「ルーニーはストライカーだろう?」イングランド代表監督のツッコミにファン・ハール監督は…!
「ルーニーはストライカーに決まってるだろう? 彼みたいなプレイヤーはペナルティエリア内と、その近くで仕事をさせるべきだ。もし、チームに彼と同じレベルのストライカーが何人もいて、そのうちの1人を低いポジションで使う余裕があるなら、それはそれでいいと思う。でも、ルーニーと同等のストライカーなんて、そんなにいやしない。イングランド代表でもゴールを決め、チームを牽引してくれているルーニーには、ゴールを奪う役割に徹してほしい。今のマンチェスター・ユナイテッドの起用法には納得できない」
ホジソン監督は、言外に「今のファルカオとファン・ペルシならルーニーだろうよ」といっていますね。これは納得。諸手を挙げて賛成です。マンチェスター・ユナイテッドOBで、1998-1999シーズンのトレブルに貢献したドワイト・ヨークさんも最近のルーニーの起用法に異議を唱えており、アンケートを取ったら強烈な数字になりそうです。イングランド代表監督は、さらに畳みかけます。
「ルーニーのベスト・ポジションがセントラルMFだとは全く思わないし、イングランド代表で彼をそこで使う予定もない。ルーニーはどんなポジションでもプレイできる選手なので、将来、彼が右SBをうまくこなしていたとしても私は何も驚かないだろう。彼は本当に、本当に素晴らしい選手だ」
私が思うルーニーがいちばん輝くポジションは、2トップの一角か、セカンドストライカーです。サイドで上下動をさせると多彩なテクニックが宝の持ち腐れとなり、セントラルMFでは、ゴールセンスを活かす機会が半減します。ルーニーは、ストライカーとしては欧州のトップクラスですが、セントラルMFとしては「一流の下」なのではないでしょうか。守備ではマティッチやシュナイデルランに後れを取り、攻撃を組み立てるセンスや後ろから決定的なパスを入れる力では、セスクやヤヤ・トゥレといった本職に劣るでしょう。セントラルMFのルーニーには、前でプレイしているときの意外性はありません。前であれば、シュートだけでなくパスセンスも素晴らしいので、ファン・ペルシのようなストライカータイプが相棒として構えていてくれたほうが、より才能を発揮できると思います。
さて、これに対してファン・ハール監督はどう応えるのでしょうか。初めてのプレミアリーグで試行錯誤を続ける指揮官の言葉は、反論ではなく「釈明」でした。
「チームのバランスを考えなければならない。今は、ルーニーがいてくれるおかげで中盤のバランスがよくなっている。(ミッドウィークのバーンリー戦で)ダレイ・ブリントの代役として6番のポジションに徹してくれた彼のプレイには、とても満足している。ルーニーは、あらゆるポジションでプレイできることを証明した」
「おそらく、ストライカーなら彼はさらにいいプレイができるだろう。しかし、そうすると中盤に問題を抱えることになり、みなさんから別の質問を受けることになる」
ファン・ハール監督とホジソン監督は、同じことをいっていますね。「ルーニーはどこでもできるが、ベストはストライカーである」と。違いは、限られた選手をやりくりしつつも中盤がうまくいっていない監督と、多くの候補のなかからメンバーを選んで中盤を構築できる監督の差です。ファン・ハール監督の言葉を聞くと「昨夏の補強は新指揮官の意を汲んだものではなく、フロント主導だったのだな」と思います。入れると守備が落ち着かなくなるマタと、プレミアリーグにフィットしていないエレーラ、局面を自力で打開できない現在のファルカオは、オランダ人指揮官のお気に召さないのかもしれません。
キャプテンとなった今季のルーニーは、チャンピオンズリーグの出場権を獲得するまでは、文句をいわずに望まぬポジションで泥くさいプレイを続けるでしょう。しかしそれも、期間限定だからという頭があるからだと思われます。夏にクラブがストライカーを連れてこようものなら、ひと悶着ありそうですね。ファン・ハール監督、来季とはいわず、今すぐルーニーを前に戻しませんか。バランスとおっしゃいますが、ファン・ペルシとファルカオが前線で遊んでいる最近のマンチェスター・ユナイテッドはうまくいっておらず、このフォーメーションを熟成させても明るい未来がないのは明らかです。
トップにルーニーとファン・ペルシ、中盤のサイドにディ・マリアとバレンシア、中央にフェライニとブリント。あるいは、ディ・マリア、ブリント、フェライニの3センターに、ルーニーをトップ下、最前線にファン・ペルシとジェームズ・ウィルソンというメンバーが、現状のベストなのではないかと思います。ファン・ハール監督はどうもせっかちで、バルセロナでは前にいたセスクをセントラルMFに固定して使うモウリーニョ監督や、エムレ・ジャンをCBにコンバートしたロジャース監督のような我慢がなく、すぐにあちこちいじってしまいますが、ジェームズ・ウィルソンにもっと時間を与えれば、ハリー・ケインになれるポテンシャルはあると思います。さしあたって、月曜日のFAカップ、プレストン・ノースエンド戦でやってみませんか。ウェイン・ルーニーとジェームズ・ウィルソンという「現在のシンボル&将来のエース」の2トップ。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
更新お疲れ様です。
ルーニーのトップ起用には、何の反論もありませんね。ただ、ファン・ペルシーに関しては、今シーズン、気持ちを感じられません。ファン・ハールが監督になったにも関わらず、ボールを貰う動きが少なく、未来は判らないとの言葉も出ています。
ファギーが居なくなった時点で、ファン・ペルシーにユナイテッドへの気持ちは無いのでは無いでしょうか?
ファルカオ+ルーニー、ジェームス・ウィルソン+ルーニーがベストでしょう。
後、中盤ダイヤモンドは、ユナイテッドに合わない気がします。やはり、サイドから縦に早くをベースにルーニーがアクセントを付けるのがベストではないでしょうか?
ルーニーは、セカンドトップの位置、トップ下の位置を自由に動ける様にした方がいいと思います。どうしても点が必要な時は、フェライニをトップ下に置き、ブリントをボランチ1枚でパワープレーするのが、今はベストでしょうと思います。
長文失礼しました。
ウィルソンに関して、全くの同意見です
ユナイテッドには彼を始め、将来有望な若手が少なくなく、もっとチャンスをあげて欲しいというのが正直な思いです
このまま若手に機会を与えず、次から次に選手を他所から持ってくるようでは
第二のポグバが現れても何の不思議もありません
ただ、ケインとウィルソンでは環境が違う
ケインが成長出来たのは、アデバが不在でソルダドが役に立たなかったから
出場機会が増えたというのがあります
それにスパーズはある程度それで負けてしまっても、最終的にEL争いできれば許されるというのもあります
翻ってユナイテッドはクラブの格が違います
去年がマズかっただけで、負けて許されるチームではないし、CLに出られないのもまた然り
若手が成長してくれれば申し分無いが、そんな博打は出来ないのでしょうね…
—–
ウィルソンの他にも、ペレイラにもチャンスをあげて! って思います。
汗かきスターさん>
賛成です。ルーニーを自由にさせてあげるのが、攻撃を活性化させるうえでは一番効果的だと思います。
スパーズ推しさん>
ジェームズ・ウィルソンを使うのは、ズマやベジェリン、ハリー・ケイン、ジョーダン・アイブを使うのと同じくらい、ポジティブなことなのではないかと思っております。決して博打ではなかったとプレミアリーグファンをうならせるような結果を出してくれるのではないか、と期待しています。
aさん>
確かに!