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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Aston Villa×Chelsea】 チェルシー、ベテランの2発でCL出場権を決める逆転勝利!

勝てば残留が確定するアストン・ヴィラと、勝てばCL出場権獲得がほぼ決まるチェルシー。普通に戦えば、チェルシーが勝つのが順当ですが、ここまで来れば「どちらが気持ちが強いか」の勝負です。ここ5試合を3勝1分1敗と調子を上げてきたアストン・ヴィラは、このゲームでも気合を前面に出してチェルシーにプレッシャーをかけます。中盤での競り合いが多く、なかなかシュートが打てない緊張感の高い展開が続きますが、15分に何とアストン・ヴィラが先制。決めたのはエースのベンテケです。センターサークル付近でゴールキックをベンテケがポストになって落とし、折り返しをもらうとそのままDFを引き連れてドリブル。左からゴール前まで持ち込み、強シュートが来ることを予測して動いたチェフの右足の外を抜くコントロールシュート!この芸術的なシュートが左隅ギリギリに決まります。…おそらく彼は、来シーズンはチャンピオンズリーグで戦うチームに移籍しているのではないでしょうか。この驚異的な決定力に目を向けないトップクラブはないでしょう。このゴールに勇気づけられたホームのアストン・ヴィラは、さらに集中力を高め、チェルシーを自由にさせません。

とはいえ、チェルシーがただ黙っているわけはありません。デンババがGKと1対1からシュートを放ち、ランパードのFKがポストに当たりますが、いずれもかろうじてGKグザンがクリア。なかなかゴールが奪えず、ストレスのたまる展開のなか、45分にはラミレスがハイキックで2枚目のイエローカードを受け、退場。1-0、11人対10人という願ってもない展開でアストン・ヴィラが前半を折り返します。

後半、先にペースを握ったのは1人多いアストン・ヴィラ。左サイドから、ベンテケと同じく好調のFWアグボンラホルがドリブルで仕掛け、再三チャンスを創ります。チェルシーは追いつくより先に追加点を奪われるのではないかと案じた矢先に、事件発生!58分、ベンテケがハイボールの競り合いで不用意に足を上げ、これがテリーを直撃。36分に1枚目をもらっていたベンテケがピッチから消え、最終ラインの脅威が減ったチェルシーが完全にペースを掌握。10人対10人となった3分後、右サイドで粘ったデンババがアザールにつなぎ、やさしい落としを中央で受けたランパードが左足で強烈なミドル!これが決まり、ついに同点。絶対的なエースがいないアストンヴィラは、完全に追い込まれました。

それでも何度か、アグボンラホルが左サイドから持ち込むシーンはあったのですが、チェルシーは慌てずブロックし、冷静にアストン・ヴィラを追いつめます。ゴール前でのファールが増えるアストン・ヴィラ。余裕を持ってパスをつなぐチェルシー。ゴールは時間の問題でした。ついにヴィラの守りが崩れたのは88分。またもやチャンスメイクはアザール。アシュリー・コールとのワンツーで左サイドを完全に崩し、ゴール前に飛び込んだランパードは先に触ればOK。軽く流し込んだベテランの2ゴールで、チェルシーがついに逆転に成功します。

67分のテリーの負傷に続き、追加タイムにもアザールがケガでピッチを離れるなど、15日のヨーロッパリーグ決勝を前に貴重な戦力を失ったチェルシーでしたが、最後はアストン・ヴィラの放り込みを冷静にさばき、貴重な勝ち点3をゲット。5位トッテナムとの得失点差が16ポイントあり、これが1試合で埋まる可能性は限りなくゼロなので、4位以内が事実上確定しました。あとは最終戦でエヴァートンに負けなければOK。14日のアーセナルVSウィガンでライバルが勝ち点を落とせば、最終戦を前に3位が決まります。

惜しかった、アストン・ヴィラ。ベンテケの退場が、それまで築き上げてきた世界を変えてしまいました。勝ち点40のまま足踏みですが、彼らより下位に5チームいるので、何とか残留はできるでしょう。ラストゲームはウィガンとの「直接対決」。今のヴィラなら、負けないでしょうね。

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