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何が起こるかわからないFAカップ…チェルシー&ウェストハムが格下のクラブに大苦戦!

プレミアリーグ4位のマンチェスター・ユナイテッドが、チャンピオンシップ8位のミドルズブラにホームで敗れるジャイアントキリングが勃発。FAカップらしい波乱の幕開けとなった4回戦は、2日めもきわどい勝負が続きました。ランチタイムキックオフの2試合は、チェルシーVSプリマス・アーガイルと、キダーミンスター・ハリアーズVSウェストハム。プレミアリーグ勢が圧勝するかと思いきや、両者ともに大苦戦です。

シュート41本という数字は、なかなか見られるものではありません。リーグ1(3部相当)のプリマス・アーガイルに対して、チェルシーは押しまくったのですが、同点に追いつくまでに41分を要しました。開始8分、格下のアウェイチームがまさかの先制。ホートンが左サイドからFKを蹴ると、ニアにいたルカクがかぶってしまい、背後にいたギレスピーのヘッドが右隅に収まりました。

当然のように反撃するチェルシー。10分には、左から上がったハドソン=オドイのグラウンダーがルカクに届き、こぼれ球をコヴァチッチがダイレクトで叩くと、ボールはバーにヒットしました。30分、右サイドを蹂躙していたツィエクがファーにクロスを上げ、マークを外したハドソン=オドイが頭で合わせますが、これもクロスバー。37分、ルカクの落としを受けたコヴァチッチが右足で打った一撃は、左のポストの内側に当たって逆サイドに飛んでいきました。

41分、ジョルジーニョのパスをボックス右脇でもらったメイソン・マウントがニアに転がすと、アスピリクエタのラボーナが決まって1-1。こうなると、ゴールラッシュが楽しみと後半に期待したのですが、攻めまくるチェルシーはフィニッシュが決まりません。55分にコヴァチッチの縦パスで左から抜け出したルカクが左足でプッシュすると、GKクーパーがビッグセーブ。このシーンが、プレミアリーグ5ゴールのストライカーが得た唯一の決定機でした。

72分、縦1本でラインの裏に飛び出したハーディーがケパと1対1。左足のフィニッシュは、守護神が腿に当てて難を逃れます。2分後、ツィエクの縦パスをルカクが足元に収め、メイソン・マウントに落とすと、左足の決定的なシュートはクーパーがまたもビッグセーブ。90分で決着をつけられなかったチェルシーは、マンチェスター・ユナイテッドと同じルートを辿っているように見えたのですが…。

決勝ゴールは、延長前半の追加タイムでした。ヴェルナーとのワンツーで、ボックス左を突破したのはカイ・ハヴェルツ。中央に入ったきれいなグラウンダーを、マルコス・アロンソが冷静に押し込みました。2-1、チェルシー辛勝。120分でシュート1本、パス成功15本、デュエル1勝9敗と封じられたルカクは、次のラウンドで同じパフォーマンスを繰り返すわけにはいきません。

チェルシーよりもやばかったのは、同じ時間にキックオフを迎えたウェストハムです。キダーミンスター・ハリアーズはナショナルリーグノース(6部相当)所属。デクラン・ライスとソーチェクをベンチに置いたモイーズ監督は、90分まで1-0でリードされるという絶体絶命のピンチに追い込まれました。19分の失点は、チェルシーと同様に左サイドからのFK。ゴール前に浮いたボールに飛び出したアレオラがキャッチできず、こぼれ球をキャメロンに叩き込まれてしまいました。

シュートを枠に打てず、敗色濃厚だったハマーズは、追加タイム1分に同点ゴールをゲット。ヒーローは、後半開始からピッチに入っていたデクラン・ライスでした。自陣からドリブルで上がったセントラルMFは、フォルナルスとのパス交換でボックス左に入ると、プレストンをかわして右足でシュート。起死回生のゴールで命拾いしたチームの決勝ゴールも、延長後半の追加タイムという劇的な時間でした。

右サイドでキープしたヤルモレンコがカットインからシュート。ボーウェンに当たったボールが左に流れると、クレスウェルはフリーで、迷わずリターンを中央に転がしました。プッシュしたのはボーウェン。キダーミンスター・ハリアーズは、2013年にノリッジを倒したルートン、2017年にバーンリーの足をすくったリンカーンに続く「プレミアリーグのクラブに勝った上位4リーグ以外のチーム」という栄誉を逃してしまいました。

90分を終えて1-1…マンチェスター・ユナイテッドはチャンピオンシップのボロに敗れ、チェルシーとウェストハムの東西ロンドン勢は何とか決勝ゴールをゲットしました。何が起こるかわからないFAカップ。4回戦の最初の3試合は、ジャイアントキリングの予感漂う激戦でした。次の稿は、プレミアリーグのクラブが快勝した4試合を中心に結果をレポートいたします。


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“何が起こるかわからないFAカップ…チェルシー&ウェストハムが格下のクラブに大苦戦!” への1件のコメント

  1. n より:

    ケパのPKストップは見事でした。ルカクは厳しかったですね。。。マウント、ツィエク?の怪我の様子も気になります。続いて、トゥヘルもいない厳しい日程ですが、日本で逃したCWCをなんとか手にしてもらいたいものです。

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