偏愛的プレミアリーグ見聞録

開始4分、マルコス・アロンソ、ルカク、メイソン・マウントと右につながったボールが、オーバーラップしたリース・ジェームズへ。ボックスに入ったところで縦を諦めたWBが脇に転がすと、走り込んだメイソン・マウントがコントロールショットを右隅に決めました。

前節のアーセナル戦では、開始5分にバックパスをトラップしたGKメリエがエンケティアに詰められ、痛恨の失点。プレミアリーグ18位のリーズは、またも序盤に先制され、苦しい戦いを強いられています。とはいえ、エミレーツでは10分に追加点をゲットされましたが、今日はまだ0-1。熱狂的なサポーターの後押しをもらって、早い時間に追いつきたいところです。

6分には、ジョルジーニョの縦パスでメイソン・マウントにボックス右を突破されますが、ニアに入ったグラウンダーをルカクが触れず、事なきをえました。ルカクの居場所はコッホとジョレンテが把握しており、縦に入る楔をしっかり刈り取っています。19分のショートコーナーが、最初のチャンス。ダニエル・ジェームズのクロスのクリアを叩いたベイトのボレーはDFに当たり、フォローしたジョレンテのシュートは右に逸れていきました。

ガナーズ戦より希望が感じられたリーズは、ガナーズ戦と同じ時間帯の失敗で勝利へのルートを閉ざしてしまいました。24分、自陣でパスをもらったコヴァチッチに対して、ダニエル・ジェームズが両足の裏を見せる危険なタックル。日曜日のアイリングより3分早く、1発レッドで退場となりました。チェルシーの8番は足を痛めてしまい、30分にロフタス＝チークにチェンジ。FAカップ決勝を控えたチームにとっても、痛いアクシデントです。

31分、メイソン・マウントの浮き球をジョレンテと競り合ったルカクが、CBをつぶしてGKメリエと1対1になり、ループシュートを左隅へ。ラインの裏に出た際のオフサイドでゴール取り消しとなったストライカーは、34分にはリース・ジェームズのアーリークロスに反応し、惜しいヘディングシュートを放っています。

42分、ジョルジーニョの縦パスをルカクがスルー。ボックス右でフリーになったリース・ジェームズが中のプリシッチに合わせると、右足のフィニッシュはメリエのビッグセーブに阻まれました。前半は0-1。10人で耐えていたホームチームは、55分に致命的な失点を喫してしまいました。

右サイドでキープしたリース・ジェームズが中央のジョルジーニョへ。前にいたメイソン・マウントがポストとなってボックス入り口に落とすと、プリシッチの左足シュートにメリエは1歩も動けず、ボールはゴールの左隅に収まりました。ガナーズ戦と同じ10人で、ついに2点差。日曜日は、65分に1点を返したのですが、今日は差を詰める気配はなく、プリシッチやルカクにきわどいシュートを打たれています。

ジョルジーニョ、ロスタス＝チーク、メイソン・マウント、マルコス・アロンソと左につながった80分のチャンスは、下がりながらグラウンダーに対応したルカクの一撃をクーパーがブロック。メイソン・マウントとロフタス＝チークの連携で奪った83分のショートカウンターは、3対2という絶対的なチャンスでした。

途中出場のツィエクがルカクにラストパスを通すと、追いついたパスカル・ストライクとクーパーを冷静にかわしたエースが左足でズドン。0-3とされたリーズは、オンターゲットゼロという完敗でした。右サイドからのアタックで、何度も決定機を創ったチェルシーは、相手が11人でも同じ着地に辿り着いていたのではないでしょうか。

勝ったブルーズは、ノースロンドンダービーでスパーズがドロー以下ならTOP4確定。スパーズが勝っても、スタンフォード・ブリッジのレスター戦、ワトフォード戦のどちらかを取ればCL出場権は確保できます。負けたリーズは、バーンリーとの一騎打ちでしょうか。ブライトンとブレントフォードに連敗すれば、プレミアリーグに別れを告げることになります。

注目のカードは、本日のノースロンドンダービー、日曜日のバーンリーVSトッテナム、エヴァートンVSブレントフォード、月曜日のニューカッスルVSアーセナル。プレミアリーグ2021-22シーズンは、残り10日ですべてが決します。上はチェルシーとアーセナル、下はリーズでしょうか…!?