【Everton×Liverpool】攻めたエヴァートン、安全重視のリヴァプールはお互い譲らずドロー!
ルカク、ネイスミス、デウロフェウが前線に並ぶエヴァートンと、スタリッジ&ダニー・イングスの2トップ下にコウチーニョが構えるレッズは、お互いに縦へのボールが多いスピーディーな立ち上がり。5分にはミルナーとGKハワードが交錯するシーンがあり、スタンドからは大歓声とチャントが鳴り続けます。7分、ルーカスのスルーパスを受け、右サイドからグラウンダーを入れたのはFKで前に残っていたシュクルテル。スタリッジが触って1点と思われたいいボールでしたが、ジャギエルカが間に合ってCKに逃れます。14分、このところ好調のダニー・イングスが思い切りのいいミドル。押しているのはリヴァプールですが、エヴァートンはジャギエルカの読みがよく、決定的なシーンを許しません。
プレミアリーグらしい攻守の入れ替わりが激しいゲームは、20分を過ぎてもホームチームにシュートがありません。26分、右サイドから中にいたコウチーニョとのワンツーでハワードと1対1になったミルナーのシュートは、角度がなくCK。その1分後、FKにヘッドで合わせたネイスミスの決定的な一発は、ミニョレのビッグセーブで決まりません。ミニョレは30分のマッカーシーの素晴らしいミドルもセーブしており、レッズの最終ラインを助けています。アウェイチームはサイドで詰まるシーンが増え、ペースをつかんでいるのはエヴァートンです。エムレ・ジャンとロス・バークリーがエキサイトするシーンがありましたが、両者を呼んで注意し、それぞれにイエローを示したアトキンソンさんの仕切りでおさまります。
40分、待望の先制点はリヴァプールに入りました。CKにロス・バークリーがかぶってしまい、ダニー・イングスが叩きつけたヘディングにハワードはノーチャンスでした。このまま終わるかと思われた45分、エヴァートンがワンチャンスを活かします。右からのデウロフェウのクロスに対応したエムレ・ジャンは、クリアをシュクルテルに当ててしまい、こぼれ球をノーステップのボレーで左隅に蹴り込んだのはロメウ・ルカク!エースのプレミアリーグ5発めは、スタンドのボルテージを一段上げるスーパーゴールでした。両チームとも集中しており、いい試合です。ポゼッションは50%のイーブン。1-1というスコアは妥当でしょう。
後半スタートから、主導権を握っているのはエヴァートンです。ロジャーズ監督は、「先制して追いつかれると、そのままトーンダウン」というお決まりのパターンにはまってしまうのでしょうか。両者とも、最前線に一発で通そうとするロングフィードが増えています。60分、ロベルト・マルティネス監督はデウロフェウに代えてアーロン・レノン。左に流れたロス・バークリーが再三グラウンダーを中に入れますが、ことごとくシュクルテルがカットし、シュートのない時間が続きます。
66分、コウチーニョの無理めのシュートをブロックしたエヴァートンが速攻。ドリブルで持ち込んだロス・バークリーが右隅にコントロールショットを放つも、ボールはわずかに枠を外れます。70分、左クロスを止めると見せかけたアーロン・レノンのクレバーなスルーでフリーになったルカクが強烈な右足シュート。ミニョレが弾いて勝ち越しはならなかったものの、エヴァートンのシンプルな攻撃は脅威です。コウチーニョの切り返しからの右足は、レッズにとって久しぶりのシュート。勝ち点3を持ち帰りたいなら、完全に消えているスタリッジをララナかジョーダン・アイブに代え、サイドを崩す形を模索したほうがいいのではないでしょうか。
残り15分まで何もしなかったロジャーズ監督のカードは、ダニー・イングスに代えてララナでした。ロベルト・マルティネスが79分にネイスミスを下げてコネを投入すると、ロジャース監督はイエローをもらったルーカスをジョー・アレン。前者の目論見は勝ち越しで、後者は「負けないこと」のようにみえます。最後は、エヴァートンの攻撃をリヴァプールが受ける時間が続きました。アーロン・レノンの仕掛けからルカクが何度もシュートを狙うものの、レッズのマークは堅く、ボールは前に飛びません。レッズの攻撃は、最前線へのスルーパスをフネス・モリにカットされたシーンぐらいで、チャレンジするパスがありませんでした。結局、スコアは動かないままタイムアップ。グディソン・パークにおけるマージ―サイドダービーは、4シーズン連続のドローです。
