移籍金23億円って…あのヨアン・キャバイェが万年降格候補のクリスタル・パレスを選択⁉
最近になってプレミアリーグを観始めた方にとっては、クリスタル・パレスは「何となく順位表の真ん中へんにいるクラブ」ぐらいのイメージかもしれません。しかしみなさま、彼らのプレミアリーグにおける過去実績をよく見てください。2011-12シーズンまでは、4回プレミアリーグに昇格したものの、すべて1年で降格。2012-13シーズンの昇格は、チャンピオンシップ5位ながらプレーオフで勝ち上がったもので、2部で明らかに実力上位だったわけではありません。
ウィルフリード・ザハの活躍で5回めの昇格を果たしたクラブは、2013-14シーズンは最悪のスタート。イアン・ホロウェイ監督が率いていた10月までは1勝8敗で19位と誰が見ても降格候補でした。最終的にプレミアリーグ11位でシーズンを終え、初の残留を達成できたのは、トニー・ピューリスという中堅・弱小クラブを持たせたら天才的な采配を振るう「残留請負人」を招聘できたから。しかしその名将も、昨夏に経営陣と揉めて電撃辞任。2014-15シーズンも年末まではウォーノック監督の下で3勝6分け7敗の18位と低迷し、今度こそ、エレベータークラブらしくチャンピオンシップに戻るものと思われていました。
ここでクラブを立て直すべく呼ばれたのが、今回キャバイェを引き入れる原動力となったであろうアラン・パーデュー監督です。チームに戦うスピリッツを注入し、シンプルな戦術を徹底させた元ニューカッスルの指揮官は、クラブを初めてプレミアリーグTOP10に導きました。ここまでの話で、クリスタル・パレスが「中堅クラブ」と呼ぶのはまだまだはばかられる存在であることがわかっていただけるのではないかと思います。そんな「ロンドンで6番手~7番手のクラブ」が、パリ・サンジェルマンで24試合出場と準レギュラーだったキャバイェを、最大23億円で獲得とは!彼にとって、パーデュー監督がニューカッスル時代のボスだったとはいえ、にわかに信じられない話でした。そりゃもちろん、この移籍金は、昨夏獲得したMFジェームズ・マッカーサーの700万ポンドを大きく上回る、ぶっちぎりのクラブレコードです。
キャバイェは、セントラルMF獲得を目論んでいるといわれていたマンチェスター・ユナイテッドやアーセナルに入ってもおかしくない実力者ですが、プレミアリーグの上位クラブで控え選手になるくらいならパリ残留で何も文句なし、欲しかったのは出場機会なのでしょう。その観点では、自分をわかってくれている監督が率いるクリスタル・パレスはベストチョイスなのかもしれません。マーレー、ボラシエ、パンチュン、ザハが前線に揃い、その後ろを支えるのがジェディナク、キャバイェ。彼らが全員チームに残れば、クリスタル・パレスは2年連続で格上のウェストハムをかわし、ロンドン第4のクラブに居座る可能性も充分あります。上位クラブにとっては、ザハやパンチュンの足元にぴったり届くキャバイェのロングフィードは面倒このうえなしです。
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パーデュー監督はイングランド人では?
ホロウェイのパレスは面白かった
ル タレックさん>
そのとおりです。フランス人MFのことを書いていて筆が滑りました。ご指摘ありがとうございました。訂正いたしました。
ぐらさん>
当時は絶対降格すると思ってました。
できれば僕の大好きなボラシエもカルテットの中に入れといて欲しかったです笑
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一番厄介なボラシーが入ってないんだよなぁ
のむさん 名無しさん>
おお、失礼しました。すみません。頭には合ったのですが、抜けてしまってましたね。おっしゃるとおり、最初に挙げるべき名前だと思います。追加させていただきました。彼は残留しますかね。クリスタル・パレスのなかではいちばん引き抜きが懸念される選手ですね。