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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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第2次モウリーニョ政権発足後、「チェルシーを去った男たちのベストイレブン」が強すぎる!

いわれてみれば、確かにそうです。イギリスメディア「スカイスポーツ」が報じた「モウリーニョ監督に肩叩きされたベストイレブン」が素晴らしいチームだと評判になっています。第2次モウリーニョ政権がスタートしたのは2013年6月。ベストイレブンが組めるということは、たった1年半の間にすべてのポジションで選手を放出したということになります。まずもって、これが凄い。就任早々、「私の10番はマタではなくオスカルだ」と、前年のプレミアリーグで34試合11ゴールを記録した大黒柱を切って捨てるような発言をしたモウリーニョ監督は、彼が創るチーム同様のスピード感と決断力を兼ね備えています。

あらためてベストイレブンを見ると、モウリーニョ監督のコンセプト、好みが明快にわかります。最終ラインは、とにかく守備の安定感。ハードなマークができるだけではダメで、状況判断に長け、モウリーニョ監督が望むポジション取りができる選手を重用します。CBもこなせるイヴァノヴィッチを右SBとして固定。左を見れば、元々は右が定位置のアスピリクエタが今季プレミアリーグで先発18試合、左が本職のフィリペ・ルイスが5試合というあたりに、モウリーニョさんらしさを感じます。フィリペ・ルイスにはプレミアリーグに慣れる時間が必要だったのは間違いありませんが、3倍近い出場時間の差は、それだけが理由ではないでしょう。

そして、中盤より前の選手は、「攻撃オンリーで守備が苦手な(もしくは守備の意識が低い)選手は評価されない」「球離れが悪い選手は不要」です。マタが機能しなかったのは、この両方に見事にはまってしまったからでしょう。モウリーニョ監督のチームには、中盤で汗をかいて守備に奔走する選手が必ずひとりいますが、第1次政権ではマケレレ、現在はマティッチ。エッシェンは、マティッチとミケルに押し出される形でイタリアに旅立ちました。このポジションは、相当な運動量と確実にスペースを埋める動きが求められます。

お待たせしました。そろそろ、ベストイレブンを見てみましょうか。何度見ても強そうですね。こちらです。

【2013年6月以降、チェルシーを去った選手のベストイレブン】
GK/シュウォーツァー(→レスター)
DF/バートランド(→サウサンプトン)、アシュリー・コール(→ASローマ)
  ブルマ(→PSV)、ダヴィド・ルイス(→パリ・サンジェルマン)
MF/エッシェン(→ACミラン)、マタ(→マンチェスター・ユナイテッド)
  シュールレ(→ヴォルフスブルク)、ランパード(→マンチェスター・シティ)
  デブライネ(→ヴォルフスブルク)
FW/ロメウ・ルカク(→エヴァートン)

弱点があるとすれば、右SBのスペシャリストがいないのと、CBが弱いぐらいではないでしょうか。中盤は、狙ったかのようなバランスのよさですね。私なら、デブライネを中央に置いて、マタを右、シュールレを左にします。トップにはルカクが据えられていますが、控えにデンバ・バ、フェルナンド・トーレス、サミュエル・エトーがいるという豪華版です。

このベストイレブン、半年後にはさらに強くなってしまう可能性があります。ペトル・チェフは、次の夏こそはプレミアリーグを離れるはず。活躍次第ではあるものの、モハメド・サラーもフィレンツェに落ち着くと思われます。さらにもうひとり、最近にわかに立場が怪しくなっているのはガリー・ケーヒル。最近のプレミアリーグやカップ戦でズマの出場機会が増えているのは、不安定なケーヒルのパフォーマンスに監督が不満を感じているからでしょう。ここまで揃えば、足りないパーツは右SBのみです。いや、強い、このチーム!

とまあ、おもしろがるのはこのくらいにして、最後にチェルシー本体の話を少々。昨日、クラブの公式サイトが発表していましたが、イングランドU-19代表の2名がユースからトップ昇格をしたとのこと。マタの後継者となりそうな大型MFロフタス=チークと、WBA時代に16歳でプレミアリーグデビューを果たしているFWイジー・ブラウン。彼らの1年先輩にはナタン・アケとクリステンセンというスケールの大きい若手がおり、いずれも将来、チェルシーの中軸を担うと期待されている選手たちです。

ベルギーから来たルカクやデブライネのように、他国からの青田買いで連れてきたタレントを育てるのも悪くはありません。しかし、出来ればバートランドのように、途中からでもチェルシーユースに所属していた選手から「ジョゼズ・チルドレン(モウリーニョの子供たち、と名付けてみました)」が伸びてきてクラブに定着してくれたほうが、経営面でもサポーターの求心力という意味でもチェルシーは盤石になるのではないでしょうか。ベストイレブンを眺めていて、若い選手の流出がもったいなく思えてきたので、アカデミー出身の選手の話題に触れた次第。モウリーニョさんの眼鏡に適わないと使ってもらえないのなら、いっそアヤックスのように、「モウリーニョ式一気通貫育成システム~プレミアリーグ仕様」を作るというのはいかがでしょう。玄人好みのシブい選手がたくさん出てきそうですね。

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“第2次モウリーニョ政権発足後、「チェルシーを去った男たちのベストイレブン」が強すぎる!” への2件のフィードバック

  1. モウ より:

    ソランケよりイザイアブラウンの方が見込まれてるんでしょうか?
    あまりユースの選手のプレーを見たことがないのですが、てっきりソランケの方が上だと思っていました(^^;;
    まあたしかにシティ戦のベンチにも、ブラウンが入っていましたね。

    モウリーニョは好みがはっきりしていますね(笑)
    シュールレにはデブルイネと一緒に頑張ってもらいたいです!

  2. makoto より:

    モウさん>
    私も、プレイぶりまでは追えていないのですが、イジー・ブラウンは期待度大のようですね。CL登録メンバーにも入ってます。モウリーニョさん好みなのでしょうか。

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