シャーウッド招聘は大当たり。FAカップ優勝をめざして盛り上がるアストン・ヴィラにご用心!
プレミアリーグもさることながら、ヴィラのサポーターと選手たちの気持ちを盛り上げたのはFAカップでしょう。シャーウッド監督のチームが上昇気流に乗ったターニングポイントは、3月7日のFAカップ準々決勝、WBA戦でした。デルフが先制ゴールを決め、シンクレアが才能を見せた2-0のゲームでは、試合終了間際に歓喜したサポーターが大挙してピッチに乱入。デルフが噛みつかれるなどの喧騒は、相手のピューリス監督が「恥ずべき状況」と非難したように決してほめられたものではありませんが、苦しいシーズンを過ごしてきた選手たちは「サポーターのために勝ちたい」と心が動いたのではないかと思います。
先週末にウェンブリーで行われた準決勝のリヴァプール戦でも、ヴィラは2ゴールを奪って逆転勝ち。この試合で活躍した19歳のグリーリッシュ、いいですね!負傷していたシンクレアも慣らし運転が終わり、シャーウッド監督は前線のフォーメーションとスタメンに頭を悩ますのではないでしょうか。レッズとの試合後に指揮官が「われわれはリヴァプールに多くの問題を与えた。ゲームプランは完璧だった」と自画自賛していた「10番を2人置く戦術」は、今後も相手を見ながら使われそうです。
主将のデルフは既に1月に2019年までの契約延長を決めていましたが、ここにきて何人かの選手が、来季もチームに残ることを前向きに検討しています。1月に合流してから10試合3ゴールと力を発揮しているスコット・シンクレアは、「ヴィラは自分の家のように感じる。偉大なクラブだと思う。シーズンが終わったら契約にサインできるはず」と完全移籍を熱望。契約が終わるこの夏でクラブを離れることが確定的といわれていたロン・フラールも、「残留の可能性はある。シャーウッドが引き継いでからの数ヵ月で、さまざまなことが変わったからね。負傷続きで厳しいシーズンだったけど、今はチームのために重要でありたいと思っている。未来はわからないけど、このクラブの一員でいられるのはいい気分だ。FAカップ準々決勝のWBA戦では、喜びと安心を感じた」と語っています。58年ぶりのFAカップ優勝を実現し、来季のヨーロッパ行きが決まれば、移籍を思い直す選手が出るかもしれません。デルフが優勝に懸ける思いを熱く語る5月30日のファイナルは、チームにとって最重要のゲームです。
「決勝が待ちきれない。主将としてピッチに出ていくのは、僕のキャリアのハイライトになるだろう。シャーウッド監督は素晴らしいよ。彼は誰に対してもポジティブで、決してパニックに陥ることはない」
…こういうチームが怖いんですよね。結果が出始めて急激に自信をつけたチーム。プレミアリーグ4位争いの渦中にあるマンチェスター・シティ、来季の欧州行きの権利をリヴァプールやトッテナムと奪い合うサウサンプトン、そしてFAカップ連覇をめざすアーセナルは、アストン・ヴィラにご用心。とりわけコンディションもメンタルも停滞気味のマン・シティは、相当気合いを入れて臨まないと、土曜日のゲームで足をすくわれるのではないかと思います。
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