シュート数13本、枠内4本はきっちり同数。終盤にサコとルカクがやり合うなど、エキサイト気味ではあったものの、双方気合いが入ったいい試合でした。惜しむらくは、ロジャース監督に勝ち点3を獲りにいく姿勢が感じられなかったことでしょうか。後半は動けていなかったスタリッジを最後にオリギに代えてカウンターを狙うなど、守備重視のなかでも一発に賭ける狙いがあれば、さらに盛り上がったのではないかと思います。解任問題で騒がれている指揮官の采配は、いつもにもましてコンサバでした。インターナショナルマッチウィークで2週間空いた後、トッテナムとのアウェイ戦で、リヴァプールの指揮官は勝てるチームを取り戻せるのかを問われることになります(筆者註:この試合終了の3時間後に、ブレンダン・ロジャーズ監督の解任が発表されました)。
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更新お疲れ様です。
今日の試合だけで判断するならロジャーズ監督を解任する必要はないと感じました。監督のできるだけのことはやったのではないかと思います。選手交代も今日の試合では非常に難しく、その中では無難な采配だったと思います。
しかしELでのターンオーバーなどを加味すると勝ちたかった試合であるのも事実です。今後どうなるかは分かりませんがもう少し様子を見てもいいかと自分は思いましたね。
と思ったら解任のニュースが出ました。今後リヴァプールがどうなるか興味深いですね。
連投申し訳ありません。
更新ご苦労様です。
不甲斐ないゲームが続いていたので、久方ぶり気持ちのこもったゲームを観ました。
が、ジャンのミスはちょっといただけなかったですね。まあ彼は本職に戻った方がベストかと思います。攻撃陣はことごとく封殺されてましたが、イングスはかつて在籍していたカイトを彷彿とさせる汗かきっぷりは今後も期待させてくれる予感です。
ロジャース解任ですか
またリバプールは迷走しそうですね
ロジャースいったぁぁぁぁw
まぁスアレスのおかげで2位になっちゃって勘違いしちゃった方だから仕方ない
ビッグクラブを指揮できる監督ではない
毎年チームを一から作り直してたらそりゃシーズン前半は結果は出ないと思います
シーズン後半の成績は良いですし
補強の決定権がある人に責任があると思います
そこを解決しないとなにも変わらないでしょう
噂のクロップ監督もロジャースに似ていつ自分の型にハメるため高額移籍金で獲得した外国人選手は全く生かせなく活躍できない。
逆に無名の選手を自分の型にハメ入れ大活躍させる手腕を評価されてます。
多国籍なスター選手が揃うビッククラブよりはハードワークと組織で挑むプロビンチャ型の監督だと思います。
ドイツの新聞でも指摘されてました。
問題はクロップ監督がイングランド人選手を上手くコントロールできるかになりますね。
アンチェロッティは本人が直接断ったようです。
タカシさん>
いえいえ。解任は決まっていたようですね。私も、積極性には欠けるものの悪くないゲームだと思ってました。
Mackiさん>
エムレ・ジャンは、いくつか荒いプレイがあったのが気になりました。終盤はスタリッジよりイングス残し、プラスオリギのほうがよかったのではないかと思いました。
シティズンさん>
次の監督次第ですね。今季の順位を気にさせずにクロップさんにまかせられれば、期待できるのではないかと思います。
プレミアリーグ大好き!さん>
なるほど。スアレスがいた頃までは、采配自体もよかったと思ってます。ジェラードがクラブを離れる時期に差し掛かっていたことやスターリングなど、主力の移籍が重なり、難しい部分はあったのかなとも思います。
シティさぽさん>
スアレスは状況的に売らざるをえず、昨季は補強に失敗してしまったので、今季が勝負だったんですけどね…。スターリングの離脱と、継続性の象徴であるヘンダーソンの不在が痛かったですね。
鬼さん>
クロップさんが、変われるかどうかにもよりますね。バイエルンでのグアルディオラさんや、インテルでのモウリーニョさんは、それまでとは違うエッセンスも取り込みながらチーム強化をしていましたので。