クロップ監督登場でトークバトルも新展開⁉愛と感動と笑いの指揮官最新コメント集
「苦難の時期にスタジアムが全体で応援してくれたのは、私のキャリアの中でも忘れられないことだ。チェルシーに復帰したとき、ホーム初戦のハル・シティ戦で、スタジアムは素晴らしい歓迎をしてくれた。しかし、今日のはその比ではない。最近はいい結果を出せていなかったし、あなたがたが私の退任を求めていたなかでのゲームだったからね。ファンは私が彼らにいい思い出を創ってきたことをわかっている。最後の日がいつになるかはわからないが、それが4年め、10年め、15年めのいつであろうとも、私は全力を尽くすだろう」(ジョゼ・モウリーニョ)
キエフに2-1と競り勝ち、CLのグループステージ突破に近づいたモウリーニョ監督のチェルシーは、本日の夕方にプレミアリーグ12節のゲームを控えています。ブリタニアに乗り込むストークとのアウェイ戦は厳しい試合になると思われますが、仮に勝てなかったとしても、一部で報じられていた「インターナショナルマッチウィークの手前が絶好の解任チャンス」という話にはならないのではないでしょうか。サッカークラブは、商売上のお客様であるサポーターにそっぽを向かれるのを嫌うものです。チェルシーサポーターのなかには、今季のさまざまなトラブルと不振を理由に指揮官解任を望んでいる方も一定層いるのだと思われますが、スタジアムに集まったサポーターの情熱はあまりにも強く、アブラモヴィッチオーナーは「多くのサポーターが続投を望んでいる」と受け止めたでしょう。彼らの必死の応援は、潮目を変える役割を果たしたかもしれません。
感動的なサポートに触れて、元気と落ち着きを少し取り戻したように見えるモウリーニョ監督には、来週以降に気のきいたコメントを期待するとして、負傷者続出に悩むヴェンゲル監督が記者とかわしたおしゃれなトークを紹介することとしましょう。ラムジー、ロシツキ、ウェルベック、ウォルコット、チェンバレン。右サイドができるプレイヤーだけでも5人の離脱者を抱えていたヴェンゲル監督は、スウォンジー戦後の会見で状況を問われ、「クリスマス前に何人復帰、その後…」と丁寧に応対していました。すると、会場に「ブーン」という不思議な音…。1回めはやり過ごしたヴェンゲル監督も、2回めにはさすがに気になり、
「Is dentist here?(ここに歯医者でもいるの?)」
これに対して、すかさずボケ返す秀逸な記者さんがいました。
「More injuries(また、ケガ人ですかね?)」
エジルもびっくりの、素晴らしいワンツーです。会場がドッと湧き、ヴェンゲル監督も満面の笑みで「More injuries,yeah(ケガ人、そうだね)」。なかなかイカしたやりとりではあったのですが、ヴェンゲル監督にはこの後、ベジェリンという「More injuries」が出てしまい、バイエルン戦では歯医者ならぬ「敗者」になってしまいました。お後がよろしいようで。いや、よろしくないですね。12月のギリシャ遠征で、ぜひよろしくしていただければと期待しております。
さて、お笑いといえば、この方はやはり期待通りです。チェルシー戦でアウェイ勝利を挙げ、ようやくエンジンがかかってきたリヴァプールのユルゲン・クロップ監督。昨季プレミアリーグ王者を1-3で倒した直後の場で、「チームはプレミアリーグのタイトルを争えるか?」という絶妙のチャンスボールが飛んできました(記者は、わざとこんな質問を振ってますね)。質問内容を確認したクロップさんは、開口一番、
「Oh, Please. Are you crazy?(おいおい、頼むよ、あなた、正気か?)」
「その質問は、理解できなかったほうがよかったなぁ」と、イギリスに来たばかりの外国人キャラを装った煙幕を張りつつ、ここぞというタイミングでペットボトルの水を大げさに飲むあたりが、役者です。「チェルシーにひとつ勝っただけじゃないか。それだけでプレミアリーグを優勝できるなんて思うかい?チームは負傷者だらけなのに、木曜も日曜も試合だよ」と軽くかわして締めたクロップ監督に、記者やジャーナリストの期待は大いに高まったでしょう。いえ、プレミアリーグ優勝のほうじゃなくて、「朝の見出しがほしかったら、ここに来ればバッチリだな」と。自らが主役になりたいモウリーニョさんは、下手にツッコミを入れたら全部持っていかれそうなこの方をいじりには来ないのではないかと思われますが、まったく触らずというわけにもいかないでしょう。おふたりとも、引き続きよろしくお願いいたします。
最後にニューフェイスの所信表明を紹介して、この稿を締めさせていただきます。シャーウッド監督を解任したアストン・ヴィラの新指揮官、レミ・ガルデさん。オリンピック・リヨンで主力の放出を余儀なくされながら、若手の登用で何とかヨーロッパリーグ出場権を死守した49歳のフランス人指揮官は、ベンテケやデルフがいなくなって弱体化したヴィラにはうってつけなのかもしれません。
「私は夢見がちな人間ではないし、魔法を使えるわけでもない。しかし、私には強い意志がある。現在のわれわれは非常に難しい状況にあり、絶対プレミアリーグに残留できるとはいえないが、私には可能だという強い確信があり、戦略とアイデアもある。サッカーでは、どんな状況も変えることができると思う。そうでない仕事は、私の仕事ではない。これまでにこのチームに何があったのかは知らない。私にできるのは、今後の出来事に集中することだけだ」
最下位アストン・ヴィラにおけるガルデ監督の緒戦は、よりによってプレミアリーグ首位を走るマンチェスター・シティです。私たちが最初の試合後会見で聞くのは、敗戦の理由になってしまう可能性大ですが、果たしてジャイアントキリングはあるのでしょうか。この方から明るい言葉をいただけるのは、最短でも月末のワトフォード戦ではないかと見ています。ヴィラとガルデさんのご多幸を祈りつつ、最新コメント集はこれにてお開きとさせていただきます。
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なんかクロップは好感持てますよね。
ヴェンゲルもモウもペジェも余計なことよく言って要らんこと言うなとよく思うけど、この人はなんか好きだな笑プレミア短いから嫌なとこ見てないだけかもしれませんが笑
もちろん、リバプールが強くなるのは望んでませんけどね笑
デリックさん>
明るくて人間味があっていいですね。田舎で自営業やってるお父さん、という風情です。