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【Arsenal×Swansea】残り5分の決勝点…苦手スウォンジーにダブルを喰らったアーセナルが後退!

なぜプレミアリーグ直近5試合は2勝1分け2敗という勝敗だけでなく、得失点もイーブン。今シーズンの初戦をアウェイで落としているアーセナルは、スウォンジーが苦手です。しかし、エミレーツで行われるこの試合では、コクラン、ラムジー、エジル、カソルラ、アレクシス・サンチェスとベストメンバーが中盤に並んだガナーズに対して、ゴミスがベンチスタートでストライカーがいないスワンズ。ネイサン・ダイアーが「偽の9番」とでもいうのでしょうか。モンク監督が、どんなサッカーを展開してくるのか楽しみです。

開始4分、ラムジーが右からふわりと浮かせたクロスを、ヘッドで狙ったのはジルー。7分にはモンテーロの縦1本に走ったダイアーに、GKオスピナが飛び出してクリアするシーンがあり、中盤で優位を築いて押してくるガナーズに対して、カウンターのスウォンジーという予想通りの展開です。17分、中央から上がってきたスウォンジーMFシェルヴィが再三ミドルを狙ったシーンでは、モンレアルとオスピナが次々とブロック。両者とも最終ラインが落ち着いており、決定機がないまま淡々と時間は進みます。横と後ろにしかボールが出せず、縦に入れる楔を厳しいチェックで奪われるアーセナルは、フィニッシュにつながるパスもミドルシュートも狙えません。

27分、カソルラのFK。ゴール前に走り込んだアレクシス・サンチェスがテイラーとウィリアムズにシャツを引っ張られるものの、笛は鳴らず。33分、長いパスに反応して右から縦に抜けたアレクシス・サンチェスはテイラーとフェルナンデスにブロックされ、ジルーにパスを通せません。ホームチームのシュートはわずか5本。枠内シュートがないまま前半を終えてしまいました。過去のプレミアリーグにおいては後半にゴールが決まることが多かったこの組み合わせがスコアレスドローで終わるとは思えませんが、ガマン比べを打開すべく先に仕掛けてくるのはどちらでしょうか。

49分、パスミスを突かれたアーセナルはキ・ソンヨンにシュートを打たれますが、その後のCKを抑えてスウォンジーの先制を許しません。右サイドからチャンスが創れるようになったガナーズは52分、縦パスをジルーが背後に流すと、アレクシス・サンチェスが最終ラインの裏に入ってシュート。直後、左サイドを突破したシェルヴィがきわどいグラウンダーを入れるも、ダイアーの手前でオスピナがキャッチ。後半は、両者ともサイド攻撃が活性化しています。59分、アレクシス・サンチェスと絡みながら狭いスペースを攻略しようとしたエジルが、中央のジルーにボレーを打たせますが、元ガナーズのGKファビアンスキが身を挺してキャッチします。61分に、カソルラのパスを受けて右サイドを上がったラムジーは惜しかった!ゴール右上を狙ったシュートは、20センチ外にずれて0-0のスコアを動かせませんでした。

61分のカソルラのシュートがGKに抑えられると、ヴェンゲル監督の1枚めはコクランをウィルシャー、間をおかずにジルーをウォルコット。後方からのフィードの出所を増やし、サイドを崩すという狙いでしょうか。スワンズにストライカーが加わったのは、73分になってからでした。バフェテインビ・ゴミスが仕事をするチャンスは多くはなさそうですが、モンク監督はワンチャンスを活かして逃げ切ろうと考えたのでしょう。74分、スルーパスを受けたモンレアルの左足もファビアンスキがセーブ。アーセナルのワンサイドゲームになってから20分以上が経つものの、スコアは依然としてイーブンです。

78分、ラムジーの浮き球にトラップ一発で抜けたアレクシスの右足はGKの正面、弾いたボールを狙ったウォルコットも正面。1分後のカソルラの強烈なボレーも正面です。なぜ決められないのか、ガナーズ。焦るホームチームの隙を突いて、モンク監督の采配が結果につながったのは85分でした。交代で入れた右のバロウのクロスがゴール前を横切ると、逆サイドで拾ったモンテーロがベジェリンをかわして浮き球をフィード。中でモンレアルにヘッドで競り勝ったのは、バフェテインビ・ゴミスでした。右隅を襲ったボールはオスピナが掻き出したものの、ゴールラインテクノロジーはスウォンジーのゴールを示しています。うーん、ゴミスのマークは、すぐ横に立っていたコシールニーの仕事だったのではないしょうか。背番号6なら、ゴミスに先に触られたとしても、シュートをコントロールされることはなかったはずです。

