位、チェルシーは8位転落!” への2件のフィードバック

  1. グナです より:

    そのうちレスターのあの優勝は「奇跡の優勝」なんて呼ばれず、「強豪の仲間入りした最初の優勝」なんて言われるかも。。。

  2. アイク より:

    更新ありがとうございます。
    グナですさんに同意します。優勝の後、スター選手を放出しやり手のSDまで出て行って、中堅に落ち着くのかと思ってました。それが的確な補強と素晴らしい監督を得て、いまやすっかり強豪。凄いクラブです。

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