辛勝のマンチェスター・ユナイテッドとアーセナルが激突!FAカップ準々決勝組み合わせ決定!
マンチェスター・ユナイテッドは、いや、ファン・ハール監督にとっては、下部リーグのクラブとの対決は鬼門です。夏のキャピタルワンカップでは、3部のミルトン・キーンズ・ドンズに4-0と惨敗。香川真司が負傷退場するという、今となっては懐かしいゲームです。FAカップにおいても、4回戦でリーグ2(4部相当)で15位のケンブリッジにスコアレスドローに持ち込まれ、再試合を戦っています。マンチェスター・ユナイテッドにとって、下部リーグ所属のクラブとの戦いは、プレミアリーグの下位クラブとのゲームよりも緊張感が高いのです。今季のプレミアリーグで、マンチェスター・ユナイテッドから勝ち点3を奪ったボトム10のクラブはレスターだけです。
FAカップ5回戦を放映しているのは、スカパーオンデマンド。クリスタル・パレスVSリヴァプールというプレミアリーグ勢同士の試合だけでなく、アーセナルとチャンピオンシップ(2部相当)所属のミドルスブラが戦うゲームまでライブ放送した彼らもまた、プレストン・ノースエンドの怖さをわかっていないようです。本日、中継なし。仕方がないので、別ルートでこっそり観るしかありません。マンチェスター・ユナイテッドの2トップは、おお、久しぶりのルーニーとファルカオ。フェライニ、エレーラ、ブリント、ディ・マリアが揃う中盤は、手を抜く気配はありません。が、しかし…。
マンチェスター・ユナイテッドは、敵陣のペナルティエリア手前という高い位置からプレスをかけながら、最初の決定機をつかむまでに15分を費やしました。ディ・マリアのカーブをかけた直接FKは、惜しくもポストの右。20分過ぎからホームチームが繰り出すハードなタックルに悩まされ、プレスが効かなくなると、セットプレー以外でチャンスを創ることができなくなります。問題は、スペースを創る選手もスペースに走る選手もいないこと。ほとんどのパスは足元で、縦に仕掛けるのはいつものようにディ・マリアだけです。前半終了間際に、ロングボールをファルカオが落としてルーニーという初めて2トップが絡むシーンがあったものの、DFがカット。シュート数で4対3と上回り、プレミアリーグ3位を枠内シュートゼロに抑え込んだプレストンのサポーターは、ハーフタイム中も大盛り上がりです。
後半開始直後の47分、何と先制はプレストン!左にフリーで走り込んだリードに中からのボールが通り、ダイレクトの左足シュートはバレンシアの足に当たって守護神デ・ヘアは弾ききれず。ホームのサポーターは全員立ち上がって大騒ぎです。57分、ディ・マリアが放ったマンチェスター・ユナイテッド初の枠内シュートは、GKスタックマンが正面でキャッチします。59分、ピッチサイドにアシュリー・ヤング。ファルカオは当然の交代です。フェライニとルーニーを並べて「ロングボール・ユナイテッド」を発動させたファン・ハール監督のチームは、65分に右サイドでアシュリー・ヤングがフリーとなり、ショートパスから同点に追いつきます。中央でマークをかわして打ったエレーラのシュートをオフサイドポジションにいたルーニーがよけると、ボールは左のサイドネットへ。プレストンの選手が抗議しますが、判定は覆りません。
1-1となっても闘志むき出しのプレストンでしたが、72分、ついに逆転を許します。右から長いクロスを上げたのはバレンシア。落下点には、当たり前のようにフェライニ。角度のないところからの強烈なヘッドは、一度はGKが弾くものの、こぼれ球はフェライニの足元。ベルギー代表MFは、2度めのシュートは外しませんでした。突き放したいマン・ユナイテッドはフェライニ、ディ・マリアがゴールに迫り、追いつきたいプレストンもカウンターやロングボールからのシュートでデ・ヘアを脅かしますが、両者ともフィニッシュが決まりません。ようやく決着がついたのは、87分。左から突破したルーニーが、飛び出したGKと交錯。映像では足はかかっていないように見えましたが、ジャッジはPKです。キャプテンの容赦ないシュートがゴールに刺さると、プレストン・ノースエンドの夢は終わりを告げました。
