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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

マドリードから6000万ポンドのオファーがあったら、リヴァプールはサラーを売る?売らない?

「ザ・サン」のケン・ローレンス記者が飛ばしたネタを、タブロイド系のメディアが拾って延焼中…といった雰囲気です。発信源のタイトルは、「Liverpool could let Mo Salah LEAVE for £60million – with Real Madrid on alert as Reds and star deadlocked over new deal」。モー・サラーとの契約延長交渉が行き詰まっているリヴァプールは、状況を注視しているレアル・マドリードが6000万ポンドを提示すれば受け入れるのではないかというお話です。

記事のなかには、リヴァプールの心変わりを示す具体的な動きや関係者のコメントはなく、ノースウェストの事情に詳しい記者が想像力を働かせただけのようです。レッズサポーターのみなさんや、プレミアリーグでサラーを見たい方々は、笑ってスルーすればOKでしょう。

とはいえ、この話がレッズが抱える潜在的なリスクであることは間違いありません。欧州王者が6000万ポンドでオファーし、サラーがマドリードに行きたがったら、プレミアリーグの優勝候補はどうするのか!? サポーターに「stay or leave」を問うたら、その声は真っ二つに分かれるのではないでしょうか。

サラーを放出するメリットよりも、リスクを挙げるほうが簡単です。サディオ・マネに別れを告げた直後に、昨季プレミアリーグで35試合23ゴール13アシストの絶対的エースを手離して大丈夫なのか。1月にポルトから獲得したルイス・ディアスは、うまくフィットしたとはいえ、プレミアリーグ13試合4ゴール3アシスト。期待のダルウィン・ヌネスが、初年度からどこまでやれるかはわかりません。

デイヴォック・オリギは既に退団。南野拓実については、モナコのフィリップ・クレマン監督が「とても満足している。彼を長い間知っていた。ずっとわれわれのリストの上位にいた」と語っており、この夏の移籍は既定路線です。ワールドクラス2人、国内カップ制覇の立役者2人を一気に放出するとなれば、不安を覚えないファンはいないでしょう。

メリットを挙げるとすると、新戦力の獲得に使える6000万ポンドの収入、年間1260万ポンドの人件費削減、クラブのサラリー体系の維持、プレミアリーグのライバルへの移籍を防げること。リヴァプール退団となっても、プレミアリーグでプレイしたがっていると報じられていただけに、マン・シティやチェルシーへのルートをカットできるのは大きなプラス要素です。

2018年1月にフィリペ・コウチーニョを売却し、戦力を増強してプレミアリーグの優勝争いに食い込んだクラブだけに、サラーとマネで得た1億ポンドを元手にさらなるヤングスター獲得というギャンブルに出るかもしれません。何も起こらず、いつもの「ザ・サン」のアレだったとなる可能性のほうが高そうですが、気になるテーマですね。私は、来季もプレミアリーグでサラーを観られると信じています。


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