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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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2度めのオファーもNG!スターリングに賭けるマン・シティ、ホームグロウン選手補強を急ぐ!

リヴァプールが、2度めのNG。「スカイスポーツ」をはじめ複数のイギリスメディアが報じていた「5000万ポンド(約98億円)を提示されなければスターリングを移籍させることはない」という話は確かなようです。昨季のプレミアリーグで2位に終わり、テコ入れを図るマンチェスター・シティが出したオファーは前回から1000万ポンドを上乗せした4000万ポンド(約77億円)。両者の主張にはまだ1000万ポンドの開きがあり、おそらく諦めていないマンチェスター・シティは、100%リヴァプールの言いなりになることなく「Yes」といわせる形を模索しているはずです。

クラブを出たがっているスターリング本人は、「なるようになれ」という心境なのでしょうか。バカンスで訪れたスペインのリゾート地イビサで、4月にもすっぱ抜かれた風船入りの笑気ガスを吸引している姿をまたも撮られてしまいました。こういうネタになると最も勢いがある「ザ・サン」に、「スターリングはヒッピー・クラックの渦中に。5000万ポンド? あなたはそうやって笑気ガスを吸ってなさい」という見出しを付けられています。

この件、マンチェスター・シティが高額を理由に断念するという結末はないのではないかと思います。支払額を下げるための努力は目いっぱいしつつ、どうしてもラチが開けなければ、4度めのオファーで5000という数字を提示してくるのではないでしょうか。ホームグロウン選手の補充と全体の若返りは、このクラブにとって喫緊の課題。ミルナー、ランパード、シンクレア、ボヤタに加えて、17日にはクラブで10年を過ごしたマイカ・リチャーズのアストン・ヴィラ移籍が発表され、この夏だけでも5人のホームグロウン選手がクラブから去っていきました。25人の登録人数のうち8人必要なホームグロウン選手が足りない現状を放置すると、少人数でのチーム運営を余儀なくされ、チャンピオンズリーグとプレミアリーグを並行して戦うことが難しくなります。そんな状況をふまえて、ジャック・ウィルシャーまで狙っているといわれるマン・シティは、人数合わせではない補強にこだわり、多額の出費も辞さずで奮闘しておりますが、現状は厳しいといわざるをえません。

「ESPN」などが先週報道していた18歳のパトリック・ロバーツ獲得合意は、来季のホームグロウンルール対応とは切り離して考えたほうがいいでしょう。チャンピオンシップ(2部相当)のフラムで頭角を現した「イングランドのメッシ」を500万ポンド+オプションの最大1000万ポンド(約19億円)で獲れるとすれば、いい話ではあるものの、あくまでも数年先のホームグロウン対策とクラブ強化を見越した補強だと思われます。右サイドから中に斬り込むプレイが得意なレフティのポジションには、ヘスス・ナバスやダヴィド・シルヴァといった強力なスペイン人選手が起用されることが多く、スターリングの加入が決まれば来季のロバーツはレンタルに出される可能性すらあります。イングランドU-19代表MFのプレミアリーグデビューは1~2年先、昨季のプレミアリーグ最終節でデビューが噂されていたイヘアナチョのほうが早いのではないでしょうか。

そんなマンチェスター・シティのホームグロウン対策について、ひとつささやかな提案があります。お金がかかる前線や中盤ではなく、SB狙いというのはどうでしょうか。ウィルシャーやロス・バークリークラスを獲りにいけば、3人で軽く200億ぐらいはかかりそうですが、SBなら半分の値段で済みそうです。キーラン・トリッピアー、ナサニエル・クライン、アーロン・クレスウェル、ライアン・バートランドチャンピオンズリーグ出場権を持つクラブとシビアな値段交渉をせずとも、有能なイングランド人選手を「それなり価格」で獲得できる可能性が高いのがこのポジションです。安く仕入れて高く売りたいトッテナムのレヴィ会長も、カイル・ウォーカー、ダニー・ローズに法外な値付けをしたりはしないでしょう。折しもマン・シティの両サイドはじわじわと高齢化が進み、年末にはR30状態です。ポグバやウィルシャーにこだわって時間とパワーを使うより、リーズナブルなポジションから抑えにいったほうが得策と思われますが、いかがでしょうか。

選手の高齢化、ホームグロウン対応、ジェコを筆頭とする戦力外選手の売却と、いくつかの課題を並行して解決しなければならないマンチェスター・シティは非常に厳しい夏を迎えていますが、そんななかでのアグエロの残留宣言は、クラブとサポーターにとって最高のニュースでしょう。レアル・マドリード移籍の噂に対して、プレミアリーグ得点王が語った言葉はクラブへの愛に満ちたものでした。

「僕には、さまざまな噂とそういうことを書く人たちを止めることはできない。僕にできるのは、今までいってきたことを繰り返し伝えることだけだ。僕は(マンチェスター・)シティのサッカーにとても満足している。4年間ここでうまくやってきたし、これからももっと活躍したいと強く思っているよ」

いやー、いいですね。アグエロ。ライバルクラブの憎きエースながら、ついつい応援したくなってしまいます。負傷さえなければ、来季のプレミアリーグ得点王の最有力候補はやはりこの人だと思います。昨シーズンのチャンピオンズリーグ、バイエルン・ミュンヘン戦のハットトリックを、私は一生忘れることはないでしょう。ワールドクラスのストライカーが元気な間に、いかにしてチームを若返らせるか。「うまくやらないと想像以上に大変なことが起きますよ」と、老婆心ながら、苦さを体験した隣のクラブのサポーターから忠告申し上げます。

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“2度めのオファーもNG!スターリングに賭けるマン・シティ、ホームグロウン選手補強を急ぐ!” への2件のフィードバック

  1. a より:

    アグエロに続いて、うちのデヘアも残留宣言……はなさそうですね(涙

  2. makoto より:

    aさん>
    「ヴァランくれ」の逆ギレで紛糾、白紙に…もなさそうですね(涙

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