饒舌ラニエリ監督、エースのゴール、ガブリエウ…何かと話題のレスターVSアーセナル・プレビュー
プレミアリーグ開幕からの6試合を3勝3分け。唯一無敗で快走しているラニエリ監督は、チェルシーで指揮を執っていた時代に最強だったチームとの戦いを控え、手応えを感じているのか饒舌です。クラブの公式サイトでは、ジョークまで飛ばしながら対戦相手をリスペクトしており、会見では、アーセナルの強さについて、これでもかというぐらいほめちぎっていました。ここまでいわれると、「悪い気はしない」を通り越していささか不気味です。
「アーセナルは、どんな選手でもピッチに送り出すことができる。アレクシス・サンチェスをGK、チェフをFWにコンバートできるぐらいだね。彼らはいつも素晴らしい選手を揃えている」
「彼らは今季、タイトル獲得の準備ができていると思う。チャンピオンズリーグ制覇は難しいかもしれないが、運が少しだけあれば不可能ではないはずだ」(クラウディオ・ラニエリ)
チェフのFWはいいですけど、アレクシス・サンチェスのGKはさすがに…あ、チェフもないですね。失礼しました。ノリツッコミしてしまいそうになり、あわててブレーキを引きました。もとい、ラニエリ監督にとっては、チェルシー時代に1勝13敗と散々な対戦成績しか残せなかったガナーズは苦手中の苦手。昨季プレミアリーグに復帰してきたレスターは、1分け1敗とアーセナルに勝つことはできませんでした。さまざまな数字と選手の顔ぶれを見れば、ホームチームの勝利は望むべくもありませんが、私は今回はレスターにとって大チャンスなのではないかと見ています。負傷が癒えないコクランと、3試合出場停止が取り消された直後に一転、1試合の出場停止を科されたガブリエウがいなければ、アーセナルの中盤と最終ラインはカウンターに弱いメンバリングになるからです。
それにしても、ガブリエウの出場停止1試合追加は不可解です。キャピタルワンカップ3回戦のノースロンドンダービーでガブリエウはベンチ外だったのですが、処分はその後発表されているので、レスター戦は出場できないのでしょう。トッテナム戦の前に1試合と発表されていればカップ戦で消化できたものが、処分が遅れたために本日のプレミアリーグが対象とされれば、実質2試合のオフ。逆に今日の試合に出られるというなら、後付けの処分には何の意味もありません。巷で噂されているように、「報復行為が認められた」と煽ったモウリーニョ監督のご機嫌を取ったのでしょうか。「退場後に執拗な抗議をしていたのを映像で確認した」というのが処分追加の理由なら、「複数でレフェリーに詰め寄った」チェルシーのジエゴ・コスタやオスカルらも同様に確認できたはずです。理由、タイミング、一貫性、すべて納得感なし。ジェイミー・ヴァーディとマフレズというスピードのあるアタッカーが揃うレスター戦で、ガブリエウを出すのかメルテザッカーで耐えるのかは大きな違いです。
と、アーセナルに守備の不安はあれど、一方で今季プレミアリーグでクリーンシートが一度もないレスターとのゲームは、アレクシス・サンチェス初ゴールのチャンスでもあります。コパアメリカ優勝の疲労が尾を引いて切れ味を失っているのか、左から中に持ち込んでターンを入れ、DFの股の間を抜いてニアに決める得意の形が2シーズンめで読まれているのか、アレクシスにはどうも結果がついてきません。ここでゴールの感触を思い出せれば、来週のミッドウィークに開催されるチャンピオンズリーグのオリンピアコス戦や、週末のマンチェスター・ユナイテッド戦に向けて弾みがつくでしょう。波に乗るきっかけがほしいのは、岡崎慎司も同じです。アーセナルのSBはヴァーディやマフレズのドリブルを簡単には許さないはずなので、日本代表のストライカーがこの試合に出場できれば、今までよりもパスがもらえるのではないでしょうか。地元のアーセナル戦でゴールを決めて、チームに勝ち点をもたらすことができれば、岡崎にはさらにファンがつくはずです。ゴールがほしい両チームのアタッカーのプレイにも注目です。
私の予想は、1-3でアーセナルです。あ、ただでさえ予想は外れまくっているので、スコアまでいわないほうがよかったですね。…いや、何となく当たる気がするのでこのままにしておきましょう。ズバリで当たったら拍手をお願いいたします。
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根拠はまったく筋が通りませんが、結局事実上ガブリエルに2試合の出場停止にすることで、3試合のコスタよりは軽いけどモウリーニョに痛いところつかれた報復行為の処分は(事実上)ちゃんとしたよってことにしたいってことなんでしょうね。