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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【MAN.CITY×Aston Villa】プレミアリーグ6連勝のマン・シティ、負傷したデブライネは…!?

トッテナムに敗れて目が覚めたかのように、その後のプレミアリーグ9試合を7勝2分。ペップ・グアルディオラのマンチェスター・シティは、恐ろしいチームに変貌を遂げました。オンターゲットを3本喰らうことすら珍しい堅守が完成。9試合で喫した失点はわずか2つで、WBA戦はルベン・ディアスのオウンゴール。チェルシー戦のハドソン=オドイは、3-0とした92分にテンションが緩んだところを突かれただけです。ルベン・ディアスはノーミスで終わる試合が多く、ジョン・ストーンズは完全復活。守備の堅さだけを取れば、プレミアリーグ32勝3分2敗という出色の戦績を残した2017-18シーズンの最強チームより上でしょう。

20日に開催されたアストン・ヴィラ戦は、プレミアリーグ開幕節の延期試合。ペップ・グアルディオラは、この日も本職のストライカー不在のスタメンを採用しました。GKエデルソン、DFカイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ、ルベン・ディアス、ジョアン・カンセロ、MFロドリ、ギュンドアン、デブライネ、FWフォーデン、ベルナルド・シウヴァ、スターリング。試合の最大の興味は、「好調アストン・ヴィラがゴールを決められるか」。オリー・ワトキンス、ジャック・グリーリッシュ、ロス・バークリー、ベルトラン・トラオレが前線で激しく動き回るチームは、リヴァプール相手に7ゴールを決めています。

そしてもうひとつ、15試合で16失点とマン・シティの次に失点が少ないチームが、最後まで守り切れるかというテーマにも興味が湧きます。開始4分、CKの折り返しが右のポスト際に浮き上がると、落下点にいたベルナルド・シウヴァがフリー。至近距離からのシュートが決まれば、マン・シティが余裕をもって戦えるようになる重要な攻防でしたが、エミリアーノ・マルティネスが足で弾き出すビッグセーブを披露し、緊張感の高い接戦に持ち込みました。この直後に右サイドを突破したベルトラン・トラオレは、切り返しから中央に斬り込んだところで奪われてしまいます。

両者ともに最初のチャンスを逃すと、マン・シティがポゼッションを取る予想通りの展開。9分に左サイドからドリブルで仕掛けたフォーデンは、ダブルタッチで2人をかわした後、シュートをコンサにブロックされてしまいます。サイドを制圧されたヴィラは、9人がボックスに引いて応戦。シュートレンジを徹底的にカバーし、オンターゲットを許しません。29分には左サイドのフォーデンがギュンドアンを縦に走らせ、折り返しを受けたデブライネがボレーを放ちますが、コースに入ったタイロン・ミングスがブロック。先読みに長けたCBがいなければ、ヴィラの堅守は実現しえなかったでしょう。

31分、フォーデンがボックスの左脇を突破し、折り返しを受けたロドリがダイレクトで右隅を狙うと、マット・ターゲットが足に当ててCKに逃れました。37分には、ヴィラが反撃。左から上がったグリーリッシュがニアに転がしたボールがロス・バークリーに通り、コントロールショットがゴールの右に飛びますが、予想していたエデルソンが落ち着いてキャッチしました。前半終了間際にデブライネが右からスプリントした速攻は、逆サイドでラストパスをもらったフォーデンのシュートをキャッシュがブロック。前半を0-0で切り抜けたヴィラは、後半も自陣に引いて抵抗しています。

52分、マルティネスのパントを追ったデブライネが、ベルトラン・トラオレと接触してピッチに倒れ込みました。このとき、足を痛めたのでしょうか。54分にジョアン・カンセロの左足シュートがバーを叩くと、ペップは59分という早い時間に絶対的エースをガブリエウ・ジェズスにスイッチしました。前半にカイル・ウォーカーの負傷で1枚使っていたペップは、この時間帯に2枚めを切りたくなかったでしょう。なおも押し続けるマン・シティに対して、ヴィラは67分にチャンスを得ます。左からのクロスのクリアに反応したベルトラン・トラオレのボレーはジンチェンコがブロックし、フォローしたドゥグラス・ルイスのミドルはエデルソンがセーブしました。

69分、フォーデンのCKをニアのギュンドアンが頭でプッシュし、マルティネスが弾いたボールにルベン・ディアスが詰めるも、GKとタイロン・ミングスがコースを塞いで何とかクリア。タイロン・ミングスの体を張った守備は素晴らしかったのですが、79分の彼のボールロストが勝負を決めてしまいました。ゴールキックをヘディングで押し返され、足元に届いたボールをトラップして切り返した瞬間、オフサイドポジションから戻ってきたロドリが奪取。パスを受けたベルナルド・シウヴァの美しいコントロールショットがゴール左隅に吸い込まれました。

リードしたホームチームがとどめを刺したのは90分。マフレズのクロスをフリーで待っていたガブリエウ・ジェズスがヘディングで叩くと、キャッシュの手に当たってPK。ギュンドアンが落ち着いてど真ん中に蹴り込み、マンチェスター・シティが2-0で完勝しました。プレミアリーグ6連勝、3試合連続でクリーンシートは喜ばしいのですが、デブライネが負傷し、アグエロはコロナウイルスに感染してしまいました。ベルギー代表のプレーメイカーは太腿を痛めたようで、未だ経過観察中。WBA、シェフィールド・ユナイテッド、バーンリーと降格候補とのゲームが続く時期だったのは、不幸中の幸いか。堅守にモデルチェンジしたチームが、下位に足をすくわれるとは思えません。

カウンターで失点を喫するシーンが激減したチームは、チャンピオンズリーグも楽しみです。3シーズン連続でベスト8止まりのペップは、マン・シティに悲願のビッグイヤーをもたらすことができるでしょうか。今季は欧州戴冠を最優先として、プレミアリーグはわれわれに譲っていただけるとありがたいのですが(これがいいたくて、話をCLに振ったのです)…。久々の優勝争いで落ち着かない日々が続き、3月6日のマンチェスターダービーまで希望がつながれば御の字とむやみに謙虚になっているライバルチームのサポーターの、ささやかな願いなのであります。何卒。


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“【MAN.CITY×Aston Villa】プレミアリーグ6連勝のマン・シティ、負傷したデブライネは…!?” への1件のコメント

  1. ペップの街 より:

    更新有難うございます。開幕当初のフラつき、コロナ禍での相次ぐ陽性者、一時はCL出場権も危ぶまれる状態でしたが、ここまで立て直したのは選手も監督も見事です。だがしかし、今シーズンは大混戦で先行きが見通せません。最後までもつれるのではないでしょうか。

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