先制はハリー・ケイン!ルーニーが歴代単独1位の50ゴール達成でイングランドは8連勝!
開始30秒も経たないうちに、イングランドにアクシデント。デルフがハムストリングを押さえてピッチに座り込み、いきなりロス・バークリーにチェンジです。スターリングとルーク・ショーの左サイドが好調なイングランドの最初のチャンスは6分のCK。ミルナーのボールをケーヒルが頭に合わせると、GKゾマーが左に飛んでセーブします。この後はスイスが攻勢。ドルミッチやシャキリの突破には、スモーリング、ケーヒルが冷静に対応しています。前線に速い選手がいるスイスといえども、単発の仕掛けだけではゴールを奪うのは難しいでしょう。15分、左に流れたルーニーがルーク・ショーに落とし、クロスにチェンバレンが飛び込むも、シュートは大きく枠を外れます。
17分、ルーク・ショーからミルナー、ルーニーと縦、縦につながり、キャプテンが狙ったコントロールショットはわずかにポストの右。プレミアリーグでゴールが決められない不振のストライカーの動きは、少しずつよくなっているようです。20分にはカウンターからルーニーが持ち込み、追い越したミルナーにラストパス。ミルナーのフリーの左足シュートはGKに足でブロックされてしまいましたが、これは決めてほしいシーンでした。中盤で効果的にパスがつなげず、攻めあぐむイングランドに対してスイスは手数が少ない速攻です。30分にシェアの裏へのパスにシャキリが飛び出したシーンは、GKジョー・ハートの出足がよくアウェイチームの先制はなりません。
40分、シャキリの速いドリブルから最後は右のドルミッチがクロスのシュートを放つも、力んだ一撃は巻いてしまい左に外します。イングランドは、ミルナーの縦への長いボールとルーク・ショーとスターリングの連携にしか可能性が感じられません。前半は0-0。ロス・バークリーがプレミアリーグでのプレイのように前線に絡めなければ、復活の兆しがあるルーニーといえどもひとりで打開するのは難しいでしょう。ぼんやりした攻撃に終始してしまった最初の45分をふまえて、ホジソン監督は中盤の動かし方を工夫できるでしょうか。
47分、敵陣でのインターセプトからルーニー、スターリングとつながり、中央に落としたボールをロス・バークリーが狙ったシーンは、DFが頭でクリア。イングランドのセカンドハーフのスタートは悪くありません。ピッチサイドにハリー・ケインが現われた直後の55分、ルーニーが渾身のミドル。GKゾマーがこれをキャッチすると、その2分後にはシェルヴィに代わってハリー・ケインがピッチに入ります。62分、自陣でボールを奪われたシーンはピンチでしたが、スモーリングとナサニエル・クラインがラインを上げ、ストッカーをオフサイドにして難を逃れました。
拮抗していたゲームが動いたのは67分。ついにイングランドが先制です。ルーニーのパスを受けたルーク・ショーは、前線に走り込んだ選手をやり過ごしてファーサイドのやや後方に構えていた選手にクレバーなグラウンダーを通しました。左足一閃、ニアに見事なボレーを叩き込んだのはハリー・ケイン!22歳と20歳という若いコンビネーションから生まれたゴールに、ウェンブリーは歓喜に包まれます。
77分、スイスのCBクローゼがハーフラインから4人をかわしてゴール前に迫ったシーンはヒヤリとさせられましたが、ミルナーのチェックとジョー・ハートの落ち着いたポジショニングで同点ならず。81分、インレルからパスを受けたシャキリのミドルが外れると、イングランドが逆襲に転じます。ペナルティエリアに左から侵入したスターリングが切り返して中に入ろうとすると、MFシャカの足がかかってPK。キッカーはもちろん、イングランド代表におけるゴール数記録がかかるウェイン・ルーニーです。
右足を思い切り振り抜いたシュートは、GKゾマーの指先を弾いてゴールイン。歴代単独トップとなる50点めを決めたキャプテンは、感極まった表情で仲間の祝福を受け、聖地ウェンブリーの夜空を見上げます。おめでとうございます。「大試合で獲っていない」などの批判は当たっているのかもしれませんが、それはまた別の話。長く第一線でプレッシャーに耐え続け、結果を出さなければ達成できないこの記録の価値は、戦った相手がどこだったかで左右されるものではないでしょう。
2-0、完勝でした。後半、ハリー・ケイン投入でルーニーがトップ下に入ってからのほうがよかったと思います。プレミアリーグは4-4-2や4-2-3-1で戦うクラブが多いことと、相棒に生粋のストライカーがいるとより輝くルーニーがいることを考えれば、イングランド代表は4-3-3よりも「中央にルーニー&ストライカー」のほうがいいのではないでしょうか。マンオブザマッチを選ぶとすれば、ルーク・ショーだと思います。縦に走って使われるだけでなく、スターリングやロス・バークリーを走らせるパスが出せる左SBは、この日も多彩なプレイを披露してスイスの右サイドを困らせていました。そして何より、ハリー・ケインへのラストパスは完璧でした。
スモーリングとケーヒルのCBコンビは、2回ほど危険なシーンがあったものの、ペナルティエリア内でフリーでシュートを打たせることなく落ち着いて守りきりました。イングランドは最大のライバルをダブルで退け、8連勝。今後のテーマは、強豪国に対してどう戦うか、です。ここから先は、本大会に向けて点の獲り方や中盤の組み立て方を熟成させていく時間となります。
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いや もうデルフ面白すぎでしょ
開始僅か9秒で負傷てw
ロドなんとかさんを思い出します
CBはスモーリングとケーヒルがレギュラーですか?
今話題のストーンズはまだ定位置確保には至っていないのでしょうか?
シティズンさん>
ハムストリングをやったばかりだったので、代表招集には無理があったのかもしれません。
プレミアリーグ大好き!さん>
ジャギエルカ&ケーヒルが基本で、スモーリング、ストーンズ、フィル・ジョーンズがレギュラーを狙っている状況です。