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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

マン・ユナイテッド、トッテナム、リヴァプールの争奪戦!退団志願のザビッツァーを獲るのはやはり…!?

ライプツィヒのユリアン・ナーゲルスマン監督は、相当がっかりしているのではないでしょうか。ブンデスリーガで、世界王者バイエルン・ミュンヘンと4ポイント差というハイレベルなチームを築き上げたのに、主力が続々と流出しそうな雲行きです。ダヨ・ウパメカノのバイエルン移籍は既に決定。コンビを組んでいたイブラヒマ・コナテはリリース条項によってリヴァプールに引き抜かれる寸前と報じられています。

負傷が癒えれば大黒柱と目されていた21歳のCBにプレミアリーグ参入報道があった直後、今度はキャプテンがメディアの主役となりました。ドイツメディア「ビルト」によると、ライプツィヒがブンデスリーガ2部にいた頃からプレイしているマルセル・ザビッツァーが、今シーズン限りで退団したいとクラブに伝えたとのこと。2018-19シーズンまではサイドを主戦場としていたオーストリア出身のMFは、ナーゲルスマンによって中盤センターにコンバートされ、2019-20シーズンには公式戦44試合16ゴール11アシストという出色の数字を残しています。

今季は31試合出場で7ゴール6アシスト。27歳になったばかりのMFは、かねてからステップアップしたいと繰り返しており、プレミアリーグをめざすのではないかといわれています。ザビッツァーを獲得したがっているといわれているのは、マンチェスター・ユナイテッド、トッテナム、リヴァプール。「ビルト」は、ノースロンドンが最も有力な目的地と主張しており、イギリスの「HITC」は「リヴァプールに先駆けてトッテナムがファーストアクションを起こしており、成功する確率は75%」とレポートしています。

現在の並びは、スパーズがポールポジション、2番手がリヴァプール、その後ろにマンチェスター・ユナイテッドと見られていますが、チーム事情と戦い方を勘案すると、最もフィットしそうなのはリヴァプールでしょう。トッテナムはデル・アリ問題の解決が先で、センターはホイビュルク、エンドンベレ、ハリー・ウィンクス、ロ・チェルソ、シソコと多くの選手を抱えています。サイドアタッカーの守備を重視するモウリーニョ監督は、右サイドでの起用を考えているのかもしれませんが、そうなるとラメラ、ベルフワイン、ガレス・ベイルとぶつかります。

買うためには売らなければならないスパーズに対して、リヴァプールはワイナルドゥムのバルサ移籍が決まった瞬間、すんなり迎え入れることができます。中盤センター、トップ下、インサイドMF、ウイングとさまざまなポジションをこなせるザビッツァーは、いかにもクロップ好み。ナーゲルスマンからモウリーニョは苦労しそうですが、クロップならすんなりフィットしそうです。ヘンダーソン、ミルナー、チアゴ、ワイナルドゥムと主力がアラサー揃いとなったチームにとって、ミドルシュートとピンポイントクロスが武器のMFは最高のパーツです。

スールシャールがダブルピボットを好むマンチェスター・ユナイテッドは、ポグバとファン・デ・ベークを共存させられないのに、ザビッツァーを活かせるとは思えません。ハダーズフィールド大学に在籍しながらフットボールジャーナリストとして活動するミッチェル・ウィルクスさんは、マンチェスター・ユナイテッドの生涯のファンと公言していますが、今回の争奪戦には否定的です。

「7ゴール6アシストはクラブが望むスタッツだが、ユナイテッドのシステムではそのような重要な役割を果たせない」「ザビッツァーを獲るならポグバを放出する必要がある」「ジェイドン・サンチョを欲しがっているチームが求めるタイプのウインガーではない」。ライプツィヒ空港の出発ラウンジは大忙しと煽った若いジャーナリストは、マンチェスターの空港のロビーでも誰かの見送りが必要と指摘しています。

ザビッツァーの移籍金は、3600万ポンド(約54億4000万ポンド)といわれています。プレミアリーグのクラブにとっては、近年稀に見るおいしい案件に映るのではないでしょうか。ナビ・ケイタが在籍していたライプツィヒの選手、マネと南野がいたレッドブル・ザルツブルグで1年プレイ、チェンバレンやワイナルドゥムと同様のユーティリティーが強み…彼にまつわるキーワードを拾うと、ことごとくレッズがぴったりなのですが、果たして…!?(マルセル・ザビッツァー 写真著作者/Steffen Prößdorf)


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