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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Brighton×Chelsea】三笘薫、プレミアリーグ初アシスト!チェルシーはポッター体制で初の敗戦!

キックオフからわずか4分で、2つの決定機。ポッター監督のチェルシーをアメックス・スタジアムに迎えたブライトンは、獰猛という言葉がぴったりでした。

最初のチャンスは2分30秒、チアゴ・シウヴァのフィードをカイセドがヘッドでインターセプト。ボックス内にいたトロサールがフリーで受け、左足でループシュートを放つと、ゴールラインまで戻ったチアゴ・シウヴァが頭でクリアし、責任を取りました。

このCKの競り合いで、ボールが左に流れると、エストゥピニャンのハーフボレーが右隅へ。ここでもライン上にいた6番が、ヘッドで上に弾き出しました。難を逃れたチェルシーは、まさか1分後に先制されるとは思わなかったでしょう。トラップミスで奪われたトロサールが、チアゴ・シウヴァのパスを足に当てた瞬間、プレミアリーグ初先発の三笘薫が一気にギアを上げました

ドリブルでトレヴォ・チャロバーをかわした日本代表は、ボックス左でチアゴ・シウヴァを引き付けて中央にラストパス。ダブルタッチでケパをかわしたトロサールが、今季プレミアリーグ7発めを右隅に決めました。さらに14分、ソリー・マーチのCKがコナー・ギャラガーの頭をかすめて中央へ。ロフタス=チークが膝に当てたオウンゴールは、不運としかいいようがありません。

ブライトンの凄まじいアタックが続いたため、チェルシーの布陣のチェックが遅れました。GKケパ、3バックはトレヴォ・チャロバー、チアゴ・シウヴァ、ククレジャ、WBにプリシッチとスターリング、中盤はロフタス=チークとコヴァチッチ。メイソン・マウントとコナー・ギャラガーの前にカイ・ハヴェルツの3-4-2-1です。

2-0とされたチェルシーの最初の決定機は17分でした。敵陣でチアゴ・シウヴァがインターセプトし、コヴァチッチがスターリングにつなぐと、ボックスに入った17番が右にいたコナー・ギャラガ―にラストパス。フリーで打った右足のシュートは、左に飛んだロベルト・サンチェスがセーブし、フォローしたプリシッチのボレーは右に外れました。

20分にも、左サイドでスローインを受けたスターリングがニアにクロスを入れ、コナー・ギャラガ―のヘッドが右隅へ。ロベルト・サンチェスの2度めのビッグセーブに、アメックスのサポーターが大歓声と拍手を浴びせています。1分後に左から仕掛けたカイ・ハヴェルツの左足シュートも、ニアを締めていた守護神が手堅くセーブしています。

ブライトンのアタックは、左のエストゥピニャンの突破力が脅威です。25分に縦に抜けた30番がグラウンダーを入れると、トロサールのシュートはニアにアウト。30分には、右にまわったトロサールが縦に浮き球を入れ、ソリー・マーチが落としたボールに反応したカイセドが、右足のシュートをニアポストぎりぎりに放ちました。

39分のCKに合わせたウェブスターのヘッドは、右にアウト。ブライトンが決定的な3点めを得たのは、42分でした。三笘、トロサール、カイセドと左サイドでつながり、縦のスルーパスでエストゥピニャンがボックス左へ。フリーだったSBが、ニアに走り込んだ三笘にグラウンダーを入れると、カットしたトレヴォ・チャロバーに当たったボールが枠に転がりました。

前半は、予想外の3-0。シュート数は9対4ながら、ポゼッションやパス本数などはほぼ互角です。おお、後半からチェルシーのGKはメンディ。今季プレミアリーグNo.1のセーブ率91.3%を誇るケパに対して、メンディは66.7%です。

キックオフから3分、コナー・ギャラガ―の美しいクロスをヘッドで押し込んだのは、カイ・ハヴェルツ。3-1となり、52分にコヴァチッチがドリブルで仕掛けた速攻は、左から仕掛けたメイソン・マウントのクロスがDFに引っかかり、ロベルト・サンチェスが何とか触って事なきをえました。

60分のメイソン・マウントのミドルは、うまく当たらず左にアウト。ポッター監督は63分にスターリングとククレジャを下げ、オーバメヤンとチルウェルを送り出しました。66分、メンディのキックをボックス手前でインターセプトした三笘は、ニアのトロサールにラストパス。左足のシュートは、GKの正面です。

69分、左からカットインしたオーバメヤンがミドルレンジから狙うと、ロベルト・サンチェスが左に飛んでセーブ。78分に自陣からドリブルで突破を図ったエンシソは、ボックスの入り口で時間がかかってしまい、2対1という絶好のチャンスを活かせません。

86分、ワンツーで右から抜け出したロフタス=チークがグラウンダーをフィード。カイ・ハヴェルツのボレーは浮いてしまいました。最後のゴールは92分。エンシソのミドルをメンディが前に弾き、チアゴから奪った20番の2本めをGKが右に弾くと、詰めたパスカル・グロスが強引にねじ込みました

ゼ・デルビ体制で5戦勝利なしだったブライトンが、指揮官をさらっていったチェルシーに4-1快勝。三笘薫は、プレミアリーグ初アシストを記録しました。最初の5分でラッシュを喰らい、先制を許したアウェイチームは、ゲームへの入り方を間違えたのが最大の敗因でしょう。「1-3でチェルシー」という私の予想は、15分も経たないうちにハズレ確定となってしまいました。

自分たちのペースをつかむ前に2-0。前半終了間際の2つめのオウンゴールで、勝負は決しました。後半はサイドで優位に立っていただけに、受けにまわった立ち上がりが悔やまれます。とはいえ、このゲームはブライトンのアグレッシブな戦い方をほめるべきでもあります。最後までプレスをかけ続け、敵陣で奪った4点めは素晴らしいのひとことです。

ポッター監督就任以来、初の敗戦を喫したチェルシーは、ニューカッスルにまくられて暫定5位に転落。マンチェスター・ユナイテッドがウェストハムに勝てば、6位となります。次節はアーセナルとのビッグロンドンダービー、その次はニューカッスルとのシックスポインター。新監督にとって、ここが最初の正念場です。(三笘薫 写真著作者/jamesboyes)


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