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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

記者の過半数がMVPに推薦したエデン・アザール、文句なしの個人2冠!

プレミアリーグ36試合フル出場で、14ゴール8アシスト。ドリブル成功数165、ファイナルサードでのパス成功数897、ファールを受けた回数100回達成(?)はいずれもプレミアリーグでぶっちぎりトップ。数字で見ても、シーズンを通じて活躍したという印象を感覚値で評価しても、2014-15シーズンのMVPがエデン・アザールであることは揺るぎません。「選手投票によるMVP」であるPFA年間最優秀選手賞を既に受賞していたチェルシーのチャンスメーカーが、今季2つめの個人賞を獲得しました。こちらはいわば「玄人をうならせたMVP」とでもいうべき、イングランド・フットボール記者協会(FWA)が選んだ年間最優秀選手賞。得票率53%なら、どこからも文句は出てこないでしょう。チームも2冠、個人でも2冠。チャンピオンズリーグこそうまくいかなかったものの、アザールにとっては、キャリア最高の1年となったのではないでしょうか。1996-97シーズンのゾラ、2005-06シーズンのランパードに続くチェルシー3人めの受賞です。ご本人はじめ、クラブ関係者のみなさん、サポーターのみなさん、おめでとうございます!

得票数で2位になったのはハリー・ケイン、3位がジョン・テリー。TOP10に入った選手を列挙すると、5シーズンぶりのプレミアリーグ制覇を果たしたチェルシーからは、セスク・ファブレガス、クルトワ、イヴァノビッチ。他クラブではアーセナルの大黒柱となったアレクシス・サンチェス、マンチェスター・ユナイテッドを来季のチャンピオンズリーグ出場に導く超絶セーブ連発のGKデ・ヘア、今季プレミアリーグ得点王を確実にしているマンチェスター・シティのアグエロ、昇格したばかりのレスターを牽引したカンビアッソ。錚々たるメンバーですが、こうして「今季の顔」を並べてみると、調子の波を感じさせなかったアザールのコンスタントな活躍が際立ちます。

アザールについて、レアル・マドリードの下部組織で監督をやっているジダンが「メッシ、クリスティアーノ・ロナウドに並ぶ当代トップ3」とまで絶賛しておりましたが、彼はクラブがベイルを獲得したときも、手放しリスペクトモードだったんですよね。「レアル・マドリードは、アザールを獲得して、プレミアリーグを出てから守備の貢献度が落ちたといわれているガレス・ベイルを出そうとしているんじゃないか」という噂がイギリスとスペインの間を駆け巡っていますが、モウリーニョ監督は「彼らがアザールを獲得するなら、片方の足に1億ポンドはかかる」と牽制しています。

左右はもちろん中央でもプレイできて、周囲を使うアイデアも豊富なアザールと、素晴らしいキックは魅力ではあるものの、サイドに張るしかなくセルフィッシュなプレイが目立つベイルの等価交換は、モウリーニョ監督にとっては割が合わないでしょう。ヴァランのリーズナブルな譲渡をチラつかせるぐらいの話にしなければ、チェルシー指揮官をテーブルにつかせることはできないのではないかと思われます。とはいえ、ベルギー代表の輝かしい未来を担う稀代のアタッカーに長くプレミアリーグで活躍してもらうためには、来季こそはチェルシーがビッグイヤーを狙える存在であることを証明しないといけませんね。プレミアリーグ独走優勝クラブには、モウリーニョ体制3年めの飛躍を、あらためて期待したいと思います。

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