よくいえば、ファン・ハール采配大当たり。悪くいえば、叩かれないと目を覚まさない、いつものアウェイ戦。最初の45分に何もできないスロースターターぶりは相変わらず。久しぶりにFWに戻ったルーニーは、シュートの打ち方を忘れてしまったようでした。それにしても、ディープディールの雰囲気は最高ですね!FAカップでジャイアントキリングが起こる理由のひとつは、アウェイチームに冷静さを失わせるスタジアムの盛り上がりだと思います。
さあ、いよいよベスト8。今のアーセナルに、マンチェスター・ユナイテッドが勝ち切れるイメージはありませんが、オールド・トラフォードで戦えるのが唯一の希望です。赤いユニフォームを脱いで予想すれば、4強に残るのはリヴァプール、ブラッドフォード、アーセナル、WBAでしょう。
【FAカップ6回戦(準々決勝)組み合わせ】
リヴァプール VS ブラックバーン
ブラッドフォード VS レディング
マンチェスター・ユナイテッド VS アーセナル
アストン・ヴィラ VS WBA
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
アカン…
CITYに対しては勝てるかも!って思えるけど、ユナイテッドには勝てる気がしない。
ギブスとか完璧トラウマになってますからね…
FAとって欲しいー
ベンゲルさん頼みます
—–
更新ご苦労様です。
ヒヤヒヤしたゲームでしたね。
しかしFAも酷なことしますね、、、。
よりによってゲーム前の抽選って、、、。
次節ガナーズ戦は面白そうですね。
グナさん>
グーナーの相方は、勝ち負けよりも「オールド・トラフォードじゃチケット取れない!」と怒ってました(笑)
Mackiさん>
まったくです。1日前か、終わってからならいいのですが…このところ、いろいろ心臓に悪いです。
戦力は互角でもチーム力はアーセナルのほうが上。なのに何故かユナイテッドはモイーズ時代を含めて負けてない。アーセナルにボールを持たせる展開にしているのが良いのでしょうか?
更新ご苦労様です。
双方の関係者が最悪の相手と嘆いているでしょう。最も避けたい相手だったはずですから。
特にベンゲルは・・・チーム力に差はないと思います。問題は相性と苦手意識です。
そういう意味でカギになるのはサンチェスとウェルベックかもしれませんね。特に後者には
大きなモチベーションがあるでしょう。自らを育ててくれたクラブであると同時に居場所は
ないと追い出したクラブですからね。その心中には強い想いがあるでしょう。
ここ数年のアーセナルはこの時期にCLで敗退し失望を味わっています。故にモナコを倒して
マン・Uを退ければ勢いに乗れるでしょう。すっきり勝てないことで批判もあるようですが
リーグ戦ではアーセナルよりポイントを積み重ねています。要するに現在もマン・Uは何ら
疑う余地などなく強く厳しい相手だということです。
日本で応援している私にとって最も熱くなる相手はスパーズでもチェルシーでもバルサでも
バイエルンでもなくマンチェスター・ユナイテッドです。最高の試合を期待しています。
—–
FAだけじゃなく、UEFA、FiFAもそうですが、テレビ視聴率のため強豪同士を1/4とかに組むのが多いと思っちゃう(セミファイナル以降は誰も見るので、シンデレラストーリー作りと強豪同士試合で1/8、1/4を盛り上げる)のが僕だけでしょうか。
Uボマーさん>
そうですね。今までのアーセナルは縦に速いチームを苦手にしていたのだと思います。今のマンチェスター・ユナイテッドは速くないので、アーセナルに主張できるストロングポイントはあまりなさそうです。
tomoさん>
「チーム力」なら、アーセナルのほうが上ではないでしょうか。ミドルスブラ戦の先制シーンでみせた、ダイレクトできれいにまわっていくパス5発は、今のマンチェスター・ユナイテッドにはできません。
蒙古グナーさん>
ホジソン監督がプレゼンターを務めた抽選はライブで公開されており、今朝、観ておりましたが、あれは間違いなくフェアですね。セミファイナル以降も、ドローによっては「誰でも観る」というわけにもいかないかもしれません。昨季のハル・シティなど。