0-1となり、ますます渋滞がひどくなったアウェイチームのゴール前をこじ開けるには、追加タイムを含む10分は短すぎたようです。決定機にことごとくファビアンスキのキャッチを許してしまったガナーズは、苦手スワンズにダブルを許してしまいました。今日のMVPは、ファビアンスキとCBフェルナンデス。そして、完璧な手綱さばきを披露した36歳のモンク監督でしょう。

せめてドローで終われれば、アーセナルは残り試合全勝でプレミアリーグ2位キープでしたが、得失点差で8点上回るマン・シティが2連勝でシーズンを終えれば、アーセナルの2位は絶望的です。とはいいつつ、まだまだ最後までわかりません。マンチェスター・シティのラスト2戦は、ヨーロッパリーグ出場権を1勝ち点差で激しく争う7位セインツと8位スウォンジーなのです。週末、スワンズはもう1発かましてくれるでしょうか。アーセナルともども、今季のプレミアリーグでダブルを喰らったマンチェスター・ユナイテッドサポーターからペジェグリーニ監督にいえるのは、「キ・ソンヨンとゴミスを自由にしないように」ですね。何しろ、アーセナルとマン・ユナイテッドを足すと、彼ら2人に計5発やられてますから。いや、強いです、スワンズ。(バフェテインビ・ゴミス 写真著作者/CFCUnofficial)

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“【Arsenal×Swansea】残り5分の決勝点…苦手スウォンジーにダブルを喰らったアーセナルが後退!” への5件のフィードバック

  1. サッカー小僧! より:

    更新お疲れ様です。

    この前のハル戦の時、杞憂していた敗戦は、このタイミングでしたね、0-1での敗戦というのは、サッカーでは
    たびたびあることなので、致し方ないことだとは思いますが、ホームで負けた、というのがいただけません。

    ただ、この試合でいいたいことは、ウィルシャー&ウォルコットの投入に意味があったのか?ってことです。
    もちろん、内容がよくても結果が出なければ、意味がないわけですが、どちらも伴っていないとなるともはや
    交代そのものが間違っていた、といわざるを得ないです、正直、自分は二人とも評価していないので、どうしても
    辛口になるわけですが、中盤には、他に頼りになる選手がいますから、ウィルシャーは来シーズンも起用して
    から、その真偽を確かめることも可能ですが、ジルー以外に頼りになる選手がいないCFは、そうはいきません。
    他のグーナーも、ジルー→ウォルコット交代で、何もできずに終わる負のパターンにうんざりしている、と思います。
    タイトルを狙うために、いい意味で監督らしくない決断ができるのか!?ウィルシャー&ウォルコットにこだわる
    監督が、シーズンオフ、どういう決断をするのか、大いに注目したいですね。

  2. にわかスパーズファン より:

    更新お疲れ様です。
    過去に英国人の監督でギャリーモンクには期待していると言いましたが、まさかユナイテッド、アーセナルにダブルとは…
    年間MVPも視野に入ってきたのではと思わざるを得ない活躍です。
    いやー、頑張ってほしい!
    イングランドが強くなるには優秀な国産指導者が必ず必要なのですから。

  3. タカシ より:

    アーセナルにとっては残念な結果となりましたがウィルシャーの復調は収穫ですね。
    やはりアーセナルにとって重要な選手であることを示したと思います。
    モンク監督はつい最近まで選手だったとは思えないほどいい監督になったと思います。中盤にいい選手が揃っているのでFWに軸となる選手がいれば来季も怖いチームになりそうです。

  4. 実はグーナー より:

    「点欲しい!交代は守備的な選手のコクランだな」
    この小学生みたいな采配がベンゲルの限界を示してる
    良くて3位かな

  5. 実はグーナー より:

    サッカー小僧!さん>
    特にウォルコットが厳しかったですね…。

    にわかスパーズファンさん>
    モンク采配は完璧でしたね。7位に食い込んだらMVPは彼でしょう。ボニー抜かれてこの順位は立派です。

    タカシさん>
    ウィルシャー、左サイドを制圧してましたね。「攻めるアンカー」か、「守れる10番」か、バランスタイプか…ストロングポイントを明確にしつつ成長してもらえればと思います。

    実はグーナーさん>
    中盤が1枚余っている時間が長かったので、後ろからのフィード力と前線の枚数を増やしたかったのだと思います。ジルーを下げたのは疑問でしたが、ウィルシャー投入の意図は理解します。

    —–
    コクランは何があっても絶対に代えちゃダメなんですよ
    カウンター対策はもちろん両サイド特にベジェリンとメルテの右サイドがスカスカになってしまう
    サイドからの簡単なクロスにやられる時はメルテがサイドに釣り出されたりメルテが居てもズレが生じてGKの前がコシェルニとSBになったとき
    コクランはSBとCBの間のスペースを埋めるだけじゃなくことごとく侵入を阻止してくれる選手
    そこらへんの決まり事が皆無のガナーズだけに絶対に代えちゃいけない

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